C++で配列内の絶対値が同じ正負のペアを検索する方法
この記事では、重複のない要素を含む配列から、絶対値が同じである正の値と負の値のペアを見つけ、ソートされた順序で出力する方法を解説します。
入力 : arr[] = { 1, -1, 11, 12, 56, 77, -56, -12, -88}
出力 : -1 1 -12 12 -56 56
入力 : arr[] = {30, 40, 50, 77, -51, -50, -40}
出力 : -40 40 -50 50解決アプローチの概要
まず思い浮かぶのが総当たり(ブルートフォース)法ですが、これに加えて、計算量を大幅に削減できる効率的な手法(ハッシュマップを利用した方法)もあります。ここでは両方のアプローチを詳しく見ていきましょう。
総当たり(ブルートフォース)法
この方法では、配列を走査しながら各要素について、絶対値は同じだが符号が異なる別の要素を探します。ペアが見つかった時点で内側のループを抜けることで、無駄な処理を減らしています。
サンプルコード
#include<bits/stdc++.h>
using namespace std;
int main() {
int arr[] = { 1, -1, 11, 12, 56, 77, -56, -12, -88 };
int n = sizeof(arr)/sizeof(int); // 配列のサイズ
vector<int> nums; // 見つかったペアの絶対値を格納
for(int i = 0; i < n; i++) {
for(int j = i+1; j < n; j++) {
if(abs(arr[j]) == abs(arr[i])) { // ペアを検索
nums.push_back(abs(arr[i]));
break;
// 配列の要素は重複がないため、
// ペアが見つかり次第ループを抜けて問題ない
}
}
}
sort(nums.begin(), nums.end());
for(auto x : nums) // ペアを出力
cout << -x << " " << x << " ";
}出力結果
-1 1 -12 12 -56 56
このアプローチでは、二重ループで配列を走査してペアとなる要素を探します。要素が見つかれば内側のループを抜けることで多少高速化できますが、全体の時間計算量は O(N²) となります。N は配列のサイズです。制約が小さい場合は問題ありませんが、大きなデータには不向きです。そこで次に紹介するのが、より効率的な方法です。
効率的な手法(ハッシュマップを使用)
このアプローチではハッシュマップ(連想配列)を活用することで、時間計算量を大幅に削減します。各要素の絶対値の出現回数を記録し、出現回数が2回(つまり正と負の両方が存在する)の値だけを取り出す仕組みです。
サンプルコード
#include<bits/stdc++.h>
using namespace std;
int main() {
int arr[] = { 4, 8, 9, -4, 1, -1, -8, -9 };
int n = sizeof(arr)/sizeof(int); // 配列のサイズ
map<int, int> found; // 各数値の出現回数を記録
vector<int> nums; // 見つかったペアの絶対値を格納
for(int i = 0; i < n; i++)
found[abs(arr[i])]++; // 絶対値の出現頻度をカウント
for(auto x : found) { // マップを走査
if(x.second == 2) // 出現回数が2ならペアが存在
nums.push_back(x.first);
}
for(auto x : nums) // ペアを出力
cout << -x << " " << x << " ";
}出力結果
-1 1 -4 4 -8 8 -9 9
コードの解説
このアプローチでは、ハッシュマップを使って数値の出現頻度を管理します。配列を走査しながら、現在の要素の絶対値の出現回数を更新していきます。ペアが存在する数値の出現回数は必ず2になるため、最後にマップを走査し、出現回数が2の数値だけを取り出します。
なお、C++の std::map はキーを自動的に昇順で保持するため、結果はソート済みの順序で得られます。そのため、別途ソート処理を行う必要はありません。時間計算量は O(N log N) に抑えられ、二重ループの O(N²) よりもはるかに高速です。
まとめ
この記事では、ハッシュマップ(ハッシング技術)を使って配列内の「絶対値が同じ正負のペア」を効率的に見つける問題を解決しました。総当たり法と効率的な手法の両方の実装を C++ で示しましたが、同じロジックは C、Java、Python など他の言語でも同様に実装できます。ぜひ実際にコードを動かしてみてください。
-
C++でXORが0になる配列内のペアの数を求める方法
n個の要素を含む配列が与えられたとき、XOR(排他的論理和)の計算結果が0になるペアの数を求めることを考えます。ペア(x, y)のXORが0になるのは、x = y が成り立つ場合、すなわち2つの値が等しいときだけです。これは「同じ数値同士のXORは必ず0になる」というビット演算の基本的な性質によるものです。解法のアプローチこの問題は、次の手順で解くことができます。まず、配列を昇順にソートします。ソート後は同じ値どうしが隣り合って並ぶため、連続する2つの要素を比較し、等しければカウントを1つ増やします。すべての要素が同じ値である場合、末尾側のペアがカウントから漏れる可能性があります。そこで、配列
-
C++で構造体配列から最大値を検索する方法
はじめに本記事では、C++を使って構造体配列の中から最大値を持つ要素を検索する方法を解説します。例として、以下のような「身長(フィートとインチ)」を表す構造体が与えられた場合を考えます。struct Height{ int feet, inch; };この構造体型の配列から、最も身長の高い要素を見つけることが目標です。アルゴリズムの考え方アプローチは非常にシンプルです。以下の手順で処理を進めます。配列を先頭から順に走査する。各要素の身長をインチ単位に換算する。換算式は「12 × フィート + インチ」。現在の最大値と比較し、より大きい値が見つかれば、その値とインデックスを更新する。最終