Rubyのbegin/rescueキーワードで例外処理をマスターする方法
Rubyでプログラミングをしていると、エラーメッセージに遭遇することがよくあります。技術的な用語では、これらを「例外(exception)」と呼びます。
例外には予期できるものと予期できないものがあります。例えば、ファイルが存在する場合と存在しない場合があるケースや、何らかの制限によって一時的にしか利用できないAPIなどは、予期できる例外の典型例です。
この記事では、予期できるエラーへの対処方法を学びます。
その方法は?
答えは、Rubyの「begin」と「rescue」という2つのキーワードです。これらはエラー状態を処理するために使われる重要なキーワードです。
begin/rescueの仕組み
まず理解しておくべきことがあります。Rubyのプログラムは、実行中のさまざまなタイミングでエラーを発生させる可能性があります。
具体例:
- 存在しないファイルを読み込もうとした場合
- 数値をゼロで割ろうとした場合
- 接続先のWebサーバーのSSL証明書が期限切れになっている場合
エラーが発生しても… Rubyはすぐにクラッシュするわけではありません!
エラーから回復するチャンスが与えられます。これを「例外処理」と呼びます。
Rubyには、コード内でエラーからの回復を実装するためのキーワードが用意されています。それが begin と rescue です。
Rubyで例外を処理する基本形
では、例外はどのように処理すればよいのでしょうか?
答えは、例外を発生させる可能性のあるコードを begin / rescue ブロックで囲むことです。
仕組みは以下の通りです。
最初のセクション(begin)には、実行したいコード、つまり例外を発生させる可能性のあるコードを記述します。
例:
begin
IO.sysopen('/dev/null')
rescue
# ...
end
ここでは sysopen を使ってファイルを開こうとしています。ファイルを開けない場合は例外が発生します。
こここそが rescue キーワードの出番です!
rescue を使うことで、例外が発生したときに何をするかを指定できます。つまり、失敗時の挙動を自分でコントロールできるのです。
例:
begin
IO.sysopen('/dev/null')
rescue
puts "Can't open IO device."
end
実際の開発では、このようなエラーをログに記録したり、デフォルト値を返したりするのが一般的です。
ただし、絶対に避けるべきなのは「エラーの無視」です。
複数の例外をrescueする方法
rescue には省略可能な引数を渡せることを知っておきましょう。
この引数とは何か?それは、捕捉したい例外クラスです。
どの例外クラスを指定すべきかは、実行しているコードによって異なります。
IO の場合:
- ファイルが見つからない場合は
Errno::ENOENT - 権限エラーの場合は
Errno::EACCES
さらに便利な点は?
同じ begin/rescue ブロック内で複数の例外を処理できます。
次のように書きます:
begin
IO.sysopen('/dev/null')
rescue Errno::ENOENT
puts "File not found."
rescue Errno::EACCES
puts "Insufficient permissions, not allowed to open file."
end
複数の例外に対して同じ処理を行いたい場合は…
こう書くこともできます:
begin
IO.sysopen('/dev/null')
rescue Errno::ENOENT, Errno::EACCES
puts "There was an error opening the file."
end
メソッドやブロック内での例外処理
begin キーワードは必ずしも必要というわけではありません。省略できるケースもあります。
それはどこ? メソッドの中とブロックの中です。
メソッドの例:
def get_null_device
IO.sysopen('/dev/null')
rescue Errno::ENOENT
puts "Can't open IO device."
end
メソッド定義自体が begin の役割を果たすため、省略できます。
ブロックでも同様のことができます。
ブロックの例:
["a.txt", "b.txt", "c.txt"].map do |f|
IO.sysopen(f)
rescue Errno::ENOENT
puts "Can't open IO device: #{f}."
end
実は、begin を使わずに rescue を使う方法がもう1つあります。
インラインrescueの使い方と注意点
rescue はインライン(行内)で使うこともできます。まれなシナリオでは、この形式が役立つことがあります。
例:
["a.txt", "b.txt", "c.txt"].select { |f| File.open(f) rescue nil }.map(&:size)
これにより、存在するファイルだけを開いて、存在しないものは無視できます。結果として、存在するファイルのサイズだけを取得でき、例外も発生しません。
なぜこんな書き方をするのか?
コードを1行にまとめられるからです。それだけの理由です。
しかし、この形式の rescue には「隠れた危険」があります。例外クラスを指定しないため、StandardError を継承するすべての例外、つまりほとんどすべての例外を捕捉してしまうからです。
なぜこれが良くないのか?
広範囲の例外を捕捉するのではなく、特定の例外だけを処理するのがベストプラクティスだからです。そうすることで、エラーを見逃さずに済みます。
隠されたエラーは、あらゆる種類の奇妙な挙動やデバッグ困難な問題につながります。
まとめ
この記事では、Rubyにおけるエラーの基礎知識、基本的な例外処理、そして begin / rescue キーワードの使い方について学びました。
適切な例外処理を身につけて、堅牢で信頼性の高いRubyアプリケーションを開発しましょう。
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