C++のアグリゲート(集成体)とPOD(Plain Old Data)とは?定義と条件を解説
PODは、C++における「Plain Old Data(プレーン・オールド・データ)」の略称です。PODとは、メンバー変数のみを持ち、メンバー関数(メソッド)、コンストラクタ、デストラクタ、仮想関数などを一切持たないクラスや構造体のことを指します。C言語の構造体と同様の、シンプルで素朴なデータ構造をイメージすると分かりやすいでしょう。
PODの例
#include <iostream>
using namespace std;
// PODの例
struct MyStruct {
int key;
string data;
};
int main() {
struct MyStruct s;
s.key = 1;
s.data = "hello";
return 0;
}この構造体MyStructには、ユーザー定義のコンストラクタやデストラクタなどが存在しないため、シンプルなデータ構造として扱えます。ただし厳密に言うと、std::stringは非POD型のクラスであるため、この定義のままではMyStructは厳密な意味でのPODにはなりません。完全なPODにするには、stringの代わりにchar型の配列などを使用する必要があります。
アグリゲート(集成体)とは
アグリゲートとは、配列、または次の条件をすべて満たすクラス(構造体)のことです。
- ユーザーが宣言したコンストラクタを持たない
- privateまたはprotectedの非静的データメンバーを持たない
- 基底クラスを持たない
- 仮想関数を持たない
アグリゲートがPODとみなされる条件
アグリゲートであるクラスがPODと呼ばれるためには、さらに以下の条件を満たす必要があります。
- ユーザー定義のコピー代入演算子を持たない
- ユーザー定義のデストラクタを持たない
- すべての非静的メンバーが、非PODクラス・非PODの配列・参照のいずれでもない
PODのメリット
PODはC言語と互換性のあるメモリレイアウトを持つため、memcpyなどの低レベルなメモリ操作や、バイナリファイルへの入出力をそのまま行えるという大きな利点があります。また、C++11以降ではPODの定義が「トリビアル(自明)であること」と「スタンダードレイアウトであること」の両方を満たすクラスとして再定義されており、より明確な基準になっています。
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