C++で解く「3つの重ならない部分配列の最大合計」問題:累積和を使った効率的な実装
正の整数からなる配列 nums が与えられたとき、合計が最大となる3つの重ならない部分配列を見つける問題を考えます。各部分配列の長さは k に固定されており、3 * k 個の要素全体の合計を最大化することが目標です。
答えは、各区間の開始位置を表すインデックスのリストとして返します。条件を満たす組み合わせが複数存在する場合は、辞書順で最小のものを返す必要があります。
たとえば、入力が [1,2,1,2,6,8,4,1]、k = 2 の場合、出力は [0,3,5] となります。これは、部分配列 [1,2]、[2,6]、[8,4] の開始インデックス [0,3,5] に対応しています。
アルゴリズムのアプローチ
この問題は、累積和(プレフィックスサム)と、左側・右側それぞれから見た「その時点までの最大合計を持つ区間の開始位置」を事前計算しておくことで、効率的に解くことができます。手順は以下の通りです。
n:= 配列numsのサイズとする- サイズ3の配列
retを定義する(初期値は無限大) - サイズ
n + 1の累積和配列sumを定義する i := 0からi < nまで繰り返す:sum[i + 1] = sum[i] + nums[i]
- サイズ
nの配列posLeftを定義する - サイズ
nの配列posRightを定義し、n - kで初期化する i := k、currMax := sum[k] - sum[0]として、i < nの間iを1ずつ増やしながら処理する:newTotal := sum[i + 1] - sum[i + 1 - k]newTotal > currMaxの場合:currMax := newTotalposLeft[i] := i + 1 - k
- それ以外の場合:
posLeft[i] := posLeft[i - 1]
i := n - k - 1、currMax := sum[n] - sum[n - k]として、i >= 0の間iを1ずつ減らしながら処理する:newTotal := sum[i + k] - sum[i]newTotal >= currMaxの場合:currMax := newTotalposRight[i] := i
- それ以外の場合:
posRight[i] := posRight[i + 1]
req := 0とするi := kからi <= n - 2 * kまで繰り返す:l := posLeft[i - 1]、r := posRight[i + k]temp := (sum[l + k] - sum[l]) + (sum[i + k] - sum[i]) + (sum[r + k] - sum[r])temp > reqの場合:ret[0] := l、ret[1] := i、ret[2] := rreq := temp
retを返す
ポイント解説
posLeft[i] は「インデックス i より前(左側)で、長さ k の部分配列として合計が最大になる開始位置」を保持します。同様に posRight[i] は「インデックス i 以降(右側)で最大合計となる開始位置」を保持します。中央の区間の開始位置 i を全探索しながら、左右の最適な区間と組み合わせることで、全体の最大合計を求められます。
なお、右側の走査では比較に >= を使うことで、同点の場合により小さいインデックスが選ばれ、結果として辞書順最小の解が得られます。
C++による実装例
以下のコードで実際の動作を確認してみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
void print_vector(vector<auto> v){
cout << "[";
for(int i = 0; i<v.size(); i++){
cout << v[i] << ", ";
}
cout << "]"<<endl;
}
class Solution {
public:
vector<int> maxSumOfThreeSubarrays(vector<int>& nums, int k) {
int n = nums.size();
vector <int> ret(3, INT_MAX);
vector <int> sum(n + 1);
for(int i = 0; i < n; i++){
sum[i + 1] = sum[i] + nums[i];
}
vector <int> posLeft(n);
vector <int> posRight(n, n - k);
for(int i = k, currMax = sum[k] - sum[0]; i < n; i++){
int newTotal = sum[i + 1] - sum[i + 1- k];
if(newTotal > currMax){
currMax = newTotal;
posLeft[i] = i + 1 - k;
}else{
posLeft[i] = posLeft[i - 1];
}
}
for(int i = n - k - 1, currMax = sum[n] - sum[n - k]; i >=0 ; i--){
int newTotal = sum[i + k] - sum[i];
if(newTotal >= currMax){
currMax = newTotal;
posRight[i] = i;
}else{
posRight[i] = posRight[i + 1];
}
}
int req = 0;
for(int i = k; i <= n - 2 * k; i++){
int l = posLeft[i - 1];
int r = posRight[i + k];
int temp = (sum[l + k] - sum[l]) + (sum[i + k] - sum[i]) + (sum[r + k] - sum[r]);
if(temp > req){
ret[0] = l;
ret[1] = i;
ret[2] = r;
req = temp;
}
}
return ret;
}
};
main(){
Solution ob;
vector<int> v = {1,2,1,2,6,8,4,1};
print_vector(ob.maxSumOfThreeSubarrays(v, 2));
}
入力
{1,2,1,2,6,8,4,1}
2
出力
[0, 3, 5]
まとめ
この手法では、累積和の構築に O(n)、左右の前計算にそれぞれ O(n)、最後の結合処理にも O(n) しかかからないため、全体の計算量は O(n) となり、非常に効率的です。素朴な全探索では O(n³) かかるところを、前計算によって大幅に高速化できる好例といえます。
-
C++で三角形の最大パス合計を求める方法
この問題では、三角形の形に配置された数値が与えられます。私たちのタスクは、三角形の中で最大のパス合計を見つけるプログラムを作成することです。要素は、1行目に1つの要素から始まり、行が進むごとに要素数が1つずつ増えていき、n行目まで配置されます。つまり、プログラムは三角形内の要素の合計が最大となるパスを見つける必要があります。頂点から下へ進む際に、隣接する行の要素を選びながら、合計が最大になる経路を求めるのが目標です。具体例を使って問題を理解しましょう。入力例と出力例入力 − 1 5 6 8 2 9出力 − 16説明 −頂点から下
-
C++でサイズKの重複しないM個の部分配列の最大合計を求める方法
問題文配列と2つの数値 M・K が与えられます。このとき、配列の中からサイズ K の重複しない部分配列を選び、そのうち最大 M 個の合計値を求めることが課題です(配列の要素の順序は変更されません)。ここで、K は部分配列のサイズ、M は選ぶ部分配列の個数を表します。配列のサイズは m × k より大きいものと仮定して構いません。また、配列全体のサイズが k の倍数でない場合は、末尾の部分配列を部分的に採用することも可能です。入力例たとえば、配列が {2, 10, 7, 18, 5, 33, 0}、N = 7、M = 3、K = 1 である場合を考えます。このとき選択される部分集合は次の通りです