ExcelでAPR(年率)を簡単に計算する方法|PMT・RATE関数を徹底解説
ローンの申し込みを比較したり、年間(および毎月)の返済額を見積もったりする際には、実質年利回りであるAPR(Annual Percentage Rate:年間借入費用率)を把握することが不可欠です。Microsoft Excelを使えば、便利な組み込み関数を活用して、APRを簡単かつ正確に計算できます。
本記事では、ExcelでAPRを計算する具体的な手順を、初心者にもわかりやすく解説します。
APR(年間実質金利)とは?
APRとは、借り入れたローンから発生する1年あたりの利息のことです。パーセンテージ(%)で表され、金利に加えて各種手数料なども含めた「1年間に支払う追加コスト」を示します(複利は含まれません)。
たとえば、5%のAPRが設定された100ドルのローンを組んだ場合、年末には105ドルを返済することになります。この5ドルが、5%のAPRによって上乗せされた金額です。
APRを確認すれば、複数のローン商品を簡単に比較できるだけでなく、誤解を招く広告から身を守ることにも役立ちます。アメリカでは、クレジットカード会社を含むすべての貸し手が、借り手に対してAPRを開示することが義務付けられています。
APRは、ローンの期間利率に1年間の支払い回数を掛けて算出されます。計算式は以下の通りです。
ここで、「Interest(利息)」はローン期間全体で支払う利息総額、「Principal amount(元本)」は借入額、「n」はローン期間の日数を表します。
したがって、ExcelでAPRを計算するには、次の3つの情報が必要です。
- 借入金額
- 支払い回数
- 毎月の返済額
これらの情報がそろえば、Excelの組み込み関数を使ってAPRを算出できます。
ステップ1:毎月の返済額を計算する(PMT関数)
まずは毎月の返済額を求めましょう。すでに返済額がわかっている場合は、次のセクションに進んでください。
まだわからない場合は、Excelの財務関数の一つである「PMT関数」を使って計算します。書式は以下の通りです。
=PMT(rate, nper, pv, [fv], [type])
各引数の意味は次の通りです。
- rate: ローンの利率(月利)
- nper: 支払いの総回数
- pv: 現在価値(借入総額)
- fv(省略可): 最終支払い後の将来価値。省略した場合、0として扱われます。
- type(省略可): 支払いの時期。「0」は期首払い、「1」は期末払いを表します。
PMT関数で毎月の返済額を計算する手順は以下の通りです。
- Excelワークシートを開きます。
- 任意のセルを選択し、「=PMT(rate, nper, pv)」と入力して、それぞれの部分をご自身のローン条件に置き換えます。利率は小数で入力する点に注意してください。たとえば6%のローンなら「0.06」と入力します。
- Enterキーを押すと、毎月の返済額が表示されます。
注意: 単位を揃えることが重要です。毎月の返済額を計算したいのに、年利しかわからない場合は、その利率を12で割って月利に変換しましょう。先ほどの例なら「0.06/12」となります。
支払い回数(nper)も同様です。3年のローンなら、3年×12ヶ月=36回となります。年払いの場合は、年利をそのまま使い、支払い回数を年数で指定してください。
具体例を挙げましょう。借入額10,000ドル、期間3年(36回払い)、金利6%のローンの場合、PMT関数は次のように入力します。
=PMT((0.06/12), 36, 10000)
結果として表示される返済額は、毎月-304.30ドルです。
Excelでは、PMT関数の結果は負の数で表示されます。これは「支払うべきお金」を意味しています。正の数で表示したい場合は、借入額をマイナスの値として入力してください。
ステップ2:RATE関数でAPRを計算する
毎月の返済額がわかったら、次はいよいよAPRの計算です。ここでは、もう一つのExcel関数「RATE関数」を使用します。
RATE関数の書式は以下の通りです。
=RATE(nper, pmt, pv)*12
各引数の意味は次の通りです。
- nper: 支払いの総回数
- pmt: 先ほど計算した毎月の返済額
- pv: 借入総額
- 最後に12を掛けることで、月利ではなく実際の年利(APR)を求めます。
ExcelでAPRを計算する手順は以下の通りです。
- Excelブックを開きます。
- 任意のセルを選択し、「=RATE(nper, pmt, pv)*12」と入力して、それぞれの値をご自身のローン条件に置き換えます。結果は小数で表示されるため、100を掛けるとパーセンテージになります。
- Enterキーを押します。
先ほどの例に沿って入力すると、次のようになります。
=RATE(36,-304.30,10000)*12
計算結果のAPRは6%です。
注意: 「#NUM!」エラーが表示される場合は、数式の構文が正しいかどうかを再確認してください。
賢くお金を管理しよう
APRを正しく計算できれば、自分に最適なローンを選び、可能な限り早く完済するための判断材料になります。限られた資金を最大限に活かすためにも、こうした知識は非常に重要です。
Microsoft Excelは会計ソフトとしても活用できる万能ツールです。ローンのAPR計算をはじめ、日々の家計管理や資金計画にもぜひ役立ててみてください。
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