JavaにおけるIteratorとSpliteratorの違いを徹底解説
Javaでは、コレクションの要素を反復処理するためのインターフェースとして、IteratorとSpliteratorの2つが提供されています。どちらもコレクションを走査する目的で使用されますが、設計思想や得意分野には明確な違いがあります。
Iteratorとは
Iteratorは、コレクション内の要素を1つずつ順番に取り出すための標準的なインターフェースです。hasNext()で次の要素の有無を確認し、next()で要素を取得するという流れで、呼び出し側が反復を制御する「外部イテレーション」方式を採用しています。処理は逐次的(シーケンシャル)にのみ行われます。
Spliteratorとは
Spliterator(スプリッテレーター)は、Java 8で導入されたインターフェースで、並列処理(パラレル処理)の実現を主な目的としています。保持している要素セットを複数の部分に分割し、それぞれを独立したスレッドで並列に実行できる点が最大の特徴です。もちろん、通常の逐次処理にも対応しています。Stream APIと組み合わせることで、マルチコアCPUを活かした高速なデータ処理が可能になります。
Spliteratorの主なメソッド
- trySplit():要素セットを複数の部分に分割するために使用します。
- tryAdvance():Iteratorインターフェースの
hasNext()/next()に相当する役割を果たします。 - getExactSizeIfKnown():サイズが既知の場合に、要素数を取得します。
IteratorとSpliteratorの比較一覧
| No. | 項目 | Iterator | Spliterator |
|---|---|---|---|
| 1 | 基本用途 | コレクションの要素を走査するために使用する | Stream APIとも組み合わせて使用できる |
| 2 | 一括操作 | 要素を1つずつ順番に走査するのみ | 要素を一括(バルク)で走査できる |
| 3 | 逐次/並列 | 逐次処理でのみ走査可能 | 逐次処理と並列処理の両方に対応 |
| 4 | 外部/内部イテレーション | 外部イテレーション方式を採用 | 内部イテレーション方式を採用 |
Spliteratorの実装例
以下のサンプルコードでは、リストからSpliteratorを取得し、trySplit()によって要素を2つのグループに分割して、それぞれを別々に出力しています。
public class Main {
public static void main(String args[]) {
List<Integer> listOfInteger = new ArrayList<>();
listOfInteger.add(78);
listOfInteger.add(10);
listOfInteger.add(20);
listOfInteger.add(30);
Spliterator<Integer> s = listOfInteger.spliterator();
Spliterator<Integer> s1 = s.trySplit();
s.forEachRemaining(System.out::println);
System.out.println("後半部分の走査");
s1.forEachRemaining(System.out::println);
}
}
このように、単純な逐次走査には従来のIteratorが適していますが、大量データを効率よく並列処理したい場合には、Spliteratorが強力な選択肢となります。
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