JavaScriptで実装する文字列のあいまい検索(ファジー検索)アルゴリズム
本記事では、検索文字列を受け取り、対象の文字列に対して緩やかな(あいまいな)一致判定を行うJavaScriptのString関数を実装する方法を解説します。
実装の要件
この関数は次の基準を満たす必要があります。
- 検索クエリの各文字を先頭から順にループ処理する
- それぞれの文字が、対象の文字列内で同じ順序で出現するかどうかを確認する
すべての文字が順序どおりに見つかれば true を返し、途中で見つからない文字があれば false を返します。
動作例
('a haystack with a needle').fuzzySearch('hay sucks'); // false
('a haystack with a needle').fuzzySearch('sack hand'); // true1つ目の例では「hay sucks」の一部の文字が順序どおりに存在しないため false となり、2つ目の例では「sack hand」の各文字がすべて順序どおりに見つかるため true となります。
コード例
const fuzzySearch = function (query) {
const str = this.toLowerCase();
let i = 0, n = -1, l;
query = query.toLowerCase();
for (; l = query[i++] ;){
if (!~(n = str.indexOf(l, n + 1))){
return false;
};
};
return true;
};
String.prototype.fuzzySearch = fuzzySearch;
console.log(('a haystack with a needle').fuzzySearch('hay sucks'));
console.log(('a haystack with a needle').fuzzySearch('sack hand'));コードの解説
このアルゴリズムのポイントは以下のとおりです。
- 大文字・小文字の統一:
this.toLowerCase()とquery.toLowerCase()により、両方の文字列を小文字に変換してから比較します。これにより、大文字・小文字の違いを無視した柔軟な検索が可能になります。 - indexOfによる順序チェック:
str.indexOf(l, n + 1)は、前回見つかった位置nの次の位置から文字lを検索します。検索開始位置を前に戻さないことで、各文字が元のクエリと同じ順序で出現することが保証されます。 - ビット演算子 ~ の活用:
indexOfは文字が見つからなかった場合に-1を返します。-1のビット反転(~-1)は0(falsy値)になるため、!~(...)は「見つからなかった場合」にtrueとなります。これを利用して、一致しない文字が出た時点で即座にfalseを返し、無駄な処理を省いています。
出力
上記のコードを実行すると、コンソールには次の出力が表示されます。
false true
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