Google Chromeで保存したパスワードをインポート・エクスポートしてバックアップする方法
ブラウザは本来、Webページを閲覧するためのツールです。しかし、いつしかブラウザが「パスワードマネージャー」のような役割を果たすようになったら、私たちはどうすればよいのでしょうか?
Google ChromeやFirefoxなどの主要ブラウザが提供する内蔵パスワード管理機能をそのまま使ってよいのか。安全性は確保できるのか。それとも、リスクを理解した上で活用すべきなのか。
この記事では、ブラウザがなぜパスワード管理機能を搭載しているのか、使うべきかどうか、そして代替手段について詳しく解説します。
ブラウザが内蔵パスワードマネージャーを提供する理由
現在、ほとんどの人が日常的にブラウザを使用しています。ユーザーの利便性を高めるため、主要ブラウザには標準でパスワード管理機能が組み込まれています。確かにこの機能があれば、パスワードを覚える必要はなくなります。しかし、セキュリティ面はどうなのでしょうか?
セキュリティは二の次になっている
主要ブラウザの内蔵パスワードマネージャーは、ローカル攻撃に対する防御力が不十分です。PCが不正アクセスされると、ブラウザに保存されたすべてのパスワードが簡単に盗み見られる可能性があります。また、Googleアカウント自体がハッキングされれば、Chromeに保存していたパスワードも危険にさらされます。
さらに、これらの攻撃から守るための「マスターパスワード」機能もありません。そのため、クレデンシャルスタッフィング(アカウント乗っ取り攻撃)や情報漏洩などの脅威から身を守るには、保存されたパスワードを整理する必要があります。
対策としては、次の2つの選択肢があります。
- 保存済みのパスワードをすべて書き出し、安全な保管場所に移す
- パスワードマネージャーを使ってランダムで強固なパスワードを生成し直す
どちらの場合でも、まずChromeなど各ブラウザに保存されたパスワードを洗い出し、削除することが重要です。これにより、なりすまし被害(アイデンティティ theft)から自分を守ることができます。
保存したパスワードをダウンロード(バックアップ)する必要があるのはどんなとき?
Chromeにパスワードを保存する最大のメリットは、覚える手間が省けることです。サイトにアクセスするたびに、Chromeが自動的にパスワードを入力してくれます。しかし、以下のような場面ではパスワードのバックアップが必要になります。
- 使用するPCを買い替える・変更するとき
- OSを別のものへ移行するとき
- 新しいパスワードを作成してChromeに一括登録したいとき
- Windows向けの高評価パスワードマネージャーを使い、弱いパスワードを強固なものに置き換えたいとき
Chromeでパスワードをインポート/エクスポートする最適な方法
ここからは、Google Chromeに保存されたパスワードをインポート・エクスポートする具体的な手順を紹介します。
【方法1】フラグを有効化してChromeにパスワードをインポートする
実はChromeには、保存済みパスワードのCSVファイルをインポートする機能が備わっています。ただし、このオプションは初期状態では表示されていません。Chromeの実験的機能(フラグ)を有効にする必要があります。手順は以下の通りです。
STEP 1: デバイスでChromeを起動し、アドレスバーに以下を入力します。
chrome://flags
STEP 2: Enterキーを押すと、Chromeのフラグページが開きます。同じ画面内の検索ボックスに「Password import」と入力してください。
STEP 3: 検索結果に「Password import」のフラグが表示されます。
STEP 4: 「Password import」の横にあるプルダウンメニューをクリックし、「Enabled」を選択して有効化します。

STEP 5: 画面下部の「Relaunch(再起動)」ボタンを必ずクリックします。
STEP 6: Chromeが再起動したら、画面右上の3点メニュー(⋮)アイコンをクリックし、「設定」→「パスワード」を開きます。
STEP 7: 「パスワードを保存できますか」セクションの横にある3点メニューをクリックし、「インポート」を選択します。

これで完了です。あとは保存しておいたCSV形式のパスワードファイルを選択し、Chromeに読み込ませましょう。
【方法2】コマンドプロンプト(CMD)を使う代替方法
コマンドラインを1つ実行するだけで、Chromeにパスワードをインポートすることも可能です。WindowsとMacのどちらでも利用できますが、手順は多少異なります。ここではWindows PCでの方法を説明します。
STEP 1: 検索バーに「コマンドプロンプト」と入力し、表示された結果をクリックして起動します。
STEP 2: 以下のコマンドをコピー&ペーストして、Enterキーを押します。
cd "C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application"
(PC上のChromeの実行ファイルがあるフォルダへ移動します)
STEP 3: 続けて、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。
chrome.exe -enable-features=PasswordImport
(隠されているパスワードインポート機能が有効化されます)

コマンドを実行するとChromeが再起動します。その後、前述のSTEP 6とSTEP 7を再度実行すれば、パスワードのインポートが完了します。
Chromeからパスワードをエクスポートする方法
幸い、最新版のChromeにはパスワードを簡単に書き出す(エクスポートする)機能が標準で備わっています。手順は以下の通りです。
- Chromeを起動します
- 画面右上の縦に並んだ3点メニュー(⋮)をクリックします
- 「設定」→「パスワード」を選択します


- 3点メニュー(⋮)をクリックし、「パスワードをエクスポート」を選択します

- 確認画面が表示されるので、再度「パスワードをエクスポート」をクリックします
- パスワードの入力を求められたら、Windowsのログインパスワードを入力し、保存先を指定します


