C++で学ぶカクテルソート(双方向バブルソート)の仕組みと実装方法
カクテルソート(Cocktail Sort)は、バブルソートの変種の一つです。通常のバブルソートでは常に左から右へ走査を行い、各パスで最大の要素を配列の末尾へ移動させ、次のパスで2番目に大きい要素を後ろから2番目の位置へ配置していきます。
一方、カクテルソートは両方向を交互に走査する点が特徴です。まず左から右へ走査して大きな要素を右端へ送り、次に右から左へ走査して小さな要素を左端へ送ります。この往復動作が「カクテルシェイカー」のように見えることから、この名前が付いています。双方向に走査することで、「ウサギ(端に近い小さな値)」や「カメ(末尾近くにある小さな値)」と呼ばれる要素の移動が速くなり、バブルソートより効率が改善される場合があります。
それでは、アルゴリズムを見ながらその考え方を理解しましょう。
アルゴリズム
cocktail(array, n)
Begin
flag := true
start := 0, end := n-1
while flag が true の間、繰り返す
flag := false
// 左から右へ走査(バブルソートと同様)
for i in range start to end-1, do
if arr[i] > arr[i+1], then
arr[i] と arr[i+1] を交換
flag := true
end if
done
// 交換が一度も発生しなければソート完了
if flag が false ならば
break
end if
flag := false
end := end - 1
// 右から左へ走査
for i in range end-1 down to start, do
if arr[i] > arr[i+1], then
arr[i] と arr[i+1] を交換
flag := true
end if
done
start := start + 1
done
EndC++による実装例
#include<iostream>
using namespace std;
void cocktailSort(int arr[], int n){
bool flag = true;
int start = 0, end = n-1;
while(flag){
flag = false;
// バブルソートと同様に左から右へ走査
for(int i = start; i<end; i++){
if(arr[i] > arr[i+1]){
swap(arr[i], arr[i+1]);
flag = true;
}
}
// 変更がなければループを抜ける
if(!flag){
break;
}
flag = false;
end--; // 終端ポインタを1つ減らす
// 右から左へ走査
for(int i = end - 1; i >= start; i--){
if(arr[i] > arr[i+1]){
swap(arr[i], arr[i+1]);
flag = true;
}
}
start++; // 始端ポインタを1つ進める
}
}
main() {
int data[] = {54, 74, 98, 154, 98, 32, 20, 13, 35, 40};
int n = sizeof(data)/sizeof(data[0]);
cout << "Sorted Sequence ";
cocktailSort(data, n);
for(int i = 0; i <n;i++){
cout << data[i] << " ";
}
}出力結果
Sorted Sequence 13 20 32 35 40 54 74 98 98 154
処理のポイント
- フラグ flag を使うことで、交換が発生しなくなった時点(=ソート完了)で早期にループを抜けられます。
- 左→右の走査で最大値が右端に確定したら、end を減らして探索範囲を狭めます。
- 右→左の走査で最小値が左端に確定したら、start を増やして同様に範囲を狭めます。
- 計算量は平均・最悪ケースで O(n²)、すでに整列済みのデータに対しては O(n) となります。
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