Pythonで学ぶAtbash暗号:アルファベットを反転させる暗号化アルゴリズムの実装
Atbash暗号とは
Atbash暗号は、古代ヘブライ語で使われていた歴史ある単一文字置換暗号の一種です。仕組みは非常にシンプルで、各文字をアルファベットの逆順に対応する文字へ置き換えます。つまり「a」は「z」に、「b」は「y」に、「c」は「x」というように、アルファベットを鏡写しにした対応関係が成り立ちます。
問題の概要
小文字のアルファベットのみで構成された文字列 text が与えられます。text の各文字を、アルファベット上で反対側に位置する文字へマッピングした新しい文字列を作成してください。
たとえば、入力が "abcdefg" の場合、出力は "zyxwvut" となります。
解法のアプローチ
この問題は、ASCIIコードの性質を利用すると効率的に解けます。ポイントは、'a' と 'z'、'b' と 'y' のように互いに鏡像となる文字ペアのASCIIコードの合計が常に一定であることです。
- ステップ1: 定数 N を
ord('z') + ord('a')として計算します(N = 122 + 97 = 219)。 - ステップ2:
text内の各文字sについて、chr(N - ord(s))で対応する鏡像文字を求めます。 - ステップ3: 求めた文字をすべて連結し、結果の文字列として返します。
この方法なら、if文による条件分岐や辞書を使ったマッピング表が不要になり、わずか数行で処理を実現できます。
実装例
class Solution:
def solve(self, text):
N = ord('z') + ord('a')
ans = ''
return ans.join([chr(N - ord(s)) for s in text])
ob = Solution()
print(ob.solve("abcdefg"))
print(ob.solve("hello"))
コードのポイント
ord() 関数は文字をASCIIコード(整数)に変換し、chr() 関数はその逆にASCIIコードから文字へ変換します。リスト内包表記を使うことで、各文字の変換処理を簡潔に記述しています。
入力
"abcdefg"
"hello"
出力
zyxwvut
svool
まとめ
Atbash暗号は、鍵も複雑なロジックも不要な対称的な置換ルールを持つため、暗号の基礎を学ぶのに最適な題材です。ASCIIコードの合計が一定になるという性質を活かせば、Pythonでは ord() と chr() を組み合わせるだけでエレガントに実装できることを確認できました。
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