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【C++】マルチレベル継承(多段継承)の基本と実装例をわかりやすく解説

マルチレベル継承とは

マルチレベル継承(多段継承)とは、あるクラスが別のクラスから派生し、さらにその派生クラスから新たなクラスが派生するといった、親子関係が段階的に連なる継承の形態です。C++では「class 派生クラス名 : public 基底クラス名」という構文で実現でき、最下層の派生クラスは、直接の基底クラスだけでなく、その上位にあるすべての基底クラスのpublicメンバーを利用することができます。

プログラムの概要

ここでは、Vehicle(乗り物)、FourWheeler(四輪車)、Car(車)という3つのクラスを例に考えます。Vehicleクラスが基底クラスであり、FourWheelerクラスはVehicleクラスから派生し、さらにCarクラスはFourWheelerクラスから派生しています。

各クラスには次のメソッドが定義されています。

  • Vehicleクラス:「I am a vehicle」と出力するvehicle()メソッド
  • FourWheelerクラス:「I have four wheels」と出力するfourWheeler()メソッド
  • Carクラス:「I am a car」と出力するcar()メソッド

この構造はマルチレベル継承であるため、最下層にあたるCarクラスのオブジェクトから、継承チェーン上にあるすべてのクラスのメソッドにアクセス可能です。そこで、Carオブジェクトから各メソッドを呼び出し、対応する出力を表示してみましょう。

car()、fourWheeler()、vehicle()の順にメソッドを呼び出すと、出力は次のようになります。

I am a car
I have four wheels
I am a vehicle

解決の手順

以下のステップに従ってプログラムを作成します。

  • 新しいクラスVehicleを定義する
    • 関数vehicle()を定義し、「I am a vehicle」を出力する
  • Vehicleクラスを継承した新しいクラスFourWheelerを定義する
    • 関数fourWheeler()を定義し、「I have four wheels」を出力する
  • FourWheelerクラスを継承した新しいクラスCarを定義する
    • 関数car()を定義し、「I am a car」を出力する

サンプルコード

以下の実装例を見て、より理解を深めましょう。

#include <iostream>
using namespace std;

class Vehicle{
   public:
      void vehicle(){
         cout<<"I am a vehicle\n";
      }
};

class FourWheeler : public Vehicle{
   public:
      void fourWheeler(){
         cout<<"I have four wheels\n";
      }
};

class Car : public FourWheeler{
   public:
      void car(){
         cout<<"I am a car\n";
      }
};
int main(){
   Car obj;
   obj.car();
   obj.fourWheeler();
   obj.vehicle();
   return 0;
}

入力

Car obj;
obj.car();
obj.fourWheeler();
obj.vehicle();

出力

I am a car
I have four wheels
I am a vehicle

まとめ

このように、マルチレベル継承を使うことで、機能ごとに分割された複数のクラスを段階的に組み合わせ、階層的なクラス設計を行うことができます。Carクラスのオブジェクト1つで、上位クラスのvehicle()やfourWheeler()もまとめて呼び出せる点が、継承の大きなメリットといえるでしょう。

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