Pythonのクラスメソッドと静的メソッドの違いを徹底解説
Pythonにおけるクラスメソッド(classmethod)は、クラスのインスタンスではなく、クラスそのものに紐づけられるメソッドです。静的メソッド(staticmethod)もこれと似ていますが、両者にはいくつかの重要な違いがあります。クラスメソッドには@classmethodデコレータを、静的メソッドには@staticmethodデコレータをそれぞれ付与して定義します。
クラスメソッドの構文
class my_class:
@classmethod
def function_name(cls, arguments):
# 関数の処理内容
return value
静的メソッドの構文
class my_class:
@staticmethod
def function_name(arguments):
# 関数の処理内容
return value
クラスメソッドでは第一引数にクラス自身を受け取るclsを必ず指定するのが特徴です。一方、静的メソッドには引数に関する特別な決まりはありません。
クラスメソッドと静的メソッドの違い
| クラスメソッド | 静的メソッド |
|---|---|
| 第一引数として cls(クラス自身)を受け取ります。 | 特定の引数を受け取りません。 |
| クラスの状態(クラス変数など)にアクセスし、変更できます。 | クラスの状態にアクセスすることも変更することもできません。 |
| クラスを引数として受け取ることで、そのクラスの状態を把握できます。 | クラスの状態を認識しません。引数を受け取って汎用的な処理を行うために使われます。 |
| @classmethod デコレータを使用します。 | @staticmethod デコレータを使用します。 |
一般的に、静的メソッドはユーティリティ的な補助処理を行う目的で使われ、クラスメソッドはファクトリーメソッドとして活用されます。ファクトリーメソッドを利用すれば、さまざまなユースケースに応じたクラスのオブジェクトを生成して返すことが可能です。
サンプルコード
from datetime import date as dt
class Employee:
def __init__(self, name, age):
self.name = name
self.age = age
@staticmethod
def isAdult(age):
if age > 18:
return True
else:
return False
@classmethod
def emp_from_year(emp_class, name, year):
return emp_class(name, dt.today().year - year)
def __str__(self):
return 'Employee Name: {} and Age: {}'.format(self.name, self.age)
e1 = Employee('Dhiman', 25)
print(e1)
e2 = Employee.emp_from_year('Subhas', 1987)
print(e2)
print(Employee.isAdult(25))
print(Employee.isAdult(16))
実行結果
Employee Name: Dhiman and Age: 25 Employee Name: Subhas and Age: 31 True False
この例では、静的メソッド isAdult() が「年齢が18歳より上かどうか」を判定するユーティリティ関数として機能しています。一方、クラスメソッド emp_from_year() は、誕生年から年齢を計算して Employee オブジェクトを生成・返却するファクトリーメソッドとして動作します。
なお、emp_from_year() の計算には実行時の現在の日付が使われるため、「Subhas」の年齢として出力される値は、プログラムを実行したタイミングによって変化する点に注意してください。
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