MacでWindowsアプリを快適に実行する4つの方法と選び方
Macユーザーの中には、時折Windows専用のソフトウェアが必要になる場面に直面する方が少なくありません。リモートワークの開始に伴いWindowsでしか動作しない業務用アプリを使う必要が生じたり、MacBookを購入したもののお気に入りソフトのMac版が見つからなかったり、Windows向けにしかリリースされていないゲームをプレイしたいといったケースが挙げられます。理由はさまざまですが、macOS上でWindowsプログラムを動かす方法は複数存在します。
残念ながら、MacBookでWindowsアプリを実行する「万能の最善策」はありません。それぞれの方法に長所と短所があり、状況によって最適な選択は変わります。ここでは代表的な方法を紹介し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。自分の用途に合った方法を見つける参考にしてください。
MacでWindowsソフトウェアを動かす3つの基本アプローチ
Mac上でWindowsプログラムを実行する方法は、大きく分けて以下の3つです。
- 仮想マシン(Parallels DesktopやVirtualBoxなど)でWindowsを起動する
- Boot Campを使ってMacBookにWindowsをセカンドOSとしてインストールする(デュアルブート)
- Wineを使ってmacOS上で直接Windowsアプリを動かす
仮想マシンでは、Macのデスクトップ上のウィンドウ内にWindowsをインストールして起動できます。Windows側は実際のパソコン上で動いていると認識しますが、実際はアプリの中で動作しています。macOSとWindowsを同時に実行できるため、単一のWindowsプログラムをMacアプリと並行して使いたい場合に便利です。ただし、仮想マシンの実行中はコンピューターのリソースが2つのOSで分割されるため、動作速度は通常よりやや低下します。
一方、デュアルブートでは両方のOSがコンピューターのリソースをフルに使えます。WindowsをmacOSと並べてインストールし、MacBookの起動時にどちらをロードするかを選択します。macOSを選べば利用可能なすべてのCPUとRAMを使用でき、Windowsを選んで再起動すれば、MacBookの全リソースをWindowsが活用できます。そのため、仮想マシンとは異なり、負荷の高いゲームや重いプログラムもストレスなく実行可能です。
上記2つの方法では、Windowsライセンスを保有(または購入)する必要があります。ライセンスキーはインストール中またはインストール後に入力してWindowsを認証します。Wineはこれらとは異なり、macOS自体の上でWindowsアプリを動かせるのが特徴です。ただし欠点として、WineですべてのWindowsプログラムが動くわけではなく、一部のアプリのみ対応しています。
Parallels DesktopでWindowsアプリを実行する
ParallelsはおそらくMac向けに最も人気のある仮想マシンソフトで、一般のコンピューターユーザーにも直感的で扱いやすいのが魅力です。面倒な設定は一切不要で、アプリが自動的に環境を構築してくれます。Windowsのダウンロードも自動で行ってくれるほか、Boot Campで既にインストール済みのWindowsがあればそれを流用することも可能です。
Windowsは独立したウィンドウ(フルスクリーンモード含む)で開けるほか、「Coherence(コヒーレンス)モード」を有効にすることもできます。Coherenceモードでは仮想マシンがバックグラウンドで動作し、WindowsプログラムがMacアプリと並んで表示されます。WindowsアプリのアイコンをmacOSのデスクトップに置いたりDockにピン留めしたりすることさえ可能です。さらにParallels Desktopなら、WindowsとmacOS間でのコピーアンドペーストやドラッグ&ドロップも問題なく行えます。
Parallels Desktopは有料アプリですが、14日間の無料トライアルが用意されているため、まず試してから購入するかどうか判断できます。
まとめ: 追加費用を払ってもスムーズで手間のかからない体験、便利な機能、簡単なセットアップを求めるなら、ParallelsがMacBookでWindowsプログラムを実行する最良の選択肢です。
VirtualBoxで無料の仮想マシン環境を構築する
仮想マシンにお金をかけたくない場合は、Oracle製のVirtualBoxが候補になります。ただしWindowsのライセンスは別途必要です。VirtualBoxはParallelsほど使いやすくはなく、便利な機能の一部が欠けているものの、目的を達成することは十分可能です。また、インストール時に一部の設定を自分で調整する必要があるため、Parallelsよりもある程度の技術的知識が求められます。
まとめ: Windowsライセンスキーを既に持っている、または新規購入の覚悟はあるがそれ以上の出費は避けたい、そして毎回再起動せずに素早くWindowsアプリへアクセスしたいという方には、VirtualBoxが最適かもしれません。
Boot CampでWindowsをネイティブインストールする
Boot CampはMacに最初から無料で付属しており、WindowsをmacOSと並行してインストールし、起動時に切り替えるデュアルブート環境を構築できます。Macの「Boot Campアシスタント」が、Windowsのインストール、起動ドライブのパーティション分割、必要なドライバーの導入までサポートしてくれます。
注意点として、同時に実行できるOSは1つだけなので、使いたいアプリに応じて再起動で切り替える必要があります。また、WindowsとMacではファイルシステムが異なるため、専用のサードパーティ製ドライバーを導入しない限り、WindowsからMacのファイルを開くこと(またはその逆)はできません。この点は仮想マシンなら問題になりません。
一方で、Boot CampはMacのハードウェア上でWindowsを直接実行するため、WindowsがMacの全リソースを活用でき、最大限のパフォーマンスでプログラムを動かせます。最新ゲームや動画編集ソフトなど、リソースを大量に消費するソフトウェアを快適に使いたい場合、デュアルブートは理想的な選択です。
なお、Apple Silicon(M1/M2以降)搭載のMacではBoot Campが利用できない点に注意してください。Intel製チップを搭載したMac限定の機能です。
まとめ: 再起動の手間を気にしないのであれば、Boot Camp経由でWindowsをインストールするのが、Mac上で高性能なWindowsアプリやゲームを動かす最善の方法です。
Wineの互換レイヤーでWindowsソフトを実行する
Wineは、Windowsプログラムを他のOS(LinuxやMac)上で実行できるようにする互換レイヤーです。例えるなら、Wineが「Windows語」で書かれたプログラムをリアルタイムで「macOS語」に翻訳してくれるイメージです。残念ながら、自動翻訳ツールと同じように完璧ではなく、一部のWindowsプログラムは正常に動作する一方、バグが出たりまったく起動しなかったりするものもあります。どのプログラムがmacOSで動くかは、Wine Application Database(AppDB)で確認できます。
まとめ: 無料で利用できる方法を探していて、必要なプログラムがWineでサポートされているのであれば、Wineがベストな選択肢です。
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