情報セキュリティにおける物理的セキュリティとは?基礎知識と実践ポイントを徹底解説
物理的セキュリティとは
物理的セキュリティとは、企業、官公庁、組織に重大な損失や損害をもたらす可能性のある物理的な状況や出来事から、人員、ハードウェア、プログラム、ネットワーク、データを保護するための対策を指します。具体的には、火災、自然災害、強盗、窃盗、破壊行為、テロリズムなどからの防護が含まれます。
サイバーセキュリティ対策と並んで、物理的セキュリティは情報資産を守る上で欠かせない要素です。以下に、実践すべき主なポイントを解説します。
物理的セキュリティの主な要素
1. 多層的な防犯対策の導入
状況に応じて、窓への鉄格子、盗難防止ケーブル(システムからケーブルが外されると警報が鳴る仕組み)、磁気式キーカード、動体検知器などの対策を組み合わせて導入しましょう。
2. 火災への備え
適切な自動式の水を使わない消火設備を整え、職員がその使い方を習得できるよう訓練を実施しておくことが重要です。
3. 適切な環境管理(温度・湿度)
セキュリティが確保された部屋では、気温を華氏50〜80度(摂氏約10〜27度)、湿度を20〜80%の範囲に保つなど、適切な空調管理を行いましょう。
4. 危険物・不要物の持ち込み制限
セキュリティルームの安全性を脅かす可能性のある不要な物品は最小限に抑えます。コーヒー、飲食物、タバコ、カーテン、大量の紙、その他の可燃物などは持ち込まないようにしましょう。
5. 機密廃棄物の適切な処分
機密性の高い廃棄物は、機密性を維持できるよう慎重かつ適切に処分する必要があります。
6. 機密データの表示と運搬時の管理
機密データには適切なラベルを付け、運送業者に機密データを発送・受領する際には適切なセキュリティ手順を講じましょう。
7. 重要システムと一般システムの分離
クリティカルなシステムは、一般のシステムから物理的に分離して管理することが推奨されます。
8. 機器の設置場所への配慮
コンピュータ機器は、窓やドアから見えたり手が届いたりしない場所に設置し、ラジエーター、通気口、エアコンなどから離れた場所に保管しましょう。機密データを常時表示しないワークステーションは、隠れて使用されるのを防ぐため、開放された見通しのよい場所に設置します。
9. ケーブル類の保護
ケーブル、プラグ、配線類は、人の往来による損傷から保護するようにしましょう。
10. 機器の台帳管理
機器および周辺機器の安全な在庫管理を行い、メーカー、モデル、シリアル番号を記録した最新の台帳を維持しましょう。
11. ハードウェアの計画的な更新
サーバー、ワークステーション、ネットワーク機器などのハードウェアは、ネットワークを正常に機能させ続けるため、合理的な期間内に修理またはアップグレードを行う必要があります。ワークステーションは4〜5年経過すると、最新ソフトウェアの要求に対して処理能力が低下します。
12. メンテナンス契約の活用
メンテナンス契約の利用を検討しましょう。機器の情報やサポート窓口の連絡先は、コンピュータの近くでいつでも確認できるようにしておきます。
13. 修理・メンテナンス時の機密保護
機密情報を含むコンピュータを修理やメンテナンスに出す場合は、事前に機密情報に適切なパスワードを設定し、暗号化するか、コンピュータから削除しておくことが重要です。
14. 定期的なメンテナンスの実施
コンピュータ機器は、年1回の適切なメンテナンスと修理を行う必要があります。
15. バックアップの徹底
システムデータやアプリケーションをバックアップするための適切な手順を確立し、バックアップの手順とスケジュールを作成して運用しましょう。
まとめ
物理的セキュリティは、火災や盗難、自然災害などのリスクから組織の重要な情報資産を守るための基盤となる取り組みです。上記の対策を組織の実態に合わせて導入し、定期的に見直すことで、より強固な情報セキュリティ体制を構築できます。
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