JavaScriptで2つのセットを結合する方法(和集合・ユニオンの実装)
2つのセットを追加する操作は「和集合(ユニオン)」と呼ばれます。これは、片方のセットに含まれるすべての要素を新しいセットに追加しながら、重複を排除していく処理です。すでに実装済みのメソッドを組み合わせれば、この操作は簡単に実現できます。
既存のセットを変更(ミューテート)せず、新しいセットを作成して返す設計とするため、この関数は静的メソッドとして実装します。まず最初に、引数として渡されたオブジェクトが本当にMySetクラスのインスタンスであるかを検証しましょう。
実装例
static union(s1, s2) {
if (!(s1 instanceof MySet) || !(s2 instanceof MySet)) {
console.log("渡されたオブジェクトはMySet型ではありません");
return null;
}
let newSet = new MySet();
s1.forEach(elem => newSet.add(elem));
s2.forEach(elem => newSet.add(elem));
return newSet;
}ポイントは、instanceofによる型チェックを括弧で囲むことです。!s1 instanceof MySetのように書くと演算子の優先順位により意図しない動作になるため、!(s1 instanceof MySet)と記述するのが正しい書き方です。
それでは、実際に動作を確認してみましょう。
使用例
const testSet1 = new MySet(); testSet1.add(1); testSet1.add(2); const testSet2 = new MySet(); testSet2.add(2); testSet2.add(5); let testSet3 = MySet.union(testSet1, testSet2); testSet3.display();
出力
上記のコードを実行すると、次のような結果が得られます。
{ '1': '1', '2': '2', '5': '5' }両方のセットに含まれていた値 2 が重複なく1つだけ格納されていることが確認できます。
ネイティブのSetクラスを拡張する方法
なお、union関数はES6の標準APIには存在しません。しかし、以下のようにSetクラスに関数を追加することで、ネイティブのセットでも同じ操作が使えるようになります。
実装例
Set.union = function(s1, s2) {
if (!(s1 instanceof Set) || !(s2 instanceof Set)) {
console.log("渡されたオブジェクトはSet型ではありません");
return null;
}
let newSet = new Set();
s1.forEach(elem => newSet.add(elem));
s2.forEach(elem => newSet.add(elem));
return newSet;
}使用例
let setA = new Set([1, 2, 3, 4]); let setB = new Set([2, 3]); console.log(Set.union(setA, setB));
出力
実行結果は以下のとおりです。
Set { 1, 2, 3, 4 }補足:最新のJavaScriptでは標準メソッドが利用可能
ES2025以降の環境では、Set.prototype.union()をはじめとするセット操作用の標準メソッド(intersection、differenceなど)が公式に追加されています。モダンなランタイムやブラウザを対象とする場合は、独自実装ではなくこれらのビルトインメソッドを使うことで、より簡潔かつ安全に和集合を計算できます。
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