GNU readlineのPython補完関数:rlcompleterモジュールの使い方
Unixのreadlineモジュールには、タブ補完(Tab Completion)の仕組みが備わっています。この機能をPythonで利用するには、標準ライブラリの「rlcompleter」モジュールを使用します。rlcompleterは、Pythonの対話モード(インタラクティブシェル)における入力補完を実現するためのモジュールです。
rlcompleterモジュールのインポート
このモジュールを利用するには、まず以下のようにインポートします。
import rlcompleter
Completerクラスとは
rlcompleterモジュールには「Completer」というクラスが定義されています。このクラスのインスタンスを生成することで、補完機能をプログラムから利用できるようになります。
Completer.complete(text, state) メソッド
このメソッドは、タブ補完の結果を返すために使用されます。動作の仕組みは以下のとおりです。
- テキストに「.」(ドット)が含まれる場合:そのオブジェクトに関連する属性やメンバーをすべて取得しようとします。
- ドットが含まれない場合:入力されたテキストに一致するキーワードや組み込み関数などの名前を補完します。
サンプルコード
以下は、Completerクラスを使って実際に補完を行う例です。
import rlcompleter
import sys
my_completer = rlcompleter.Completer()
phrase_list = ['co', 'sys.m', 'cal']
for phrase in phrase_list:
print(phrase + ' (TAB): ', end='')
try:
for i in range(50):
terms = my_completer.complete(phrase, i)
if terms is None:
break
print(terms, end='\t')
except:
pass
print()
実行結果
$ python3 example.py co (TAB): continue compile( complex( copyright( sys.m (TAB): sys.maxsize sys.maxunicode sys.meta_path sys.modules cal (TAB): callable(
実行結果の解説
実行結果から、次のような補完動作が確認できます。
- 「co」と入力した場合:continue、compile()、complex()、copyright() など、先頭が「co」で始まる名前が候補として表示されます。
- 「sys.m」と入力した場合:sys.maxsize、sys.maxunicode、sys.meta_path、sys.modules など、sysモジュール内の「m」で始まる属性が候補になります。
- 「cal」と入力した場合:組み込み関数の callable() が候補として返されます。
なお、complete()メソッドは state 引数に 0、1、2…と順番に値を渡しながら呼び出すことで、補完候補を1つずつ取得できます。候補がなくなると None が返されるため、これをループの終了条件としている点もポイントです。この仕組みを活用すれば、独自の対話型ツールやカスタムシェルに高機能な補完機能を簡単に組み込むことができます。
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