Pythonで任意の数と次に小さい数の最大差を線形時間O(n)で求めるプログラム
数値のリスト nums が与えられたとき、リスト内の任意の数と、それより小さい直近の数との間の最大差を求めることを考えます。この問題は、ソートに頼らず線形時間 O(n) で解くことが目標です。
たとえば、入力が nums = [14, 2, 6, 35, 12] の場合、出力は 21 になります。これは 35 と 14 の差が最も大きいためです。
解法のアプローチ:バケット分割の活用
この問題を線形時間で解く鍵となるのは「鳩の巣原理」に基づくバケット分割です。要素数を n、値の範囲を [min_val, max_val] とすると、最大差は少なくとも (max_val − min_val) / (n − 1) 以上になることが保証されます。そこで値域を等間隔のバケットに分け、各バケットごとに最小値と最大値だけを記録すれば、隣接するバケット間の差を調べるだけで答えが得られます。
アルゴリズムの手順
- max_val := nums の最大値、min_val := nums の最小値 を求める
- max_val と min_val が等しい場合(すべて同じ値)は 0 を返す
- delta := (max_val − min_val) / (nums の要素数 − 1) を計算する
- min_map := 空のマップ(キーが存在しない場合は inf を返す)
- max_map := 空のマップ(キーが存在しない場合は −inf を返す)
- res := 0、idx := 0 で初期化する
- nums 内の各 num について以下を実行する:
- idx := floor((num − min_val) / delta)(num が属するバケット番号)
- max_map[idx] := max(max_map[idx], num)
- min_map[idx] := min(min_map[idx], num)
- prev := min_val とする
- i を 0 から nums の要素数 − 1 まで繰り返す:
- min_map[i] が inf でない場合(バケットが空でない場合):
- res := max(res, min_map[i] − prev)
- prev := max_map[i]
- min_map[i] が inf でない場合(バケットが空でない場合):
- res を返す
なぜこの方法で正しく求まるのか?
バケットの幅を delta とすると、同じバケット内の2つの数の差は必ず delta 未満になります。一方、求めるべき最大差は理論上 delta 以上であるため、答えは必ず異なるバケットにまたがるペアから生じます。したがって、各バケットの最小値・最大値のみを保持し、空でない隣接バケット同士について「前のバケットの最大値」と「現在のバケットの最小値」の差を順に確認していけば、全体の最大差を取りこぼしなく求められます。
計算量は、初期化・バケットへの振り分け・最終走査のすべてが O(n)、追加で必要なメモリも O(n) です。
実装例
from collections import defaultdict
import math
class Solution:
def solve(self, nums):
max_val = max(nums)
min_val = min(nums)
if max_val == min_val:
return 0
delta = (max_val - min_val) / (len(nums) - 1)
min_map = defaultdict(lambda: float("inf"))
max_map = defaultdict(lambda: float("-inf"))
res = 0
idx = 0
for num in nums:
idx = math.floor((num - min_val) / delta)
max_map[idx] = max(max_map[idx], num)
min_map[idx] = min(min_map[idx], num)
prev = min_val
for i in range(len(nums)):
if min_map[i] != float("inf"):
res = max(res, min_map[i] - prev)
prev = max_map[i]
return res
ob = Solution()
nums = [14, 2, 6, 35, 12]
print(ob.solve(nums))
入力
[14, 2, 6, 35, 12]
出力
21
-
Pythonで二分木のノードとその子孫の最大絶対差を求めるプログラム
問題概要 二分木が与えられたとき、任意のノードとその子孫との間の絶対差の最大値を求めることを考えます。 例えば、次のような二分木が入力として与えられた場合を考えてみましょう。 この場合、ノード8とノード1の間の差が最も大きくなるため、出力は 7 となります。 解法のアプローチ:DFSを使った追跡 この問題は、DFS(深さ優先探索)を用いることで効率的に解けます。各ノードについて「その部分木内の最小値」と「最大値」を追跡しながら、現在のノードの値との差を順次更新していくのがポイントです。 具体的な手順は以下の通りです。 dfs() 関数を定義します。引数としてノードを受け取ります。 ノード
-
Pythonで左右の最も近い小さい要素間の最大差を求める方法
問題の概要整数の配列が与えられたとき、各要素について「左側で最も近い小さい要素」と「右側で最も近い小さい要素」の絶対差を計算し、その最大値を求める問題です。ある要素の左側または右側により小さい要素が存在しない場合は、0 をその小さい要素として扱います。例えば、入力が A = [3, 5, 9, 8, 8, 10, 4] の場合、出力は 4 になります。これは次のように計算されます。左側の最も近い小さい要素 L = [0, 3, 5, 5, 5, 8, 3]右側の最も近い小さい要素 R = [0, 4, 8, 4, 4, 4, 0]最大絶対差 |L[i] − R[i]| = |8 − 4| =