- 以上で、Chromeに保存されていたパスワードのエクスポートは完了です
TweakPassで強力なパスワードを生成して置き換える
プライバシーを重視し、パスワードの漏洩リスクを避けたい方には、パスワードマネージャー「TweakPass」で強固なパスワードを生成することをおすすめします。その前に、まず弱いパスワードを確認しましょう。保存済みパスワードをエクスポートし、TweakPassで生成したランダムパスワードに置き換えます。
ChromeのパスワードをCSV形式でエクスポートし、TweakPassで生成したパスワードを登録する手順は以下の通りです。
- Chromeを起動し、アドレスバーに chrome://settings/passwords を入力してEnterキーを押します
- 「パスワード」の横にあるハンバーガーメニュー(≡)ボタンをクリックし、「パスワードをエクスポート…」を選択します

Chromeパスワードのエクスポート
- 操作の確認を求められたら「パスワードをエクスポート…」をクリックして進みます

エクスポートの確認画面
- Windows 10では、セキュリティ保護のためWindowsログインパスワードの入力を求められます。入力して手順を完了させます
- 認証後、エクスポートデータの保存先を選択します。フォルダを指定して「Chrome Passwords.csv」ファイルを保存します

保存ダイアログ
- パスワードは.CSV拡張子の平文テキストファイルとして保存されます
- エクスポートが完了したら、CSVファイルを開いて弱いパスワードがないか確認します
- TweakPassのWebポータルにアクセスし、「Generate Secure Password(安全なパスワードを生成)」を選択します
TweakPassをダウンロード

- 「Copy password(パスワードをコピー)」または「Use Password(パスワードを使用)」をクリックします。選択した内容に応じて、CSVファイルに貼り付けるか、アクセス中のサイトで使用します

- 弱いパスワードをすべて置き換えたら、CSVを保存してインポートします。これにより脆弱なパスワードが更新され、パスワード流出や情報漏洩のリスクから身を守れます
注意: ファイルをアップロードすると、既存のエントリーは上書きされます。
よくある質問(FAQ)
Q. Google Chromeの保存済みパスワードをバックアップするには?
Chromeからデータをバックアップ(エクスポート)するには、以下の手順に従います。
- Chromeを起動します
- 右上の3点メニュー(⋮)→「設定」をクリックします

- 「パスワード」をクリックします

- 3点メニュー(⋮)をクリックし、「パスワードをエクスポート」を選択します

- 確認画面が表示されるので、「パスワードをエクスポート」をクリックします
- PCのログインパスワードを入力し、任意の場所にファイルを保存します


これらの簡単な手順で、Chromeに保存されたパスワードを簡単に書き出せます。
Q. Chromeに保存済みパスワードをインポートできる?
はい、可能です。以下の手順でインポートできます。
- Chromeを起動します
- アドレスバーに chrome://flags/#password-import-export と入力し、Enterキーを押します
- Chromeのフラグページが表示されます。「Password import」オプションを探し、下向き矢印をクリックして「Enabled」を選択します

- 設定後、Chromeの再起動を促されるので再起動します
- Chromeを再起動し、アドレスバーに chrome://settings/passwords と入力します
- 右側の3点メニュー(⋮)をクリックし、「パスワードをエクスポート」を選択します
- 操作を確認し、ログイン認証情報を入力してCSVファイルを保存します
注意: パスワードをインポートしたい場合は「インポート」ボタンをクリックしてください。また、Chromeはすべてのパスワードを平文テキストとして書き出すため、情報漏洩のリスクを防ぐために、作業後はファイルを必ず削除することをおすすめします。あるいは、TweakPassのような信頼できるパスワードマネージャーを使えば、暗号化された形式で安全に保存できます。
Q. CSVファイルからChromeにパスワードをインポートするには?
CSVからChromeへパスワードを読み込む手順は以下の通りです。
- Chromeを起動し、アドレスバーに chrome://flags/#password-import-export と入力します
- 「Password import」に移動し、下向き矢印をクリックして「Enabled」を選択します
- ブラウザを再起動します
- Chromeの「設定」→「パスワード」→ 3点メニュー(⋮)→「インポート」の順に進み、CSVファイルが保存されている場所を開きます
- すべてのパスワードがChromeに統合されます
Q. Chromeのブックマークとパスワードをまとめてインポートするには?
- Chromeを開きます
- 右上の3点メニュー(⋮)→「設定」をクリックします
- 「ブックマークと設定をインポート」をクリックします

- インポートしたいブックマークを含むプログラム(ブラウザ)を選択します

- 「インポート」をクリックすれば完了です。ブックマークとパスワードの移行が成功しました
-
Chromeで保存したパスワードを表示・確認する3つの方法
Google Chromeには標準でパスワード管理機能が組み込まれており、日々のネットライフを大きく快適にしてくれています。よく訪問するサイトのメールアドレスやパスワードをChromeに保存しておけば、ログインのたびにいちいち入力する必要がなくなり、認証作業がぐっと楽になります。 しかし、この便利な機能には落とし穴もあります。毎回パスワードを打ち込む習慣がなくなるため、あっさりとパスワードを忘れてしまうことです。AndroidやiOS端末からサイトにログインしようとしたのに、パスワードがどうしても思い出せない——そんな経験はありませんか? 実はGoogle Chromeには、保存済みのパスワー
-
Google Chromeに保存されたパスワードを同期する方法|設定手順と安全なパスワード管理のポイント
パスワードをすべて覚えておくのは大変な負担ですし、紙に書き留めておくのは情報漏洩につながる危険な行為です。そこで役立つのが、すべてのパスワードを一元管理できるパスワードマネージャーアプリです。Google Chromeは世界で最も利用されているブラウザであり、標準でパスワード管理機能を備えています。しかし、「Chromeのパスワードが同期されない」といったトラブルに直面している方や、より多機能でセキュアなパスワード管理ツールをお探しの方には、TweakPass パスワードマネージャーの活用を強くおすすめします。 Google Chromeでパスワードを同期する方法 ステップ1: Google