レガシーPCでもWindows 11へ無料アップグレード可能 – Flyby11を使った信頼できるステップバイステップガイド
公開日:2025年7月21日(米国東部時間 午後4時)
Yadullah Abidi(ヤドゥラー・アビディ)氏はデリー大学でコンピュータサイエンスを専攻し、チェンナイのアジア・カレッジ・オブ・ジャーナリズムでジャーナリズムの大学院課程を修了。WindowsおよびLinuxシステム、プログラミング、PCハードウェア、サイバーセキュリティ、マルウェア解析、ゲーム分野で10年以上の経験を持ち、深い技術知識と優れた編集眼を兼ね備えたライターです。
現在はMakeUseOfのスタッフライターとして、サイバーセキュリティ、ゲーム、コンシューマーテクノロジーを担当。これまでにCandid.Technologyでアソシエイトエディター、The Mac Observerでニュースエディターを務め、大規模なサイバー攻撃からAppleの最新テックまで幅広い記事を手がけてきました。
ジャーナリスト業のほかにフルスタック開発者としても活動しており、JavaScript/TypeScript、Next.js、MERNスタック、Python、C/C++、AI/MLなどの経験を持っています。マルウェアの解析、ハードウェアのレビュー、GitHubでのツール開発など、開発者ならではの実践的な視点をテックジャーナリズムに持ち込んでいます。
Windows 10のサポート終了が目前に迫り、Windows 11が動作しないPCは廃棄の運命にあると思われがちです。しかし、ある賢いツールを使えば、シンプルな抜け道を通じて古いPCでもWindows 11を動かせるのです。
Flyby11とは?その仕組みを解説
Flyby11は、古いハードウェアでWindows 11の実行を妨げる厄介なハードウェア制限を取り除くためのシンプルなパッチツールです。CPUがWindows 11非対応だったり、TPM 2.0やSecure Bootが搭載されていなかったりしても、Flyby11を使えばWindows 11 24H2をインストールできます。
このツールは、Windows 11セットアッププロセスの一部である「Windows Server版インストーラー」を利用します。通常のWindows 11インストールとは異なり、サーバー版には同じハードウェア要件が課されず、ほとんどのハードウェア互換性チェックがスキップされます。つまり、動作するかどうかわからない怪しいコマンドライン操作に頼ることなく、非対応のシステムのほとんどでWindows 11を実行できるのです。

クレジット:Yadullah Abidi / MakeUseOf
セットアップはサーバーモードで実行されますが、インストールされるのは通常のWindows 11なので、最終的な結果や使用感はまったく変わりません。Windows 11 ISOファイルのダウンロードとマウントを自動化してくれるため、驚くほど簡単に使えます。執筆時点の最新バージョン(3.0)では、Windows Media Creation Toolをダウンロード元として指定することも可能になりました。
この方法は、Microsoft公式のWindowsドキュメントで説明されている非対応システム向けのアップグレード手法と同じものです。つまり、Microsoftがいずれ塞いでしまうことが多い他の抜け道とは違い、今後も使い続けられる可能性が高いといえます。ダウンロードは完全に無料で、ソースコードも公式GitHubリポジトリで公開されています。
Flyby11でWindows 11にアップグレードする手順
Windows 11のハードウェア要件を回避する他の方法と比べて、Flyby11は最も使いやすく、高度な技術知識はほとんど必要ありません。以下の簡単な手順に従うだけでOKです。
初めてFlyby11を実行するとき、Windows SmartScreenフィルターが表示されることがあります。これはまったく正常な動作です。詳細情報ボタンをクリックし、次に実行を選択すれば、そのままインストールを進められます。
- GitHubリポジトリのリリースページから、Flyby11最新版を含むZIPアーカイブをダウンロードします。アーカイブを展開し、Flyby11.exeを実行してください。
- Flyby11 Upgrading Assistantが起動すると、CPUのPOPCNTとSSE4.2への対応状況がチェックされます。両方とも対応していればアップグレード成功の可能性は非常に高いため、Start Upgrade Nowボタンをクリックして開始しましょう。
- 次に、右側のドロップダウンメニューからWindows 11 ISOのダウンロード元を選択します。Download via Fidoオプションの利用が推奨されていますが、Windows Media Creation Toolや、すでに手元にあるローカルISOファイルを使用することもできます。
- ドロップダウンでDownload via Fidoを選択すると、PowerShellコマンドが実行されます。ダウンロードしたいWindowsのバージョン、リリース、エディション、言語、アーキテクチャを尋ねるウィンドウが表示されるので、デフォルト設定のままContinueをクリックし続け、Downloadボタンが表示されたらクリックしてISOのダウンロードを開始してください。
- ISOのダウンロードが完了すると、Flyby11が自動的にインストールプロセスを開始するはずです。もし開始しない場合は、ダウンロードしたISOファイルをFlyby11ウィンドウにドラッグ&ドロップしてマウントすると、Windows Serverのセットアップウィンドウが表示されます。
- ここからの流れは標準的なWindowsインストールと同じです。Windows ServerのインストールウィンドウでNextボタンをクリックし、画面の指示に従って進めてください。ファイル、アプリ、設定をそのまま引き継ぐことも選択できます。
インストールが完了すると、PCでWindows 11が起動するはずです。ファイル、アプリ、設定を引き継ぐことを選んだ場合は、Windows 10のときとまったく同じ状態でそのまま使い始められます。
それでも残るアップグレードの制限
Flyby11を使えば古いシステムへのWindows 11インストールはできる限りスムーズになりますが、すべてを解決してくれるわけではありません。Microsoftの公式ハードウェア要件とは別に、Windows 11を動作させるために満たしておくべき要件がいくつかあります。
- CPU POPCNT:Windows 11の制限の一つが、CPUのPOPCNT命令への対応要求です。2010年以降に製造されたCPUのほとんどは対応しているため、本当に古いシステムにインストールするのでなければ問題ありません。
- SSE4.2:こちらはIntelが2008年に導入したCPU命令です。Intel Core i3/i5/i7やAMD FX/Ryzen CPUのほぼすべてが対応しています。
つまり、10年以上前のPCにWindows 11をインストールしようとしていない限り、まず心配いりません。仮にそうだとしても、OSより先にハードウェアのアップグレードをおすすめします。そこまで古いハードウェアでは、Windows 11は快適に動作しないでしょう。
ハードウェア要件自体はクリアしやすいのですが、Microsoftは非対応PCでWindows 11を実行している場合、Windows Updateの提供は保証されないとしています。毎月のセキュリティ更新プログラムや品質更新プログラムはおそらく受け取れますが、いつまで提供され続けるかは不明です。
また、25H2のようなメジャーバージョンや機能更新プログラムは、手動でインストールしない限り配信されない可能性があります。これは上記の手順を繰り返して最新の更新を新規インストールとして適用すれば済む話ですが、将来的に更新がブロックされるリスクは常にあります。
Windows 10のサポート終了後、筆者自身はWindowsから完全に足を洗う予定です。しかし、Windowsに留まりたいのであれば、Flyby11を使えば今のところほぼどんなPCでもWindows 11を動かせます。
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