Upstash RedisとCloudflare Workersを連携:サーバーレスURL短縮ツールの作り方
Cloudflareは recently、Cloudflare Workers向けのUpstashインテグレーションをリリースしました。これにより、Workers上でUpstash製品をこれまで以上に簡単に利用できるようになっています。本記事では、Upstash Redisインテグレーションを活用して、サーバーレスのURL短縮ツールを構築する方法を解説します。
はじめに
このプロジェクトの構築手順は以下の通りです。
- Upstashデータベースのセットアップ
- CloudflareでのWorker作成
- Cloudflare WorkersとUpstashの連携
- プロジェクトロジックの実装
- アプリケーションのデプロイ
データベースの作成
まずUpstashコンソールにアクセスし、RedisセクションにあるCreate databaseボタンをクリックして、Redisデータベースを作成します。

これだけでデータベースの準備は完了です。
Cloudflare Workerの作成
Workerの生成には、Cloudflare公式のCLIツールを使用します。手順は非常にシンプルで、ターミナルを開いて以下のコマンドを実行するだけです。
npm create cloudflare@latest
このコマンドを実行すると、アプリケーションのオプションや設定について対話形式で案内され、最後にCloudflareへのログインを求められます。以下は設定例とその出力結果です。
たった1行のコマンドで、アプリケーションの作成とデプロイが完了しました。このコマンドにより、以下のようなフォルダ構成が初期化されているはずです。
/url-shortener
src
└── worker.ts
node_modules
package-lock.json
package.json
tsconfig.json
wrangler.toml
Upstash連携の有効化も、同じくらい簡単に行えます。
CloudflareとUpstashの連携
Cloudflareダッシュボードにアクセスし、url-shortenerアプリケーションを作成したときと同じアカウントでログインします。続いて、サイドバーのWorkers & Pages > Overviewセクションへ移動すると、url-shortenerアプリケーションが一覧に表示されています。

アプリケーションをクリックすると詳細ページに移動し、ここで連携作業を行います。詳細ページのSettingsタブを開き、Integrationsセクションに進みましょう。各種Workerインテグレーションが表示されるので、Upstash RedisのAdd Integrationボタンをクリックしてください。

インテグレーションページでUpstashアカウントに接続し、ドロップダウンメニューからurl-shortener用のデータベースを選択します。最後にSaveボタンを押せば完了です。
注意: Configure secretsステップでは、シークレット名を変更しないでください。これらの認証情報は、コード内のRedis.fromEnv(env)によって、UPSTASH_REDIS_REST_URLおよびUPSTASH_REDIS_REST_TOKENとして自動的に読み込まれます。

