ネットワークセキュリティにおけるWEPとWPAとは?違いと選び方を徹底解説
Wi-Fiを利用していると、「WEP」「WPA」「WPA2」といった言葉を目にすることがあります。これらは無線LANの通信を暗号化し、第三者による盗聴や不正アクセスから守るためのセキュリティ規格です。本記事では、WEPとWPAの基本的な意味から、両者の違い、自分のネットワークでどの規格が使われているかの確認方法まで、わかりやすく解説します。
WEPとWPAの基本概要
WEP(Wired Equivalent Privacy)とは
WEPは「有線と同等のプライバシー」を意味するプロトコルで、IEEE 802.11規格の一部として定義された、初期のWi-Fi暗号化技術です。有線LANと同等のセキュリティレベルを無線環境でも実現することを目的として策定されました。しかし、現在では脆弱性が発見されており、暗号キーが短時間で解読される可能性があることから、使用は推奨されていません。
WPA(Wi-Fi Protected Access)とは
WPAは「Wi-Fi Protected Access(Wi-Fi保護アクセス)」の略で、WEPの弱点を克服するために開発された後継規格です。TKIP(Temporal Key Integrity Protocol:一時キー整合性プロトコル)を採用し、動的に暗号キーを生成することで、WEPよりもはるかに強力なデータ暗号化を実現しています。さらにその改良版であるWPA2では、AESというより高度な暗号方式が採用され、現在の主流となっています。
WEPキーやWPAキーはWi-Fiパスワードと同じもの?
よくある疑問として、「WEPキーやWPAキーはWi-Fiのパスワードそのものなのか」という点があります。厳密には、WEPキーやWPA/WPA2の事前共有キー(パスフレーズ)は、アクセスポイントの管理用パスワードとは別物です。
- WEPキー/WPA事前共有キー:無線ネットワークへの接続を可能にする暗号化キー
- アクセスポイントのパスワード:ルーターの設定画面にログインして設定を変更するために必要なパスワード
つまり、スマートフォンやPCをWi-Fiに接続するときに入力するのは前者であり、ルーター本体の設定を変更するときに必要なのは後者です。なお、これらのキーは「Wi-Fiセキュリティキー」「PINコード」などと呼ばれることもあります。
WPAはWEPよりも優れているのか?
結論から言えば、セキュリティの観点ではWPA(特にWPA2)がWEPを大きく上回ります。主な理由は以下の通りです。
- WPA-PSKで使われる暗号アルゴリズムはWEPより強力で、解読がはるかに困難
- TKIPにより暗号キーが動的に生成・更新されるため、盗聴リスクが低減
- パスフレーズを用いた認証とキー生成により、安全性が向上
- 対応機器であればソフトウェアアップデートだけで導入できる場合が多い
速度面については、暗号化処理の負荷によって多少の差が生じることはありますが、現代の機器ではほぼ体感できるほどの違いはありません。「何も暗号化しないよりはマシ」という理由でWEPを使うくらいなら、可能な限りWPA2へ移行すべきです。
自分のネットワークがWEPかWPAかを確認する方法
Windowsの場合
- 「設定」から「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」を開く
- 「既知のネットワークの管理」をクリック
- 現在接続中のWi-Fiネットワークを選択し、「プロパティ」をクリック
- 「セキュリティの種類」の欄に「WEP」「WPA2」などの表示があれば確認できます
スマートフォンの場合
Android端末などでは、「設定」→「無線とネットワーク」(または「接続」)→「Wi-Fi」の順に進み、接続済みネットワークの詳細情報を表示すると、セキュリティ方式を確認できることがあります。
WEPキーやWPAキーを調べるには?
接続に必要なキーがわからない場合は、以下の方法を試してみてください。
- ネットワークを構築した人に確認する:会社や共有環境のネットワークなら、設定担当者がキーを管理しています
- 無線ルーターの取扱説明書を参照する:初期設定のキーが記載されていることがあります
- ルーターの設定画面を開く:「192.168.1.1」などのアドレスにブラウザでアクセスし、ユーザー名とパスワード(初期値は「admin/password」など)を入力すると、「ワイヤレス設定」メニューからセキュリティ設定を確認できます
なお、初期パスワードのまま使い続けるのは危険です。必ず独自のパスワードに変更しておきましょう。
最も安全なWi-Fiセキュリティ設定は?
現時点で最も推奨される設定は「WPA2-AES」です。WEPやTKIPベースのWPAは避け、可能であればWPA2-AES(または最新のWPA3)を選択しましょう。WPA2-AESは、KRACK攻撃として知られる脆弱性攻撃に対しても高い耐性を持っています。
まとめ
WEPとWPAは、どちらも無線LANを暗号化で守るためのセキュリティ規格ですが、安全性には大きな差があります。WEPはすでに時代遅れの規格であり、WPA2-AESへの移行が強く推奨されます。まずはご自身のWi-Fi設定を確認し、古い暗号化方式を使っていないかチェックしてみてください。強力なパスワードと最新の暗号化規格の組み合わせこそが、安全な無線ネットワーク環境への第一歩です。
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