JavaScriptでオブジェクトの配列を組み合わせる方法|reduce()によるデータ変換テクニック
はじめに
本記事では、JavaScriptを使って「オブジェクトの配列」を、プロパティ(キー)ごとに値をまとめた1つのオブジェクトへ変換する方法を解説します。APIレスポンスやフォームデータの整形など、日常的な開発で役立つテクニックです。
問題設定
例として、学生のデータを格納した次のようなオブジェクトの配列があるとします。
const arr = [{
name: 'A',
idNo: 1,
marks: {
math: 98,
sci: 97,
eng: 89
}
},
{
name: 'B',
idNo: 2,
marks: {
math: 88,
sci: 87,
eng: 79
}
},
{
name: 'C',
idNo: 3,
marks: {
math: 87,
sci: 98,
eng: 91
}
}];ここで求められているのは、このような配列を引数として受け取り、元の各オブジェクトが持っているプロパティごとに値を集約した新しいオブジェクトを返す関数を作成することです。
そのため、上記の配列の場合、期待される出力は次のようになります。
const output = {
name: ['A', 'B', 'C'],
idNo: [1, 2, 3],
marks: [{
math: 98,
sci: 97,
eng: 89
},
{
math: 88,
sci: 87,
eng: 79
},
{
math: 87,
sci: 98,
eng: 91
}]
};つまり、「縦持ち」のレコード形式(配列)から、「横持ち」のカラム形式(オブジェクト)への変換を行うイメージです。
実装例
実際のコードは以下の通りです。
const arr = [{
name: 'A',
idNo: 1,
marks: {
math: 98,
sci: 97,
eng: 89
}
},
{
name: 'B',
idNo: 2,
marks: {
math: 88,
sci: 87,
eng: 79
}
},
{
name: 'C',
idNo: 3,
marks: {
math: 87,
sci: 98,
eng: 91
}
}];
const combineMarks = (arr = []) => {
let res = [];
res = arr.reduce((acc, val) => {
Object.keys(val).forEach(el => {
if (!acc[el]) {
acc[el] = [];
};
acc[el].push(val[el])
});
return acc;
}, {});
return res;
};
console.log(combineMarks(arr));実行結果
コンソールには次のように出力されます。
{
name: [ 'A', 'B', 'C' ],
idNo: [ 1, 2, 3 ],
marks: [
{ math: 98, sci: 97, eng: 89 },
{ math: 88, sci: 87, eng: 79 },
{ math: 87, sci: 98, eng: 91 }
]
}コードの解説
この実装の核となるのはArray.prototype.reduce()メソッドです。処理の流れは以下の通りです。
- reduce()の初期値として空のオブジェクト
{}を渡します。 - 配列の各要素(オブジェクト)に対して、Object.keys()でそのオブジェクトが持つキーの一覧を取得します。
- 各キーについて、累積オブジェクト
accに該当キーがまだ存在しない場合は、空の配列で初期化します。 - その配列へ現在の値をpush()していきます。
これにより、ループが完了した時点で、すべてのオブジェクトの値が「name」「idNo」「marks」といったプロパティごとの配列に整理されます。
補足:柔軟性について
この手法は、各オブジェクトが異なるキーを持っている場合にも対応できます。Object.keys()は各オブジェクトに実際に存在するキーだけを処理するため、一部のオブジェクトでプロパティが欠けていてもエラーにならず、存在する値のみが収集されます。また、ネストされたオブジェクト(ここではmarks)も参照渡しでそのまま配列に格納されるため、深い構造のデータもそのまま扱える点が便利です。
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