URL短縮ツールの実装
今回の実装はかなりシンプルで、次の2つの機能を持たせます。
- POSTメソッドでURLが送信されると、ランダムに生成されたキーがそのURLに割り当てられます。この「キーとURL」のペアは取得用にRedisへ保存され、キーはWorkerのURLにパスとして追加されたうえで、
<YOUR_WORKER_URL>/<KEY>という形式でユーザーに返されます。 - ユーザーが登録済みのキーをパスとしてWorkerのURLにアクセスすると、Redisから対応する値が取得されます。その後、
307レスポンスコードで該当URLへリダイレクトされます。
実装はsrc/worker.tsファイルに行います。以下がURL短縮ツールの基本実装です。
src/worker.ts
import { Redis } from "@upstash/redis/cloudflare";
export interface Env {
UPSTASH_REDIS_REST_URL: string;
UPSTASH_REDIS_REST_TOKEN: string;
}
export default {
async fetch(
request: Request,
env: Env,
ctx: ExecutionContext,
): Promise<Response> {
const redis = Redis.fromEnv(env);
/*
generateRandomKey関数は7桁の英数字キーを返します。
同じキーがRedisに存在する場合は、新しいキーを生成します。
*/
async function generateRandomKey(): Promise<string> {
const key: string = btoa(
crypto.getRandomValues(new Uint8Array(2)).toString(),
).replaceAll("=", "");
if (await redis.exists(key)) {
return generateRandomKey();
}
return key;
}
/*
リクエストメソッドがPOSTの場合、リクエストボディから
"longUrl"フィールドを取り出し、このURL用の新しいキーを生成します。
その後、このキーと値のペアをRedisに保存します。
*/
if (request.method === "POST") {
const requestUrl = request.url;
const body = await request.text();
const { longUrl } = JSON.parse(body);
const key = await generateRandomKey();
redis.set(key, longUrl);
const responseUrl = requestUrl + key;
return new Response(responseUrl);
}
const slug: string = request.url.split("/").pop() || "";
const url = (await redis.get(slug)) as string;
/*
slugがRedis内のキーとして存在する場合、ユーザーは値のURLへリダイレクトされます。
slugが存在しない、または空の場合はエラーが返されます。
*/
if (url) {
return Response.redirect(url, 307);
} else {
const errorText = !slug
? "Please provide a slug."
: `Slug ${slug} not found. `;
return new Response(errorText, { status: 404 });
}
},
};
ロジックの準備が整ったら、残すはデプロイのみです。ターミナルでurl-shortenerフォルダに移動し、以下のコマンドを実行しましょう。
npm run deploy
これでCloudflare Workerが稼働を開始しました! アプリケーションのダッシュボードからでも、curlリクエスト経由でもテストできます。以下はリクエスト例です。URLをご自身のWorker URLに置き換えてもよいですし、筆者の実装でそのまま試してみても構いません。
curl -X POST https://url-shortener.fahreddin.workers.dev \
-d '{ "longUrl" : "https://google.com" }'
返却されたURLをクリックすると、https://google.comへリダイレクトされます。
まとめ
最後までチュートリアルをお読みいただき、ありがとうございました!
ご覧いただいたように、サーバーレス関数とUpstash Redisの組み合わせは、プロジェクトの可能性を大きく広げてくれます。この2つの柔軟性と高い効率性により、革新的でありながら応答性に優れたソリューションを構築できます。
このガイドはあくまで入門にすぎません。このプロジェクトをどう拡張・改善していくかは、あなたのアイデア次第です。
質問や不明点がある場合は、fahreddin@upstash.comまでお気軽にお問い合わせください。
それでは、Happy coding!
-
Cloudflare KV vs Upstash Redis:実世界パフォーマンスベンチマーク徹底比較
デプロイプラットフォームを選ぶ際、実際の運用環境におけるパフォーマンスを公平に比較するのは非常に難しいものです。とりわけサーバーレスプラットフォームは、グローバルエッジ配置による超低レイテンシを売りにしているため、なおさらです。しかし、肝心のデータ取得が遅ければ、低レイテンシにどんな意味があるのでしょうか?APIがユーザーのすぐ近くで動作していても、データ取得のために地球の裏側へのネットワーク往復が発生するようでは、快適なユーザー体験は望めません。 従来、コンピュートとストレージは単一のサーバー上、あるいはせいぜい同一データセンター内に共存していました。しかしサーバーレスやエッジ関数の台頭によ
-
Redis PSUBSCRIBEコマンド徹底解説 – Pub/Subで複数パターンを購読する方法
このチュートリアルでは、Redisのメッセージブローカー(Pub/Sub)システムにおいて、redis-cliを使って複数のパターンを同時にサブスクライブ(購読)する方法を解説します。 PSUBSCRIBEコマンドとは PSUBSCRIBEコマンドは、クライアントを1つ以上のパターンに登録し、指定されたパターンに名前が一致するチャンネルへパブリッシュされたすべてのメッセージを受信するためのコマンドです。パターンはglobスタイルで指定します。 SUBSCRIBEコマンドと同様に、クライアントがPSUBSCRIBEを実行すると「サブスクライブ状態」に入り、購読中のパターンを待ち受けます。他のクラ