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正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

コンサート機材がローマの南側ではなく北側に誤って届けられた——そんな出来事をきっかけに、クリス・シェルドリックは「何かを変えなければならない」と確信しました。原因は、複雑なGPS座標の数字を一桁取り違えてしまったことでした。

世界中の遠隔地を長い数字の羅列で特定するのはあまりにも煩雑です。そこで彼はモハン・ガネサリンガムとともに、まったく新しい住所システム「What3Words(ワットスリーワーズ)」を考案しました。現在、この技術はさらに革新的な用途で活用され始めています。

What3Wordsとは?

What3Wordsは、地球全体を一辺3メートルの正方形に区切るグリッドシステムで、その総数は約57兆個に及びます。それぞれのマスには固有の「3つの英単語」が割り当てられ、地理座標が単語の組み合わせへと変換されます。例えば、テキサス州のアラモは「lived.serves.slice」、ロンドンのバッキンガム宮殿は「fence.gross.bats」というアドレスで表されます。

正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

What3Wordsが他の位置情報エンコード方式と大きく異なるのは、長い数字や記号の列に依存しない点です。認識しやすい単語を使うため、入力ミスが起きにくくなっています。実際、開発者はアルゴリズムを意図的に設計し、音の似た単語同士が地球上のできるだけ離れた場所に配置されるようにしています。そのため、万が一入力ミスが発生しても、ユーザーはすぐに気づける仕組みになっています。

また、このシステムは地球上の全地点を収録したデータベースではなく固定のアルゴリズムに基づいているため、ストレージ容量の小さいデバイスやインターネット未接続の環境でも動作します。グリッドは永久に固定されているため、コードの更新も一切不要です。

対応言語は現在20以上に拡大しており、比較的追加されたばかりの言語として、インドネシア語、ズールー語、日本語、韓国語、ヒンディー語などが含まれます。

What3Wordsの使い方

What3Wordsを試してみたい方は、iOSおよびAndroid向けアプリが提供されており、緯度経度の座標を3ワードアドレスに変換するAPIも公開されています。

アプリはGoogle PlayまたはApp Storeからダウンロードできます。

アプリでは、3ワードアドレスの検索・発見・共有のほか、目的地への経路案内の取得も可能です。

アプリを起動すると現在地が自動的に検出され、その場所の3ワードアドレスが表示されます。Googleマップよりも精度が高く、筆者が試したところ、Googleマップでは「自宅の車道と隣家の間」と表示されたのに対し、What3Wordsは家の中のどこにいるのかまで正確に特定できました。

地図を拡大してピンを動かすと、マスごとに3ワードアドレスが変化していく様子を確認できます。

正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

位置情報を共有するには、ワードバーの「共有」ボタンをタップし、好きな方法で送信します。経路案内アイコンを押してナビアプリを選択すれば、その場所への道順を取得できます。なお、アプリ内にナビゲーション機能は組み込まれておらず、道案内は引き続き他のアプリに依存しています。

What3Wordsの活用シーン

現在、What3Wordsは開発途上国のさまざまな団体ですでに活用されています。医療サービスを患者へ届けたり、災害地域に救援物資を送ったりする際に大きな力を発揮しています。コートジボワールやモンゴルなどでは、郵便配達にwhat3wordsの住所システムが採用されています。

仮に住んでいる地域で通常の番地が問題なく使える場合でも、what3wordsには試してみる価値のある使い方がいくつかあります。

正確な配送先の指定

自宅や職場の正確な受け取り地点を共有するためにwhat3wordsを利用できます。今後数年でドローン配送が一般的になれば、What3wordsアドレスを伝えることでより正確な配達が実現します。住所の番号を一桁間違えて、通りの向こうの近所の家に荷物が届いてしまうリスクを大幅に減らせます。

正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

トラブル時や待ち合わせでの位置共有

車が道路上で故障し、目立つランドマークがない場合でも、3ワードアドレスを友人に送れば、相手はWhat3wordsアプリであなたのもとへの道順を調べられます。

正確な番地が存在しないような集合場所、イベント、フェスティバルの場所を伝える際にも便利です。招待状や広告にwhat3wordsアドレスを掲載しておきましょう。

旅行やドライブでの活用

旅行では、パンフレットなどに掲載された3ワードアドレスを使って、記念碑や自然の絶景などの正確な場所を特定できます。

より辺鄙な場所を探す際は、メルセデス・ベンツなど一部の車載ナビゲーションのように対応したアプリを使用すると、たった3つの単語だけで、観光ルートから外れた場所へもたどり着けます。

さらに、「3wordphoto」というアプリを使えば、写真を撮影した正確な場所を記録でき、他の人が同じ景色を再現することも可能になります。

正確な位置情報の共有にWhat3Wordsを活用する方法

今後の展望

What3Wordsには批判者もいます。住所はインフラである以上、民間企業が管理すべきではないという意見です。また、What3Wordsチームがクローズドで独占的な手法で世界をマッピングし、自社を事実上の標準にしようとしていると懸念する声もあります。

それでも、このようなシステムが持つ可能性は、探求する価値があるほど魅力的です。仮にWhat3Wordsが住所の標準になったとしても、従来の住所方式を置き換えるには相当な時間がかかるでしょう。あるいは、永遠に置き換わらないかもしれません。しかし忘れてはならないのは、家に番号を付けることさえ、かつては革命的な発想だと考えられていたという事実です。

最後にひとつ。遊園地で家族とはぐれてしまったとき、このシステムは居場所を見つけるための非常に優れた手段になるかもしれません。

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