データバックアップに使える定番ストレージメディア5選【特徴と選び方を解説】
データは私たちにとって非常に重要なものです。大切なデータを失ってしまった悲劇的な話は、数え切れないほど耳にしてきたことでしょう。ドキュメント、ゲーム、写真、音楽など、何時間もかけて作り上げたデータも、一瞬のうちにすべて失われてしまう可能性があります。だからこそ、常にデータをバックアップしておくことが重要です。昨今の技術の進歩により、大量のデータを複数のストレージメディアに保存することが可能になっています。
データ復旧サービスを利用すれば、失われたデータを復元できる場合もあります。しかし、その費用は決して安くはありません。さらに、ハードドライブやSDカードが盗難に遭ったり物理的に破壊されたりした場合は、データを取り戻す望みはほぼ皆無です。こうしたリスクは、日頃からバックアップを習慣づけることで回避できます。
データのバックアップ方法には複数の選択肢があります。どのメディアを選ぶかは、予算、保護したいデータの種類、バックアップの実行頻度によって大きく左右されます。ここでは、バックアップに広く使われている代表的なストレージメディアを紹介します。
ハードドライブ(HDD)
ハードドライブは長い歴史を持ち、最も広く使われている定番のストレージです。価格が手頃で、1TBクラスやそれ以上の大容量モデルも妥当な価格で入手できます。物理的なバックアップ手段としては、最もコストパフォーマンスに優れた選択肢のひとつと言えるでしょう。
バックアップ用メディアを選ぶ際は、バックアップしたいデータの総量よりも大きな容量を確保し、常に余裕を持たせることが推奨されます。ハードドライブの欠点は、機械的な消耗が比較的早いことです。また、フラッシュドライブやSSDと比べると読み書き速度が遅く、消費電力も大きくなります。
SSDとフラッシュドライブ(USBメモリ)
SSDとフラッシュドライブは、データをバックアップするための最も効率的かつ効果的な物理的手段のひとつです。どちらもフラッシュメモリ技術を採用しており、データの読み書きが非常に高速なため、素早いバックアップに適しています。ただし、長期保存を目的としたストレージメディアとしては、必ずしも最適な設計ではありません。
特にフラッシュドライブ(USBメモリ)は物理的に壊れやすく、本来はデータを手軽に持ち運ぶための道具です。ノートパソコンに挿したまま持ち歩いて壁や机にぶつけてしまい、ドライブが壊れたという話は後を絶ちません。
また、フラッシュドライブやSSDは、同じ容量のハードドライブと比較すると価格がかなり高くなる傾向があります。
フラッシュストレージは耐衝撃性に優れていますが、トンネル酸化膜を通じた電荷の漏れ(電子やホールの消失)が長期保存における懸念点として指摘されています。JEDEC規格で定められたデータ保持期間が驚くほど短いのは、こうした特性が関係していると考えられます。
ただし、データ保持に問題が生じるのは、低温環境で書き込んだデータを高温環境で長期間放置するといった、極めてまれなケースに限られます。通常の使用環境であれば、SSDは1年以上にわたってデータを確実に保持できます。
なお、SSDの性能をさらに引き出すために設計されたのがNVMe規格です。物理層にはPCIeを採用し、U.2やM.2といったフォームファクターで提供されています。PCIe拡張カードにNVMeストレージを搭載する形態を選ぶことも可能です。
CDとDVD
CDやDVDは、多くの人にとって馴染み深いメディアです。入手しやすく手軽に使えるため、パソコンのバックアップ手段として長らく利用されてきました。しかし残念ながら、現在では衰退しつつあるメディアです。多くの大手メーカーやユーザーがクラウドやその他のストレージへ移行しており、光学ドライブを搭載した機種も減少しています。また、保存期間がそれほど長くない点もデメリットです。
メモリカード
メモリカードは、スマートフォン、デジタルカメラ、ゲーム機など、日常のさまざまなデバイスに欠かせない存在です。この小さなカードがなければ、私たちのデータ保存のあり方は大きく異なるものになっていたでしょう。ただし、メモリカードにはSDカード、microSDカード、CFexpressなど複数の規格があり、それぞれ対応機器や用途が異なります。バックアップ用として使用する場合は、信頼性の高いメーカーの製品を選ぶことが大切です。
クラウドストレージ
クラウドストレージは、データ保存とアクセスの分野における最新のトレンドのひとつです。クラウドを利用すれば、データはインターネットに接続できるあらゆるデバイスからアクセス可能になります。クラウド上のファイルは、紛失・破損・消失のリスクが極めて低いのも大きな魅力です。
一方で、バックアップの速度がインターネット回線の速度に大きく依存するという欠点があります。回線速度が遅い環境では、すべてのデータのバックアップに数時間、場合によっては数日かかることもあるでしょう。
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