JavaScriptで2つのオブジェクトを比較しながら配列のネストされた値をグループ化する方法
この記事では、2つのオブジェクト(before と after)を比較しながら、ネストされた配列の値を1つの行にグループ化する方法を解説します。データの差分を表形式で整理したい場合などに役立つテクニックです。
入力データの例
まず、次のようなJSONオブジェクトがあるとします。before(変更前)と after(変更後)の2つの状態が含まれ、それぞれの device 配列の中に、id、price、features(機能名と価格)というネストされた構造を持っています。
const input = {
"before": {
"device": [
{
"id": "1234",
"price": "10",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "10" },
{ "name": "Apple", "price": "20" }
]
},
{
"id": "2154",
"price": "20",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "30" },
{ "name": "Moto", "price": "40" }
]
}
]
},
"after": {
"device": [
{
"id": "1234",
"price": "50",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "20" },
{ "name": "Lenovo", "price": "30" }
]
},
{
"id": "2158",
"price": "40",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "30" }
]
}
]
}
};要件
ここで求められるのは、before と after の両方に同じ id が存在する場合、その id と対応する features を1つの行にまとめてグループ化することです。
イメージとしては、次のように表形式でデータを整理するイメージです。
- id「1234」は before と after の両方に存在するため、価格と各機能の価格が同じ行に並びます。
- id「2154」は before にのみ存在し、id「2158」は after にのみ存在するため、片側だけ値が入り、反対側は 0 になります。
このようにグループ化・並べ替えを行う関数を実装していきましょう。
実装コード
以下が実際のコード例です。
const input = {
"before": {
"device": [
{
"id": "1234",
"price": "10",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "10" },
{ "name": "Apple", "price": "20" }
]
},
{
"id": "2154",
"price": "20",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "30" },
{ "name": "Moto", "price": "40" }
]
}
]
},
"after": {
"device": [
{
"id": "1234",
"price": "50",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "20" },
{ "name": "Lenovo", "price": "30" }
]
},
{
"id": "2158",
"price": "40",
"features": [
{ "name": "samsung", "price": "30" }
]
}
]
}
};
const formatJSON = data => {
const sub = Object.fromEntries(Object.keys(data).map(k => [k, 0]));
return Object.values(Object.entries(data).reduce((r, [col, { device }]) => {
device.forEach(({ id, price, features }) => {
r[id] = r[id] || [{ id, ...sub }];
r[id][0][col] = price;
features.forEach(({ name, price }) => {
let temp = r[id].find(q => q.name === name);
if (!temp) {
r[id].push(temp = { name, ...sub });
}
temp[col] = price;
});
});
return r;
}, {}));
};
console.log(formatJSON(input));コードのポイント解説
1. 初期値オブジェクト sub の生成
Object.fromEntries(Object.keys(data).map(k => [k, 0])) の部分では、data のキー(before / after)をもとに、すべての値が 0 のオブジェクトを作成しています。これは「該当するデータが存在しない場合のデフォルト値」として使われます。
2. reduce() によるデータの集約
Object.entries(data).reduce(...) を使うことで、before と after のそれぞれの device 配列を順番に処理し、id をキーとした1つのオブジェクトに集約しています。
3. 同じ id・name の重複を回避
r[id].find(q => q.name === name) で、すでに同じ名前の feature が登録されているかを確認し、存在しない場合のみ新しいエントリを追加します。これにより、before と after で共通する機能名は1行にまとめられます。
出力結果
コンソールには次のような出力が表示されます。
[
[
{ id: '1234', before: '10', after: '50' },
{ name: 'samsung', before: '10', after: '20' },
{ name: 'Apple', before: '20', after: 0 },
{ name: 'Lenovo', before: 0, after: '30' }
],
[
{ id: '2154', before: '20', after: 0 },
{ name: 'samsung', before: '30', after: 0 },
{ name: 'Moto', before: '40', after: 0 }
],
[
{ id: '2158', before: 0, after: '40' },
{ name: 'samsung', before: 0, after: '30' }
]
]まとめ
この実装では、reduce と find を組み合わせることで、2つのオブジェクト間で共通する id や機能名を1つの行にグループ化できます。存在しない側のデータには 0 が自動的に設定されるため、変更前後の差分を見やすい形式で比較できるのが大きなメリットです。差分表示や履歴管理のUIなど、実務でも応用範囲の広いパターンなので、ぜひ参考にしてみてください。
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