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Gboard・Chrome・Googleメッセージを置き換えたら、古いAndroidスマホのパフォーマンスはこう変わった

筆者のTashreefがテクノロジーに魅了されたきっかけは、学校の図書室で技術雑誌「CHIP」と出会ったことでした。それが契機となりコンピュータサイエンスを専攻し、2012年以降はWindows ReportやHow-To Geekなどで1,000本を超えるハウツー記事を執筆。現在はMakeUseOfでWindows関連記事を中心に担当しており、同サイト自体も2007年からの愛用者だそうです。Web制作や技術ブログ運営の実務経験も持ち、短いハウツー動画の制作も手掛けています。

最近、高齢の親のためにスマホをセットアップする機会がありました。古いAndroid端末だったこともあり、プリインストールされたアプリの一部は、実際の使い方に対して機能過多で動作が重く感じられました。探していたのは、軽量なブラウザ、ひと文字ずつ丁寧に入力するスタイルに合うシンプルなキーボード、そしてカスタマイズ性の高いメッセージアプリの3点です。

Android端末には数多くのGoogle製アプリが標準搭載されています。中には端末を重くしたり冗長に感じさせたりするものがある一方で、Googleマップのように完成度が高く競合を寄せ付けないアプリも存在します。試行錯誤の末にたどり着いたのが、ブラウジングとメッセージ専用として使えば体感できるほどの違いをもたらす、次の3つのアプリでした。

Firefox Focus

スピードとプライバシーに特化したミニマルブラウザ

Gboard・Chrome・Googleメッセージを置き換えたら、古いAndroidスマホのパフォーマンスはこう変わった
クレジット: Tashreef Shareef / MakeUseOf

最初に置き換えたのはChromeです。Firefox FocusはMozillaが提供するAndroid向けの軽量・プライバシー重視ブラウザで、通常版Firefoxとはまったく異なる体験を提供します。通常のFirefoxがタブや拡張機能を備えたフル装備の環境であるのに対し、Focusはそれらをすべてそぎ落としました。画面は常に1ページのみ。ゴミ箱アイコンをタップすれば、閲覧データをすべて一瞬で消去できます。

この徹底したシンプルさこそが、Focusが存在する理由です。広告トラッカー、アナリティクストラッカー、SNSトラッカーを何も設定せずにブロックする「強化型トラッキング防止」がデフォルトで有効になっており、さらに踏み込んでWebフォントやJavaScriptまで遮断することも可能です。RAMの少ない古い端末では、この差が如実に表れます。本来見たいコンテンツ以外の追跡スクリプトや重量級の広告フレームワークを読み込まないため、ページ表示速度が目に見えて向上するのです。

トレードオブとしては、uBlock Originのような拡張機能を持つフルブラウザと異なり、YouTube広告やページ内埋め込み広告はブロックできない点、タブ・ブックマーク・拡張機能がない点が挙げられます。とはいえ、調べものや記事の閲覧、サイト確認程度の用途であれば、Chromeにリソースを奪われずに済むFocusは十分すぎるほど高速に働いてくれます。

Firefox Focus
対応OS: iOS / Android
価格モデル: 無料

高度な広告・トラッカーブロック機能を備え、iPhoneの標準ブラウザSafariにも統合して利用できます。

Simple Keyboard

余計な機能を排した、基本入力のためのキーボード

個人的には、多くのAndroid端末に標準搭載されるGboardよりもSwiftKeyの方が好みです。とはいえどちらも自動修正、GIF検索、AI候補、クリップボード管理、音声入力と機能が積み上がっており、端末への負担も増える一方です。ひと指しずゆっくり入力する親にとって、これらの機能の大半はむしろ邪魔でしかありませんでした。

プライバシーを重視して「外部に情報を送らないキーボード」を求めるなら、FUTO Keyboardも有力な選択肢です。オフラインで動作する音声入力エンジンは高速かつ正確で、音声データをサーバーに送信しません。ただし、基本操作だけが必要なユーザーには、FUTOでもまだやや重めに感じられます。

