Windows 11/10で特定のサービスの起動を遅延させて起動時間を短縮する方法
Windowsのサービス管理ツール(services.msc)を利用すると、Windowsサービスの起動タイミングを遅らせることができ、システムの起動時間を改善できます。「自動(遅延開始)」というスタートアップの種類はWindows Vistaで初めて導入され、Windows 11/10ではすべてのサービスに対して利用できるようになりました。
「自動(遅延開始)」とは何か
Windowsサービスとは、コンピューターの起動時に自動的に開始され、シャットダウンまでバックグラウンドで静かに動作し続けるアプリケーションのことです。
古いマシンでは、特定のサービスの読み込みを遅らせないと正常に起動できないケースがあります。また、トラブルシューティングのために、あるサービスが確実に起動・利用可能な状態になってから、別のサービスを開始したい場合もあります。こうした場面で役立つのが「自動(遅延開始)」オプションです。
この仕組みについて、Microsoftは次のように説明しています。
サービス制御マネージャー(SCM)は、遅延自動開始として構成されたサービスを、通常の自動開始スレッドがすべて完了した後に起動します。さらにSCMは、これらの遅延サービスの初期スレッドの優先度をTHREAD_PRIORITY_LOWESTに設定するため、そのスレッドが実行するディスクI/Oは非常に低い優先度になります。サービスの初期化が完了すると、優先度はSCMによって通常レベルへ戻されます。この「遅延開始+低いCPU・メモリ優先度+バックグラウンドディスク優先度」の組み合わせにより、ユーザーのログオンへの干渉が大幅に軽減されます。Background Intelligent Transfer Service(BITS)、Windows Updateクライアント、Windows Media Centerなど、多くのWindowsサービスがこのスタートアップの種類を採用し、システム起動後のログオン性能の向上を実現しています。
特定のWindowsサービスの読み込みを遅延させる手順
サービスの起動を遅らせるには、まずservices.mscを実行してサービス管理ツールを開きます。対象のサービスを選択してダブルクリックし、プロパティ画面を表示してください。
「スタートアップの種類」のドロップダウンメニューには、以下の4つの選択肢が表示されます。
- 自動
- 自動(遅延開始)
- 手動
- 無効
「自動(遅延開始)」を選択すると、そのサービスは「自動」に設定された他のサービスがすべて起動し終わった後に読み込まれます。つまり、遅延サービスは通常の自動サービスの完了を待ってから開始される仕組みです。
既定の遅延時間は120秒ですが、次のレジストリキー内のAutoStartDelay値を変更することで調整できます。
HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control
遅延なしの自動サービスへの対応が完了すると、Windowsはワーカースレッドをキューに入れ、遅延サービスを実行します。
注意点:安易な変更は避けましょう
自分が何をしているのか十分に理解していない限り、むやみにサービスの起動を遅延させないでください。PCのパフォーマンスやセキュリティに悪影響を及ぼす恐れがあります。特に、セキュリティソフトのサービスのスタートアップの種類を「自動」から「自動(遅延開始)」へ変更することは絶対に避けましょう。
プログラムによる設定方法
マイクロソフトのサポート技術情報KB193888では、プログラムから設定する方法や、次のレジストリキーの値を変更する方法が解説されています。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\<サービス名>
このKB記事の内容は、すべてのWindowsバージョンに適用可能です。
関連記事: Windowsサービスにおける「自動(トリガー開始)」と「手動(トリガー開始)」の違いとは?
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