C言語のローカルスコープにおける構造体とは?基本から実例まで解説
構造体(structure)とは、int・char・float など異なるデータ型を持つ複数の変数を、ひとつの名前のもとにまとめたデータ構造です。関連するデータをグループ化できるため、プログラムの可読性と管理性が向上します。
構造体宣言の一般的な形式
構造体は次のように宣言します。
struct タグ名{
データ型 メンバ1;
データ型 メンバ2;
データ型 メンバn;
};
- struct … 構造体を定義するためのキーワードです。
- タグ名 … 構造体に付ける名前を指定します。
- メンバ1、メンバ2… … 構造体を構成する個々のデータ項目(メンバ)を指定します。
ローカルスコープでの構造体定義とは
C言語では、構造体を関数の外(グローバルスコープ)でも関数の中(ローカルスコープ)でも定義できます。関数内で定義された構造体は、その関数の中でのみ有効となり、他の関数からはアクセスできません。これが「ローカルスコープでの構造体」です。
例:書籍情報を表す構造体
struct book{
int pages; /* ページ数 */
char author[30]; /* 著者名 */
float price; /* 価格 */
};
ローカルスコープの構造体を使ったサンプルプログラム
次のプログラムでは、従業員用の構造体をグローバルに定義し、さらに manager() 関数の中でマネージャー用の構造体をローカルスコープで定義しています。
#include<stdio.h>
struct{
char name[20];
int age;
int salary;
char add[30];
}emp1,emp2;
int manager(){
struct{ /* ローカルスコープでの構造体定義 */
char name[20];
int age;
int salary;
char add[50];
}manager;
manager.age=27;
if(manager.age>30)
manager.salary=650000;
else
manager.salary=550000;
return manager.salary;
}
int main(){
printf("enter the name of emp1:");
scanf("%s",emp1.name);
printf("\nenter the add of emp1:");
scanf("%s",emp1.add);
printf("\nenter the salary of emp1:");
scanf("%d",&emp1.salary);
printf("\nenter the name of emp2:");
scanf("%s",emp2.name);
printf("\nenter the add of emp2:");
scanf("%s",emp2.add);
printf("\nenter the salary of emp2:");
scanf("%d",&emp2.salary);
printf("\nemp1 salary is %d",emp1.salary);
printf("\nemp2 salary is %d",emp2.salary);
printf("\nmanager salary is %d",manager());
return 0;
}
実行結果
上記のプログラムを実行すると、次のような出力が得られます。
enter the name of emp1:Bob enter the add of emp1:Hyderabad enter the salary of emp1:500000 enter the name of emp2:Hari enter the add of emp2:Chennai enter the salary of emp2:450000 emp1 salary is 500000 emp2 salary is 450000 manager salary is 550000
解説
このプログラムでは、まず main() 関数内で emp1 と emp2 の名前・住所・給料を入力し、それぞれの給料を表示しています。
一方、manager() 関数内で定義された構造体変数 manager はローカルスコープに存在するため、この関数内でしか利用できません。年齢が 27 歳と設定されており、条件式 manager.age > 30 が偽となるため、給料として 550000 が返されます。
まとめ
- 構造体を使うと、異なるデータ型の変数をひとつの名前でまとめて扱えます。
- 関数内で定義した構造体はローカルスコープを持ち、その関数内でのみ有効です。
- ローカルな構造体は、特定の関数だけで必要なデータをカプセル化したい場合に便利です。
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