JavaScriptで文字列内のすべての回文部分列を数える方法【動的計画法】
回文(パリンドローム)とは?
回文(パリンドローム)とは、前から読んでも後ろから読んでも同じになる文字列のことです。例えば、「aba」「madam」「did」などは、いずれも正しい回文の例です。
問題の概要
今回作成するのは、文字列を引数として受け取り、その中に含まれるすべての回文部分列(連続しているかどうかを問わない)の総数を数えて返すJavaScript関数です。
なお、入力として与えられる文字列は「a」「b」「c」「d」の4種類の文字のみで構成されていることが保証されています。
入出力の例
たとえば、入力文字列が次の通りだったとします。
const str = 'bccb';
この場合の出力は次のようになります。
const output = 6;
これは、文字列「bccb」の中には「b」「c」「bb」「cc」「bcb」「bccb」という6つの回文が存在するためです。
実装コード
この問題は動的計画法(DP)を用いることで効率的に解くことができます。以下がその実装例です。
const str = 'bccb';
const countPalindromes = (str = '') => {
const base = 1000000007;
const dp = Array.from({ length: str.length }, () => Array(str.length).fill(0));
for (let l = 1; l <= str.length; l++) {
for (let i = 0; i + l - 1 < str.length; i++) {
let j = i + l - 1;
// 長さ1の部分文字列は常に回文
if (l === 1) {
dp[i][j] = 1;
continue;
}
// 長さ2の場合
if (l === 2) {
dp[i][j] = 2;
continue;
}
if (str[i] === str[j]) {
let left = i + 1, right = j - 1;
while (left <= right && str[left] != str[i]) left++;
while (left <= right && str[right] != str[i]) right--;
if (left > right) {
// 内側に同じ文字が存在しない場合
dp[i][j] = dp[i + 1][j - 1] * 2 + 2;
} else if (left === right) {
// 内側に同じ文字が1つだけ存在する場合
dp[i][j] = dp[i + 1][j - 1] * 2 + 1;
} else {
// 内側に同じ文字が複数ある場合は重複分を差し引く
dp[i][j] = dp[i + 1][j - 1] * 2 - dp[left + 1][right - 1];
}
} else {
// 両端が異なる場合は包除原理で計算
dp[i][j] = dp[i][j - 1] + dp[i + 1][j] - dp[i + 1][j - 1];
}
// オーバーフロー防止のための剰余演算
dp[i][j] = dp[i][j] < 0 ? dp[i][j] + base : dp[i][j] % base;
}
}
return dp[0][str.length - 1];
};
console.log(countPalindromes(str));
アルゴリズムのポイント
- dp[i][j]:部分文字列 str[i...j] に含まれる回文部分列の個数を格納します。
- 長さ1の場合:単一の文字は常に回文となるため、個数は1になります。
- 長さ2の場合:それぞれの文字単体の2つを数えます。
- 両端の文字が一致する場合:内側に同じ文字がいくつ存在するかに応じて、新しく作られる回文の数を加算したり、重複分を減算したりして求めます。
- 両端の文字が異なる場合:包除原理を利用し、dp[i][j-1] + dp[i+1][j] − dp[i+1][j-1] として計算します。
- 剰余演算:値が巨大化するのを防ぐため、109 + 7 で割った余りを常に保持します。
出力結果
コンソールに出力される結果は次の通りです。
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