OpenCVでポインタを使った効率的な色数削減の実装方法
画像処理では、画像に対して何らかの計算を行います。具体的にはピクセル単位で演算を実行するため、ピクセル数が増えるほど計算にかかる時間も長くなります。計算時間を短縮するには、画像を効率的に走査(スキャン)することが重要です。本記事では、ポインタを使用した効率的な画像走査ループの実装方法を解説します。
カラー削減の仕組み
ここでは、カラー削減戦略を例に挙げて、ピクセル走査のプロセスを見ていきましょう。RGB画像などのカラー画像は3つのチャンネルで構成されています。各チャンネルは同じ数のピクセルを持ちますが、それぞれ対応する異なる値を格納しており、その値は8ビットのunsigned char型です。
したがって、表現可能な色の総数は 256 × 256 × 256 = 16,777,216色 にもなります。この膨大な色の数を削減するには、各ピクセルの値を同じ大きさの立方体で区切ります。たとえば 8 × 8 × 8 の立方体で値を分割すると、表現できる色の数は 32 × 32 × 32 = 32,768色 まで減らせます。
色数が減ればシステムの処理速度は向上します。しかし、この削減処理を行うにはすべてのピクセルを走査する必要があり、これは非常に時間のかかる作業です。そこで、効率的な画像走査手法が求められます。
ポインタ方式による色削減のサンプルコード
以下のプログラムは、OpenCVでポインタ方式を使用して色数を削減する方法を示したものです。
コード例
#include<iostream>
#include<opencv2/highgui/highgui.hpp>
using namespace cv;//cv名前空間を宣言
using namespace std;//std名前空間を宣言
void reducing_Color(Mat &image, int div=64){ //関数の宣言//
int total_rows = image.rows;//行数を取得//
int total_columns = image.cols * image.channels();//1行あたりの列数を取得//
for (int j = 0; j < total_rows; j++){ //行方向のforループを開始
uchar* data = image.ptr<uchar>(j);
for (int i = 0; i < total_columns; i++){ //列方向のforループを開始//
data[i] = data[i] / div * div + div / 2;//ピクセルを処理//
}
}
}
int main() {
Mat image;//画像行列を用意//
image = imread("grapes.jpg");//画像を読み込む//
namedWindow("Image Window");//ウィンドウを宣言//
reducing_Color(image);//関数を呼び出す//
imshow("Image Window", image);//色数を削減した画像を表示//
waitKey(0);
return 0;
}実行結果

このコードでは、image.ptr<uchar>(j) を使って各行の先頭アドレスを取得し、ポインタ経由で直接ピクセル値にアクセスすることで、高速な走査を実現しています。除算と乗算を組み合わせた data[i] / div * div + div / 2 という式により、各チャンネルの値が指定された間隔ごとの代表値に丸められ、結果として色数が削減されます。
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