Simple Keyboardはまったく別のアプローチを採るキーボードです。オープンソースで、インターネットアクセス権限を持たず、トラッキングも広告も自動修正も一切ありません。アプリ本体は極小で、RAM消費はほぼゼロ、起動は瞬時です。クリーンなレイアウトに加え、高さ調整、長押しによる記号入力、任意で表示できる数字行、そしてスペースバー上をスワイプするとカーソルを移動できる機能を備えます。最後の機能は、文字間を正確にタップしなくても誤字を直せる優れもので、意外なほど役立ちます。

明白な弱点は「ないもの」の多さです。絵文字なし、GIFなし、スワイプ入力なし、クリップボード履歴なし。これらが必要になった場合は、一時的に別のキーボードへ切り替えるしかありません。しかし主にメッセージ送信と簡単な検索に使う端末であれば、Simple Keyboardは高速で集中しやすい入力環境を維持してくれます。

Gboard・Chrome・Googleメッセージを置き換えたら、古いAndroidスマホのパフォーマンスはこう変わった

Simple Keyboard
対応OS: Android
価格モデル: 無料

ミニマル設計・プライバシー・速度に特化した軽量Androidキーボード。広告や不要な権限なしで、必要最低限の入力機能を提供します。

Samsung Messages

Googleメッセージより自由度の高いカスタマイズ

メッセージアプリに関して言えば、Googleメッセージ以上をおすすめするのは難しいのが正直なところです。ほとんどのAndroid端末でRCSの標準クライアントであり、既読通知、入力中表示、高画質メディア共有、エンドツーエンド暗号化といった現代的なメッセージ体験はRCSあってこそだからです。これを置き換えることは、2026年の今、メッセージアプリに当然期待される機能群を手放すことを意味します。

とはいえ、Googleメッセージには長年Samsung Messagesが提供してきたカスタマイズ性が欠けています。Samsungでは会話ごとに背景画像、吹き出しの不透明度、文字のコントラストを個別設定できる一方、Googleメッセージではライト/ダークテーマの一括切り替えしか行えません。メッセージアプリに自分らしさを求める人にとって、Samsungの会話単位カスタマイズは明確な強みです。

Gboard・Chrome・Googleメッセージを置き換えたら、古いAndroidスマホのパフォーマンスはこう変わった

さらにSamsung Messagesには、削除した会話を30日間保管するゴミ箱機能があります。Googleメッセージでうっかりチャットを削除すると即座に消えて復元できませんが、Samsungの仕組みならセーフティネットが働きます。検索機能も優れており、結果にメッセージ全文が表示されるため、複数の会話を開いてスクロールしなくても文脈を一望できます。

ただし注意点もあります。Samsung MessagesのRCS対応は、基本的にSamsung製端末に限られるということです。RCSを重視するなら(重視すべきですが)、このアプリが真価を発揮するのはSamsung独自のRCS実装が組み込まれたGalaxy端末上です。その他の端末ではSMS/MMSに制限され、これは大きな後退といえます。

Samsung Messages
Samsung Galaxy端末向け公式メッセージアプリ。SMS、MMS、RCSメッセージを安全かつ直感的にやり取りできます。

軽量アプリこそ、最高のアップグレード

これらのアプリは機能よりも使いやすさとパフォーマンスを優先するため、万人向けではないかもしれません。しかし「たまにブラウズし、ゆっくり入力し、主にメッセージをする人にとって古いAndroid端末を使いやすくする」という今回の課題に対しては、3つのアプリとも十二分に応えてくれました。端末の反応は機敏になり、インターフェースはすっきりし、バックグラウンドで動く処理も減りました。最高のアップグレードは新しいスマホの購入ではなく、古いスマホを遅くしているアプリを取り除くことなのかもしれません。

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