【C++】連結リストで表された2つの数値を乗算して新しいリストに結果を格納する方法
数字が格納された2つの連結リスト(リンクリスト)が与えられたとき、それぞれのリストが表す2つの数値を乗算することを考えてみましょう。各連結リストから順に桁を取り出して数値を構築すれば、この問題は簡単に解くことができます。まずは具体的な例を見てみましょう。
入力と出力の例
入力
1 -> 2 -> NULL 2 -> 3 -> NULL
出力
2 -> 7 -> 6 -> NULL
この例では、1つ目の連結リストが表す数値は「12」、2つ目の連結リストが表す数値は「23」です。12 × 23 = 276 となるため、出力は「276」を表す連結リストになります。
アルゴリズム
- 2つの連結リストを初期化します。
- 2つの数値を格納するための変数を0で初期化します。
- 2つの連結リストをそれぞれ走査します。
- 各桁の数字を、「現在の値 × 10 + 桁の数字」という形で対応する数値変数に追加していきます。
- 得られた2つの数値を乗算し、その結果を変数に格納します。
- 乗算結果から新しい連結リストを作成します。
- 新しいリストを出力します。
C++での実装
以下は、上記のアルゴリズムをC++で実装したコードです。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
struct Node {
int data;
struct Node* next;
};
void addNewNode(struct Node** head, int new_data) {
struct Node* newNode = new Node;
newNode->data = new_data;
newNode->next = *head;
*head = newNode;
}
void multiplyTwoLinkedLists(struct Node* firstHead, struct Node* secondHead
, struct Node** newLinkedListHead) {
int _1 = 0, _2 = 0;
while (firstHead || secondHead) {
if (firstHead) {
_1 = _1 * 10 + firstHead->data;
firstHead = firstHead->next;
}
if (secondHead) {
_2 = _2 * 10 + secondHead->data;
secondHead = secondHead->next;
}
}
int result = _1 * _2;
while (result) {
addNewNode(newLinkedListHead, result % 10);
result /= 10;
}
}
void printLinkedList(struct Node *node) {
while(node != NULL) {
cout << node->data << "->";
node = node->next;
}
cout << "NULL" << endl;
}
int main(void) {
struct Node* firstHead = NULL;
struct Node* secondHead = NULL;
addNewNode(&firstHead, 1);
addNewNode(&firstHead, 2);
addNewNode(&firstHead, 3);
printLinkedList(firstHead);
addNewNode(&secondHead, 1);
addNewNode(&secondHead, 2);
printLinkedList(secondHead);
struct Node* newLinkedListHead = NULL;
multiplyTwoLinkedLists(firstHead, secondHead, &newLinkedListHead);
printLinkedList(newLinkedListHead);
return 0;
}
実装のポイント
この実装で重要なのは、連結リストを走査しながら「_1 = _1 * 10 + firstHead->data」という式で数値を構築している点です。これにより、リストの先頭から順に各桁を処理しつつ、正しい数値を組み立てることができます。
また、乗算結果を連結リストへ戻す際は、result % 10 で取り出した下一桁を順番に新しいノードとして先頭に追加しています。addNewNode 関数は常にリストの先頭にノードを挿入するため、下一桁から順に追加しても、最終的に正しい桁順の連結リストが完成します。
注意点:オーバーフローに気をつける
このアプローチでは、連結リストから構築した数値を int 型の変数に格納しています。そのため、リストの桁数が大きくなるとオーバーフローが発生する可能性があります。非常に長い連結リストを扱う場合は、long long 型を使用するか、あるいは桁ごとの乗算と繰り上がり処理を行う方式に変更する必要があります。
出力
上記のコードを実行すると、次のような結果が得られます。
3->2->1->NULL 2->1->NULL 6->7->4->1->NULL
ノードが先頭に挿入される仕様上、表示は逆順になりますが、最初のリストが表す数値は「321」、2つ目のリストが表す数値は「21」です。321 × 21 = 6741 となるため、3つ目のリストに「6741」が正しく格納されていることが確認できます。
-
C++でソート済み連結リストを高さ平衡な二分探索木に変換する方法
はじめに要素が非減少順(昇順)に並んでいる単方向連結リストが与えられたとき、それを高さ平衡な二分探索木(BST)へ変換する問題を考えてみましょう。例えば、リストが [-10, -3, 0, 5, 9] の場合、変換後の木は次のようになります。この問題では、リストの中央の要素を根(ルート)として選び、その左右の部分リストをそれぞれ再帰的に変換することで、自然にバランスの取れた木を構築できます。以下の手順で解いていきましょう。アルゴリズムの手順リストが空の場合は null を返します。リストの先頭ノードを受け取る再帰メソッド sortedListToBST() を定義します。高速ポインタ・低速ポイ
-
C++の連結リストを使って2つの多項式を加算する方法
この概念をより深く理解するために、まず必要な基本事項をおさらいしましょう。連結リスト(Linked List)とは連結リストは、各要素を「ノード」と呼ばれるオブジェクトとして格納するデータ構造です。各ノードは、データ部分と次のノードへのリンクの2つの要素で構成されています。多項式(Polynomial)とは多項式とは、変数と係数から構成される数学的な式のことです。例えば、x2 − 4x + 7 のようなものが該当します。多項式を表す連結リスト多項式連結リストでは、多項式の係数と指数がリストのデータノードとして定義されます。連結リストとして格納された2つの多項式を加算するには、同じ次数(べき乗)