【C++】STLのset_difference()で1つ目の配列にのみ存在する要素を見つける方法
2つの配列が与えられたとき、C++のSTL(標準テンプレートライブラリ)を活用して、「1番目の配列には存在するが、2番目の配列には存在しない要素」を効率的に見つける方法を解説します。
例
入力: array1[ ] = {1, 2, 3, 4, 5, 7}
array2[ ] = {2, 3, 4, 5, 6, 8}
出力: 1, 7
入力: array1[ ] = {1, 20, 33, 45, 67}
array2[ ] = {1, 12, 13, 114, 15, 13}
出力: 20, 33, 45, 67解決のアプローチ
このプログラムでは、1番目の配列に存在し、2番目の配列には存在しない要素を抽出します。手順は以下のとおりです。
- まず2つの配列を用意し、該当する要素を検索するための関数「find」を作成します。
- 関数内では、結果を格納するためのvector(要素の追加・削除に応じて自動的にサイズが変化する動的配列)を宣言し、あわせてvectorを走査するためのイテレータも宣言します。
- 両方の配列をソートしたうえで、STLのset_difference()メソッドを使って差分(欠落要素)を求めます。
- 結果の要素数に合わせてvectorをリサイズし、値を格納してから出力します。
set_difference()メソッドとは
STLでは、set_difference()メソッドを使うことで「array1 − array2」に相当する差集合を簡単に求められます。差集合とは、1番目の集合には存在するが、2番目の集合には存在しない要素の集まりのことです。関数によってコピーされる要素は常に第1の範囲から取り出され、元の順序が保たれます。なお、この関数を正しく動作させるには、両方の範囲の要素があらかじめソート済みである必要があります。
構文
OutputIterator set_difference (InputIterator1 first1, InputIterator1 last1,
InputIterator2 first2, InputIterator2 last2,
OutputIterator result);アルゴリズム
開始
ステップ1: 欠落要素を見つける関数を作成する
void find(int array1[], int array2[], int x, int y)
結果を格納するvector<int> v(x + y) を宣言
vectorを走査するイテレータ vector<int>::iterator it を宣言
両方の配列をソートする
sort(array1, array1 + x) と sort(array2, array2 + y)
欠落要素を求める
diff = set_difference(array1, array1 + x, array2, array2 + y, v.begin())
結果の要素数に合わせてvectorをリサイズ
v.resize(diff - v.begin())
array1[]に存在しarray2[]に存在しない要素を出力
for (diff = v.begin(); diff != v.end(); ++diff)
*diff を出力
終了
ステップ2: main()内で
int型の配列 array1 と array2 を宣言
配列のサイズを求める変数 x と y を宣言
int x = sizeof(array1) / sizeof(array1[0])
int y = sizeof(array2) / sizeof(array2[0])
find(array1, array2, x, y) を呼び出す
終了実装例
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
// 欠落要素を見つけるための関数「find」
void find(int array1[], int array2[], int x, int y) {
// 結果を格納するvectorを宣言
vector<int> v(x + y);
// vectorを走査するイテレータを宣言
vector<int>::iterator it;
// 両方の配列をソート
sort(array1, array1 + x);
sort(array2, array2 + y);
// 欠落要素を見つける
it = set_difference(array1, array1 + x, array2, array2 + y, v.begin());
// 結果の要素数に合わせてvectorをリサイズ
v.resize(it - v.begin());
cout << "array1[]に存在しarray2[]に存在しない要素: ";
for (it = v.begin(); it != v.end(); ++it)
cout << *it << " ";
cout << endl;
}
int main() {
int array1[] = { 1, 2, 3, 4, 5, 7 };
int array2[] = { 2, 3, 4, 5, 6, 8 };
int x = sizeof(array1) / sizeof(array1[0]);
int y = sizeof(array2) / sizeof(array2[0]);
find(array1, array2, x, y);
return 0;
}出力
上記のコードを実行すると、次のような出力が得られます。
array1[]に存在しarray2[]に存在しない要素: 1 7
まとめ
STLのset_difference()を使えば、ソート済みの2つの配列から「片方にのみ存在する要素」を簡潔なコードで抽出できます。差分の抽出はO(N)で動作するため、二重ループで総当たりする方法(O(N×M))と比べて効率的です。set_intersection()やset_union()など、他の集合演算アルゴリズムとあわせて覚えておくと、さまざまな場面で役立ちます。
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