Linuxのcatコマンド完全ガイド – Bashの実行例で学ぶファイル連結の基本
はじめに
Linuxのcatコマンドは、英語の「concatenate(連結する)」が語源となっており、最も便利で汎用性の高いLinuxコマンドのひとつです。本物の猫ほど可愛らしくはありませんが、catコマンドを使えば、文字列・ファイル・出力を組み合わせたさまざまな操作を効率的に行えます。
catコマンドの主な用途は、テキストファイルに関わる次の3つです。
- 作成
- 読み取り・表示
- 更新・編集
以降では、それぞれの操作に関連するコマンドとオプションを順番に解説していきます。
準備:サンプルファイルを作成する
まず、foo.txtとspam.txtという2つのファイルを作成してみましょう。
コマンドラインでcat > foo.txtと入力すると、foo.txtの作成が始まります。
注意:同名のファイルがすでに存在する場合、>演算子付きのcatコマンドは既存のファイルを上書きしてしまうので気をつけてください。
コマンド実行後、カーソルが改行された状態で待機するので、そこに入力したいテキストを書き込みます。今回は次のように入力します。
FILE 1
foo
bar
baz入力が完了したらCtrl + Dを押すことで、入力モードを終了してコマンドラインに戻り、ファイルが保存されます。
続いて、cat > spam.txtでspam.txtを作成し、以下の内容を入力しましょう。
FILE 2
spam
ham
eggsすでにあるファイルへテキストを追記したい場合は、cat >> ファイル名を使います。
>演算子が上書きを意味するのに対し、>>演算子は追記を意味するという点に注意してください。
テキストエディタを開かなくても、コマンドラインだけで手軽にテキストファイルを作成できるため、時間と手間を大きく節約できます。
このセクションのポイントを整理すると、次のとおりです。
cat > ファイル名:新規作成または上書きcat >> ファイル名:既存ファイルへの追記- 入力終了後はCtrl + Dで確定・終了
ファイルの中身を読む・表示する
作成したファイルの内容を確認してみましょう。
ここでのコマンドには>や>>といったリダイレクト演算子が付いておらず、catとファイル名だけである点に注目してください。
cat foo.txtを実行すると、次のように表示されます。
FILE 1
foo
bar
bazこのようにcat ファイル名でファイルを読み取れますが、それ以外にも便利な機能があります。
たとえば、ファイルの行数を把握したい場面では-nオプションが役立ちます。
cat -n foo.txtを実行すると、各行に行番号が付いた状態で表示されます。
1 FILE 1
2 foo
3 bar
4 baz-nオプションを使えばファイル全体の行数をつかめるため、決まった長さのファイルを行単位で処理したいときなどに非常に便利です。
ファイルを連結する
ここまでで、ファイルの作成と表示ができることを確認しました。次は、catコマンドの本領である連結(concatenate)を試してみましょう。
引き続きfoo.txtとspam.txtを使います。まずは2つのファイルの内容を一度に表示してみましょう。cat foo.txt spam.txtのように、ファイル名を並べて指定するだけです。
FILE 1
foo
bar
baz
FILE 2
spam
ham
eggsただしこれは、あくまで2つのファイルを画面に表示しただけであり、この時点では新しいファイルとして結合されていない点に注意してください。
実際に1つの新しいファイルへ連結するには、リダイレクトを組み合わせてcat foo.txt spam.txt > fooSpam.txtと実行します。これにより、連結結果がfooSpam.txtとして保存されます。
cat fooSpam.txtで内容を確認すると、ターミナルには次のように表示されます。
FILE 1
foo
bar
baz
FILE 2
spam
ham
eggsこの手法は、3つ以上のファイルをまとめて1つのファイルに結合したい場合にもそのまま使えます。
このセクションのポイントは以下の2つです。
- 複数ファイルの同時表示:
cat ファイル名1 ファイル名2 - 複数ファイルの結合:
cat ファイル名1 ファイル名2 > ファイル名3
catのその他の便利な使い方
ファイルを操作しているとき、ファイルの末尾付近で原因不明のエラーが続いたり、想定していたよりも行数が多いように感じたりすることはありませんか。
そんなときにファイルの中身を詳しく調査できるのが-Aオプションです。-Aを付けると、行末が$で表示され、タブ文字は^Iとして可視化され、その他の印刷できない(非印字)文字もすべて表示されます。
たとえば、非印字文字を含むファイルを通常どおりcat nonPrintExample.txtで表示しても、ほとんど何も見えない空行ばかりが出力されるだけの場合があります。
これでも一応出力はされていますが、トラブルの原因になっている文字や文字列の正体はつかめません。
一方、cat -A nonPrintExample.txtとすると、はるかに有益な情報が得られます。
^I^I$
$
^L$
$
^G^H^H^H^Y^I^N^O^P^@$
^@^@^[g^[f^[d^[g^[6^[5^[4^[6^[=$
$
$
^X$このように、タブ・ラインフィード・キャリッジリターンなど、目に見えない制御文字がどこに混在しているのかを明確に把握できます。
-Aオプションを使いこなせば、普段は見えないファイル内部の詳細まで確認できるようになり、デバッグの強力な味方になります。
まとめ
この記事では、Linuxのcatコマンドについて、その基本的な機能と主な使い方を解説しました。
- ファイルの新規作成・上書き:
cat > ファイル名 - 既存ファイルへの追記:
cat >> ファイル名 - ファイル内容の表示:
cat ファイル名 - 行番号付き表示:
cat -n ファイル名 - 複数ファイルの連結:
cat ファイル名1 ファイル名2 > 結合先ファイル名 - 非印字文字の可視化:
cat -A ファイル名
シンプルながら奥深いcatコマンドをマスターして、日々のコマンドライン操作をより快適にしていきましょう。
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