MongoDBでトランザクションロックを実現する方法|findOneAndUpdate()の活用
MongoDBでトランザクションロックを実現するには
MongoDB 4.0の環境では、マルチドキュメントにまたがるトランザクション機能が利用できないケースがあります。特にスタンドアロン構成では、複数ドキュメントを安全に更新するのが難しくなります。こうした状況で有効なのが、findOneAndUpdate()メソッドを活用した擬似的なロック機構の実装です。
この手法では、各ドキュメントに「in_transaction」というフラグフィールドを持たせることで、処理中のドキュメントが他のプロセスから二重に取得されるのを防ぎます。
サンプルコレクションの作成
まず、ドキュメントを格納するコレクションを作成しましょう。
> db.demo404.insertOne({"FirstName":"John"});
{
"acknowledged" : true,
"insertedId" : ObjectId("5e6f8c38fac4d418a0178592")
}
> db.demo404.insertOne({"FirstName":"Robert"});
{
"acknowledged" : true,
"insertedId" : ObjectId("5e6f8c3cfac4d418a0178593")
}
> db.demo404.insertOne({"FirstName":"Mike"});
{
"acknowledged" : true,
"insertedId" : ObjectId("5e6f8c40fac4d418a0178594")
}登録済みドキュメントの確認
find()メソッドを使って、コレクション内のすべてのドキュメントを表示します。
> db.demo404.find();
このクエリを実行すると、以下のような出力が得られます。
{ "_id" : ObjectId("5e6f8c38fac4d418a0178592"), "FirstName" : "John" }
{ "_id" : ObjectId("5e6f8c3cfac4d418a0178593"), "FirstName" : "Robert" }
{ "_id" : ObjectId("5e6f8c40fac4d418a0178594"), "FirstName" : "Mike" }findOneAndUpdate()によるロックの設定
続いて、findOneAndUpdate()を使ってドキュメントにロックをかけるクエリを見ていきましょう。
> result=db.demo404.findOneAndUpdate({"in_transaction": {"$exists": false}}, {"$set": {"in_transaction": true}});このクエリを実行すると、次の出力が返されます。
{ "_id" : ObjectId("5e6f8c38fac4d418a0178592"), "FirstName" : "John" }仕組みのポイント
このクエリが機能する理由は以下の通りです。
- 検索条件:「in_transaction」フィールドが存在しないドキュメントのみを対象とします($exists: false)。
- 更新内容:条件に合致した最初の1件に対して、「in_transaction」をtrueに設定します。
- 原子性:findOneAndUpdate()はアトミックに動作するため、複数クライアントが同時に実行しても、同じドキュメントが二重にロックされることはありません。
上記の例では、Johnのドキュメントが「処理中」としてマークされ、以降のfindOneAndUpdate()呼び出しではRobertやMikeなど、まだロックされていない別のドキュメントが返されます。処理が完了したら、in_transactionフィールドを削除するかfalseに戻すことで、ロックを解放できます。このようにして、トランザクション機能がない環境でも安全な排他制御を実現できるのです。
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