Pythonクラスにおけるデータ隠蔽の仕組みをわかりやすく解説
データ隠蔽(Data Hiding)とは
Pythonでは、属性名の先頭にアンダースコア2つ(__)を付けることで、その属性を外部からアクセスできない「プライベート」な状態にし、隠すことができます。
次のコードは、変数 __hiddenVar がどのように隠されるかを示したものです。
コード例
class MyClass:
__hiddenVar = 0
def add(self, increment):
self.__hiddenVar += increment
print(self.__hiddenVar)
myObject = MyClass()
myObject.add(3)
myObject.add(8)
print(myObject.__hiddenVar)
実行結果
3
Traceback (most recent call last):
11
File "C:/Users/TutorialsPoint1/~_1.py", line 12, in <module>
print(myObject.__hiddenVar)
AttributeError: MyClass instance has no attribute '__hiddenVar'
上記のプログラムでは、クラスの外側からオブジェクト経由で隠された変数にアクセスしようとしたため、AttributeError という例外が発生しました。このように、ダブルアンダースコアを付けた属性は、通常の方法では外部から参照できなくなります。
隠れた属性へのアクセス方法
ただし、特別な構文を使えば、隠された属性の値にアクセスすることも可能です。_クラス名__属性名 という形式で指定します。
コード例
class MyClass:
__hiddenVar = 12
def add(self, increment):
self.__hiddenVar += increment
print(self.__hiddenVar)
myObject = MyClass()
myObject.add(3)
myObject.add(8)
print(myObject._MyClass__hiddenVar)
実行結果
15 23 23
myObject._MyClass__hiddenVar と記述することで、隠されていた属性の値 23 を取得できました。
Pythonにおける「プライベート」の正体:ネームマングリング
プライベートメソッドも、クラスの外部からアクセスすること自体は可能ですが、通常の場合ほど簡単には行えません。実は、Pythonには完全なプライベートは存在しません。内部的には、プライベートなメソッドや属性の名前がネームマングリング(name mangling)によって自動的に書き換えられ、元の名前では直接アクセスできないようになっています。
具体的には、Pythonインタプリタは __attr のような属性名を _ClassName__attr の形式へと変換します。この仕組みにより、サブクラスとの名前の衝突を防ぎつつ、意図しない外部からのアクセスを抑制しているのです。
なお、慣習としてアンダースコア1つ(_attr)は「内部利用向け」の目印として使われますが、こちらは言語レベルでの強制力を持たない点にも注意してください。
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