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MD5アルゴリズムの仕組みとは?5つのステップでわかりやすく解説

MD5アルゴリズムの処理の流れ

MD5は、任意のメッセージから128ビットのメッセージダイジェスト(ハッシュ値)を生成するハッシュ関数です。メッセージダイジェストは、以下の5つのステップを順に実行することで計算されます。

ステップ1:パディングビットの追加

まず、メッセージのビット長が「512で割った余りが448」となるように、メッセージの末尾にパディング(埋め草)ビットを追加します。この処理は、元のメッセージ長がすでに448 mod 512を満たしている場合でも必ず実行されます。448 + 64 = 512 であるため、パディング後のメッセージ長は「512ビットの整数倍から64ビット引いた長さ」になります。

ステップ2:長さ情報の追加

次に、パディング前の元のメッセージMのビット長を表す64ビットのデータを、ステップ1の結果に追加します。元のメッセージ長が264(= 18,446,744,073,709,551,616)を超える場合は、長さの下位64ビットのみが使用されます。

つまり、このフィールドには元のメッセージ長Mを264で割った余りが格納されます。これらのビットは2つの32ビットワードとして追加され、下位ワード(最下位ワード)から先に配置されます。ステップ1とステップ2を終えると、メッセージのビット長は512ビットの整数倍になります。

ステップ3:MDバッファの初期化

MD5ハッシュアルゴリズムの中間結果と最終結果を保持するために、128ビットのバッファが使用されます。メッセージダイジェストの計算には、A、B、C、Dの4つのワードからなるバッファが用いられ、それぞれが32ビットのレジスタとなっています。

これらのレジスタは、以下の16進数の値(下位バイトから先に)で初期化されます。

Word A: 01 23 45 67

Word B: 89 ab cd ef

Word C: fe dc ba 98

Word D: 76 54 32 10

ステップ4:512ビット(16ワード)ブロックごとのメッセージ処理

圧縮関数は4ラウンドの処理で構成されます。各ラウンドでは、現在処理中の512ビットブロック(Yq)と128ビットのバッファ値ABCDを入力として受け取り、バッファの内容を更新します。

また、3つの32ビットワードを入力として1つの32ビットワードを出力する、次の4つの補助関数が定義されています。

F (X, Y, Z) = XY v not(X) Z

G (X, Y, Z) = XZ v Y not(Z)

H (X, Y, Z) = X xor Y xor Z

I (X, Y, Z) = Y xor (X v not(Z))

各ビット位置において、Fは「XならばY、そうでなければZ」という条件演算として機能します。XYとnot(X)Zが同じビット位置で同時に1になることはないため、関数Fはv(論理和)の代わりに+(加算)を用いて表現することもできます。

ステップ5:出力

メッセージのすべての512ビットブロック(t個)を順次処理し終えた後の最終ラウンドの出力であるA、B、C、Dが連結され、128ビットのハッシュ値、すなわちメッセージダイジェストとして出力されます。

補足:MD5の現在の安全性について

MD5はかつて広く利用されていましたが、現在では衝突攻撃(コリジョン攻撃)が現実的な時間で実行可能となっており、デジタル署名やSSL証明書などのセキュリティ用途には推奨されていません。ファイルのチェックサム確認など、セキュリティが求められない用途に限定して使用するか、SHA-256などのより強力なハッシュ関数への移行が推奨されます。

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