Oracle Data Visualization Desktop(DVD)活用ガイド:インストールからデータ分析・共有まで徹底解説
本記事では、Oracle® Data Visualization Desktop(DVD)を使ってデータを分析する方法を、インストール手順からプロジェクトの作成、共有方法までわかりやすく解説します。
はじめに
2018年5月にリリースされたOracle DVD バージョン12.2.4.3は、誰でも手軽にデータを可視化できるツールです。データファイルをアップロードするだけでなく、用意された各種データソース経由でデータベースに接続することも可能です。
DVDはシングルユーザー向けのデスクトップアプリケーションとして、ビジネスユーザーに高度な可視化機能を提供します。従来のOracle Business Intelligence Enterprise Edition(OBIEE)12Cのアナライザーと比較しても操作性に優れており、直感的に使えるユーザーフレンドリーなツールです。
DVDの主なメリット
- 個人用のデスクトップアプリケーション:自分のPCにインストールして、そのままデータ分析が行えます。
- オフラインでも利用可能:共有・インポートしたプロジェクトは、いつでもアクセスできます。
- 完全にプライベートな分析環境:他者に依存せず、自分だけでデータ分析を完結できます。
- データソース接続を完全にコントロール:セキュアな接続を提供する多彩な接続タイプから選択できます。
- オンプレミスデータソースへ直接アクセス:VPN経由で社内データベースにも接続可能です。
- 軽量な単一ファイルでのダウンロード:.exeファイルをそのままダウンロードしてインストールできます。
- リモートサーバーインフラが不要:スタンドアロンアプリケーションなので、個人システム上で簡単に管理できます。
- 管理タスクが一切不要:起動・停止・アップグレードといった運用作業は発生しません。
インストール要件と手順
DVDをインストールするための最小システム要件は以下のとおりです。
- 対応OS:Microsoft® Windows® x64(64ビット)7 SP1以降、8.1、10/Windows Server® 2012 R2/MacOS® Sierra(10.12)または High Sierra(10.13)
- CPU:Intel® Core™2 Duo CPU E8400 @ 3.00GHz(2コア・2論理プロセッサ)以上
- メモリ:4.00GB以上
- 空きディスク容量:最低2GB(加えてアップロードするデータファイル分の容量が必要)
- ユーザー権限:インストールには管理者権限が必要です
インストールは、Oracle公式サイトからインストーラーをダウンロードして実行するだけです。以下の画像は、インストール完了後に表示されるDVDのホーム画面です。
DVD バージョン12.2.4の新機能
バージョン12.2.4では、以下の機能強化が行われています。
- 新しいデータコネクタタイプの追加
- データセットの複製機能
- 予測やインテリジェントな提案を可能にする機械学習(ML)機能
- データフロー機能の強化
- データソースエディターの改善
- マップ背景を含むプロジェクトおよび可視化機能の更新
プロジェクトの作成とデータセットの選択
DVDでは、Microsoft Excel®、データベース、Oracleアプリケーションなど、さまざまなデータソースのデータを対象に分析できます。まずプロジェクトとデータセットを作成し、データを取り込みましょう。
プロジェクトを作成する手順は以下のとおりです。
- メインメニューを開きます。
- 「Project」を選択します。
- 「Create」をクリックします。
- 「Data Set」をクリックします。
「Data Set」をクリックすると、次の画像のようにデータソースの選択画面が表示されます。
各データソースの概要は以下のとおりです。
- From a File(ファイルから):Excelファイルをアップロードできます(スプレッドシートの1行目が列見出しであることが前提です)。
- From Oracle Applications(Oracleアプリケーションから):稼働中のOBIEEインスタンスに接続し、OBIEEレポートを直接データソースとして利用できます。
- From Database(データベースから):Oracle、DB2®、MySQL®、MongoDB®など、多様なデータベースに接続できます。
データベースへの接続
「From Database」を選択すると、利用可能なデータベース接続タイプの一覧が表示されます。
「Oracle database」を選択すると、次の画像のように接続情報の入力を求められます。
データソースへの接続が完了したら、ホームページで「Create Data Set」をクリックし、データベース内のスキーマから使用するテーブルを選択します。データセット作成後は、既存の列の編集や新規列の追加も自由に行えます。
複数の列を選択する場合は、Shift+クリックまたはCtrl+クリックが便利です。「Add Selected」をクリックすれば選択した列のみ、「Add All」をクリックすればテーブルの全列をデータセットに追加できます。同一の列をダッシュボードのデータ要素にドラッグし、キャンバス上で「Change Visualization Type」をクリックすると、可視化の種類を切り替えられます。
可視化キャンバスにはカラーセクションがあり、数値(メジャー値)に色を割り当てることで、より見栄えの良いグラフを作成できます。
ダッシュボードにデータ要素を追加した後のプロジェクト画面は、以下のようになります。
ダッシュボード下部の各キャンバスには、複数のデータビジュアルを配置できます。キャンバスやビジュアルは複製可能で、目的に応じて可視化の種類を自由に変更できます。さらに、クライアントロゴをダッシュボードに追加するなど、キャンバスへの画像挿入にも対応しています。
キャンバス画面の例は以下のとおりです。
プロジェクトのインポートと共有
DVDには、プロジェクトファイルを他のユーザーと共有する機能と、外部のユーザーから共有されたプロジェクトファイルを取り込む機能が備わっています。プロジェクトを共有する際は、ファイルを保護するためのパスワードを設定する必要があります。
プロジェクトのインポート手順
- ホームページに移動します。
- 「Projects」をクリックします。
- 「Page Menu」をクリックします。
- 「Import」を選択します。
- 「Import」ダイアログで「Select File」をクリックするか、プロジェクトまたはアプリケーションファイルをダイアログにドラッグ&ドロップします。
- 「Import」をクリックして完了です。
プロジェクトの共有手順
- ホームページに移動します。
- 「Projects」をクリックします。
- 共有したいプロジェクトまたはフォルダを選択します。
- 「Actions」をクリックします。
- 「Share」を選択します。
- 「File」をクリックします。
- 「File」ダイアログで「Include Data」をクリックすると、プロジェクトやフォルダにデータ本体も含めてエクスポートされます。
- エクスポートするプロジェクトにデータソース接続のユーザー名とパスワードを含めたい場合は、「Connection Credentials」をクリックします。
Oracle DVDと12C OBIEE VAの違い
Oracle DVDと12C OBIEE VAの主な相違点は以下の表のとおりです。
| Oracle DVD | 12C OBIEE VA |
|---|---|
| 64ビットシステム専用で動作 | 32ビット/64ビット両方のシステムで動作(ブラウザ互換性が必要) |
| スタンドアロン型のためインストールが簡単 | サーバーレベルでのインストールと構成が必要 |
| 30種類以上のビジュアル要素を利用可能 | 17種類のビジュアル要素のみ |
| デスクトップアプリケーションのためログイン不要 | ブラウザ経由でアクセスし、ログインが必要 |
まとめ
Oracle DVDは、データウェアハウスインスタンスへの接続を必要としない、シンプルなビジネスインテリジェンス(BI)ツールです。デスクトップへのインストールも容易で、さまざまなデータソースに接続しながら柔軟にデータ分析を行えます。操作が直感的でユーザーフレンドリーなため、分析の基礎知識があれば誰でもすぐに使いこなせるでしょう。
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