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JavaScriptでString.prototype.toUpperCase()を使わずに文字列を大文字へ変換する方法

はじめに

JavaScriptには、文字列を大文字に変換するための組み込みメソッド String.prototype.toUpperCase() が用意されています。しかし、学習やアルゴリズムの練習として、このメソッドを使用せずに同等の機能を自前で実装することを求められることがあります。

本記事では、文字列クラスのプロトタイプオブジェクトに新しい関数を定義し、文字列内のすべての英字を大文字に変換して返すカスタムメソッドを実装する方法を解説します。

実装のアプローチ

基本的な考え方はシンプルです。小文字のアルファベットと大文字のアルファベットの対応表(マッピング)を用意し、文字列を1文字ずつ走査しながら、小文字が見つかった場合は対応する大文字に置き換えます。英字以外の文字はそのまま保持します。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 小文字「a〜z」と大文字「A〜Z」をそれぞれ文字列として定義します。
  2. 元の文字列を先頭から順番に1文字ずつ取り出します。
  3. その文字が小文字テーブルに存在するかどうかを確認します。
  4. 存在すれば、同じインデックス位置にある大文字を結果に連結します。
  5. 存在しなければ(数字・記号・スペースなど)、元の文字をそのまま連結します。

この処理を文字数分だけ繰り返すことで、大文字に変換された新しい文字列が完成します。

サンプルコード

以下は、customToUpperCase メソッドをプロトタイプに追加した実装例です。

const str = 'This is a lowercase String';

String.prototype.customToUpperCase = function(){
    const legend = 'abcdefghijklmnopqrstuvwxyz';
    const UPPER = 'ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ';
    let res = '';

    for(let i = 0; i < this.length; i++){
        const el = this[i];
        const index = legend.indexOf(el);

        if(index !== -1){
            // 小文字だった場合は対応する大文字に置き換える
            res += UPPER[index];
        } else {
            // 英字以外はそのまま使用する
            res += el;
        }
    }

    return res;
};

console.log(str.customToUpperCase());

実行結果

上記のコードをコンソールで実行すると、次のような出力が得られます。

THIS IS A LOWERCASE STRING

ご覧の通り、元の文字列に含まれるすべての英字が大文字に変換され、スペースや記号はそのまま維持されています。

コードのポイント

  • プロトタイプへの拡張: String.prototype に関数を追加することで、すべての文字列インスタンスから直接呼び出せるようになります。ただし、実際の開発では組み込みオブジェクトの変更が予期せぬ副作用を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
  • 計算量: 文字列を一度だけ走査するため、時間計算量は O(n) です。ここでの n は入力文字列の長さを表します。
  • 対応表方式: indexOf() を使って小文字テーブルからインデックスを取得し、同じ位置の大文字を参照する仕組みにより、if文やswitch文で26通り分岐させる必要がなく、コードが簡潔になります。

まとめ

組み込みメソッドに頼らずとも、対応表とループ処理を組み合わせることで、toUpperCase() と同等の動作を簡単に再現できます。文字コード(charCodeAt())を利用する方法や正規表現を使う方法など、他の実装アプローチも存在しますので、ぜひ比較してみてください。

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