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Pythonのfilecmpモジュールでファイルとディレクトリを比較する方法

Pythonの標準ライブラリには、ファイルやディレクトリを比較するための関数を提供するfilecmpモジュールが用意されています。この比較では、ファイルの中身(データ)だけでなく、タイムスタンプなどのファイル属性(メタデータ)も考慮されるのが特徴です。

本記事のコード例では、以下のようなファイル・ディレクトリ構成を使用します。

まず、カレントワーキングディレクトリ直下に「dir1」と「dir2」の2つのディレクトリを作成し、それぞれに次のファイルを配置します。

--dir1/newfile.txt--
This is a file in dir1
--dir1/file1.txt--
Hello Python
--dir1/file2.txt--
Python Standard Library
--dir2/file1.txt--
Hello Python
--dir2/file2.txt--
Python Library

それでは、filecmpモジュールが提供する各種比較機能を順番に見ていきましょう。

filecmp.cmp(f1, f2, shallow=True)

この関数は2つのファイルを比較し、同一であればTrue、異なっていればFalseを返します。引数shallowはデフォルトでTrueになっており、この場合は内容に加えてメタデータも比較対象となります。shallow=Falseを指定すると、内容のみが比較されます。

上記のファイル構成をもとにコードを実行すると、次のような結果が得られます。

>>> filecmp.cmp('dir1/file1.txt', 'dir2/file1.txt')
True
>>> filecmp.cmp('dir1/file1.txt', 'dir2/file1.txt', shallow = False)
True
>>> filecmp.cmp('dir1/file2.txt', 'dir2/file2.txt')
False

filecmp.cmpfiles(dir1, dir2, common, shallow=True)

この関数は、2つのディレクトリ内の複数ファイルを一括して比較し、3要素のタプルを返します。第1要素は一致したファイルのリスト、第2要素は一致しなかったファイルのリスト、第3要素は比較時にエラーとなったファイルのリストです。

>>> match, mismatch, errors = filecmp.cmpfiles('dir1','dir2',['file1.txt', 'file2.txt'])
>>> match
['file1.txt']
>>> mismatch
['file2.txt']
>>> errors
[]

dircmpクラスによるディレクトリ比較

filecmpモジュールには、dircmpクラスも定義されています。このクラスのインスタンスは「ディレクトリ比較オブジェクト」と呼ばれ、左(left)と右(right)として指定した2つのディレクトリ内のファイルを比較できます。生成したオブジェクトに対しては、以下に示すさまざまなメソッドや属性を利用可能です。

filecmp.dircmp(a, b)

これはコンストラクタです。引数aとbには、比較対象となるディレクトリを指定します。デフォルトでは、ディレクトリ内のシステムファイル(隠しファイル)は除外され、比較の対象外となります。

>>> result = filecmp.dircmp('dir1', 'dir2')

dircmpクラスの主なメソッドと属性は以下のとおりです。

report()

このメソッドは、ディレクトリ間の比較結果を読みやすい形式で出力します。

>>> result = filecmp.dircmp('dir1', 'dir2')
>>> result.report()
diff dir1 dir2
Only in dir1 : ['newfile.txt']
Identical files : ['file1.txt']
Differing files : ['file2.txt']

left / right

これらの属性は、dircmpコンストラクタに渡された第1・第2ディレクトリの名前を返します。

>>> result.left
'dir1'
>>> result.right
'dir2'

left_list / right_list

これらの属性は、それぞれ左・右のディレクトリに含まれるファイルの一覧を返します。

>>> result.left_list
['file1.txt', 'file2.txt', 'newfile.txt']
>>> result.right_list
['file1.txt', 'file2.txt']

common / common_files / common_dirs

これらの属性は、両ディレクトリに共通するファイル・ディレクトリ、共通するファイルのみ、共通するディレクトリのみをそれぞれ返します。

>>> result.common
['file1.txt', 'file2.txt']
>>> result.common_files
['file1.txt', 'file2.txt']
>>> result.common_dirs
[]

same_files / diff_files

これらの属性は、dircmpクラスの比較処理の結果に基づいて、同一のファイルと内容が異なるファイルのリストをそれぞれ返します。

>>> result.same_files
['file1.txt']
>>> result.diff_files
['file2.txt']

本記事では、filecmpモジュールに定義されたファイル比較関数(cmp・cmpfiles)と、dircmpクラスおよびそのメソッド・属性について解説しました。これらを活用すれば、ファイルやディレクトリの差分確認を簡単かつ効率的に行うことができます。

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