C#におけるHashtableとDictionaryの違いとは?特徴と使い分けを徹底解説
C#には、キーと値のペアでデータを管理するコレクションとして「Hashtable」と「Dictionary」が用意されています。どちらもキーを使って要素へアクセスできる点は共通していますが、パフォーマンスや型安全性などに重要な違いがあります。本記事では、それぞれの特徴と使い分けのポイントをわかりやすく解説します。
Hashtable(ハッシュテーブル)とは
Hashtableは、キーを使用して要素にアクセスしたい場合や、有用なキー値を識別できる場合に利用されるコレクションです。Hashtable内の各項目はキーと値のペア(key/value pair)で構成されており、このキーを通じてコレクション内の項目にアクセスします。
Hashtableの主な特徴
- スレッドセーフ:Hashtableのメンバーはスレッドセーフであり、マルチスレッド環境でも安全に利用できます。
- 存在しないキーへの挙動:存在しないキーを検索しようとした場合、例外ではなくnullが返されます。
- 非ジェネリック型:HashtableはSystem.Collections名前空間に属する非ジェネリック型のため、格納時にボックス化・ボックス化解除(boxing/unboxing)が発生します。
そのため、Hashtableはボックス化とボックス化解除のコストが必要となり、後述するDictionaryよりも処理速度が遅くなります。
Hashtableの宣言方法
Hashtable ht = new Hashtable();
Dictionary(ディクショナリ)とは
Dictionaryは、C#におけるキーと値のコレクションで、System.Collections.Generic名前空間に含まれています。Hashtableと異なりジェネリック型であるため、型安全性が高く、存在しないキーを検索しようとするとnullではなくエラー(KeyNotFoundException)が発生します。
Dictionaryの主な特徴
- 高速な処理:ボックス化・ボックス化解除が不要なため、Hashtableより高速に動作します。
- 型安全性:ジェネリック型により、コンパイル時に型チェックが行われるので、型関連のバグを未然に防げます。
- 明確なエラーハンドリング:存在しないキーにアクセスすると例外がスローされるため、問題の検出が容易です。
Dictionaryの宣言方法
IDictionary<int, string> d = new Dictionary<int, string>();
HashtableとDictionaryの使い分けまとめ
| 比較項目 | Hashtable | Dictionary<TKey, TValue> |
|---|---|---|
| 名前空間 | System.Collections | System.Collections.Generic |
| ジェネリック対応 | 非ジェネリック | ジェネリック |
| パフォーマンス | 遅い(ボックス化あり) | 速い(ボックス化なし) |
| 存在しないキー時 | nullを返す | 例外をスロー |
| スレッドセーフ性 | スレッドセーフ | 非スレッドセーフ |
一般的な用途では、パフォーマンスと型安全性に優れたDictionaryの使用が推奨されます。一方、マルチスレッド環境での読み取り中心の操作など、スレッドセーフ性が求められる場面ではHashtableが有効な選択肢となります。ただし、現代のC#開発では、ConcurrentDictionaryなどより高度な同期コレクションも検討するとよいでしょう。
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