iOS 12のSafari新機能まとめ:プライバシー保護がさらに強化
Apple純正ブラウザ「Safari」は、ユーザーのプライバシー保護に力を入れていることで知られています。新型iOSの登場に合わせて、AppleはiPhoneによるユーザーデータ保護の機能をさらに強化しました。オンライン上でのユーザーの安全を守るため、標準ブラウザであるSafariにも新しい機能が追加されています。
iOS 12は2018年9月に正式リリースされましたが、これらのSafariの新機能はベータ版の段階から確認できました。本記事では、Safariに追加された最新機能について詳しく解説します。
強化された「インテリジェント・トラッキング防止」機能
ニュース記事などを読んでいると、TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアによる「いいね!」や「シェア」ボタンを目にすることが多いでしょう。一見無害に見えますが、実は危険な側面を持っています。これらのボタンは、該当サービスに接続していなくてもユーザーの動きを追跡できる仕組みになっており、SNSを訪問していなくても行動データを収集されてしまうのです。
iOS 12では、iOS 11で初めてSafariに搭載された「インテリジェント・トラッキング防止(Intelligent Tracking Prevention)」機能が大幅に強化されました。これにより、Webを閲覧中に不要な「いいね!」「コメント」「シェア」ボタンが表示されなくなります。余計なコンテンツに気を取られることなく快適に閲覧でき、プライバシー保護もより強固になります。
もちろん、「いいね!」や「シェア」ボタンが必要な場合もあります。その際はSafariがブロック前に確認を求めてくれるため、ユーザー自身がインターネット上のプライバシー設定をコントロールできます。
同じパスワードの使い回しをチェックできる
複数のアカウントで同じパスワードを使い回していると、オンラインセキュリティ上大きなリスクとなります。つい異なるサービスで同じパスワードを設定してしまい、気づかないうちに使い回しているケースも少なくありません。
iOS 12では、iPhoneに保存されたパスワードを一覧表示し、同じパスワードが複数のアカウントで使われていないかを確認できます。どのアカウントで使い回しているかまで特定はできませんが、同じパスワードを使用しているアカウントの数を把握することは可能です。
パスワードを確認する際、アカウント名の横に警告の三角マークが表示されていれば、そのアカウントが他と同じパスワードを使っているサインです。「ウェブサイトでパスワードを変更」をタップすれば、すぐに変更画面へ移動できます。各アカウントには必ず固有のパスワードを設定しましょう。
Siriでパスワードを呼び出せる
iOSのアップデートごとに、Appleはデジタルアシスタント「Siri」の利便性向上に取り組んでいます。iOS 12ではSafariとSiriが連携し、保存済みのパスワードを確認したいときに、Siriに声をかけるだけでパスワードマネージャーを起動できるようになりました。
二要素認証コードの自動入力
Safariのもうひとつの新機能が、二要素認証コードの自動入力です。二要素認証はアカウントを第三者からの不正アクセスから守る有効な手段ですが、ログインのたびにSMSで届いたセキュリティコードを手入力するのは非常に面倒でした。
iOS 12では、この認証コードが自動的に入力されるようになり、ログイン作業が格段にスムーズになっています。
パスワードマネージャーAPIの公開
iOSには標準のパスワードマネージャーが搭載されていますが、サードパーティ製アプリの利用も可能です。しかし従来は、Safari上でサードパーティ製パスワード管理アプリによる自動入力を行うことができず、自動入力を使うには標準のパスワードマネージャーを選ぶしかありませんでした。
iOS 12では、Appleが自社のパスワードマネージャーのAPIをサードパーティアプリ向けに開放しました。これにより、サードパーティ製アプリを使いながら、Safariでのパスワード自動入力が実現しています。
フィンガープリンティングへの対策
Webにおける「フィンガープリンティング」とは、トラッカーがデバイスのシステム構成情報や閲覧データをもとに、ユーザーの端末プロファイルを作成する手法のことです。Webページにアクセスしただけで、トラッカーはiPhoneのプロファイルからユーザーが誰であるかを特定できてしまいます。
iOS 12では、Appleがフィンガープリンティングを防ぐための対策を実装したと発表しています。
- システム構成情報を簡略化して表示することで、より多くのデバイスが同一に見えるようにしています。
- 標準フォントのインデックスのみを参照する仕様のため、独自にインストールしたフォントが識別子として利用されません。
- レガシー(旧式)プラグインには対応しておらず、トラッキングの温床となる要素を排除しています。
これらの施策により、トラッカーがユーザーのデバイスを追跡・識別することが困難になります。
まとめ
以上が、iOS 12のSafariに追加された注目の新機能です。これらの機能によって、ブラウジング体験はこれまで以上に快適で安全なものになります。さらに、AppleのAPIとサードパーティとの連携が進むことで、アクセシビリティ面でも新たな可能性が広がっています。
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