Pythonでファイルアップロードを実装する方法|HTMLフォームとCGIスクリプトの基本
ファイルアップロードの基本仕組み
Webブラウザからサーバーへファイルをアップロードするには、HTMLフォームのenctype属性をmultipart/form-dataに設定する必要があります。この指定により、フォームデータが通常のテキストではなくバイナリ形式で送信されるようになります。また、type="file"を指定したinputタグを配置すると、「参照(Browse)」ボタンが表示され、ユーザーがローカル環境からファイルを選択できるようになります。
アップロード用HTMLフォームの作成
以下は、ファイルアップロード用のシンプルなHTMLフォームの例です。
<html> <body> <form enctype = "multipart/form-data" action = "save_file.py" method = "post"> <p>File: <input type = "file" name = "filename" /></p> <p><input type = "submit" value = "Upload" /></p> </form> </body> </html>
フォームのaction属性には、アップロード処理を担当するサーバー側スクリプト(ここでは save_file.py)を指定します。
表示結果
上記のコードを実行すると、次のようなフォーム画面が表示されます。

※このサンプルは、当サイトのサーバーへ不特定多数のファイルがアップロードされることを防ぐため、意図的に無効化しています。実際の動作を確認する際は、ご自身のサーバー環境でお試しください。
アップロード処理スクリプト(save_file.py)
続いて、アップロードされたファイルを受け取り、サーバー上に保存するためのPythonスクリプト「save_file.py」を紹介します。
#!/usr/bin/python
import cgi, os
import cgitb; cgitb.enable()
form = cgi.FieldStorage()
# ファイル名を取得する
fileitem = form['filename']
# ファイルがアップロードされたかどうかを確認
if fileitem.filename:
# ディレクトリトラバーサル攻撃を防ぐため、
# ファイル名から先頭のパス部分を取り除く
fn = os.path.basename(fileitem.filename)
open('/tmp/' + fn, 'wb').write(fileitem.file.read())
message = 'ファイル "' + fn + '" は正常にアップロードされました'
else:
message = 'ファイルがアップロードされていません'
print """\
Content-Type: text/html\n
<html>
<body>
<p>%s</p>
</body>
</html>
""" % (message,)
コードのポイント
- cgi.FieldStorage():POSTで送信されたフォームデータを取得します。
- os.path.basename():ファイル名からディレクトリ部分を除去し、ディレクトリトラバーサル攻撃などのセキュリティリスクを回避します。
- "wb"モード:画像などのバイナリファイルも正しく保存できるよう、バイナリ書き込みモードでファイルを開いています。
OSによるパス区切り文字の違いに注意
上記のスクリプトをUnix/Linux環境で実行する場合は、Windows由来のパス区切り文字(\)に対応させるため、次のようにファイル名を置換してから渡す必要があります。一方、Windowsマシンではそのままのopen()文でも問題なく動作します。
fn = os.path.basename(fileitem.filename.replace("\\", "/" ))
補足:現代的な代替手法について
ここで紹介したcgiモジュールは、Python 3.11で非推奨となり、Python 3.13で標準ライブラリから削除されました。現在の開発では、FlaskやDjangoといったWebフレームワークを使用するのが一般的です。たとえばFlaskなら、わずか数行のコードで同等の処理を実現できます。
from flask import Flask, request
app = Flask(__name__)
@app.route('/upload', methods=['POST'])
def upload():
f = request.files['filename']
f.save('/tmp/' + f.filename)
return 'アップロードが完了しました'
なお、本番環境で運用する場合は、ファイル名のサニタイズ、アップロードサイズの制限、保存先ディレクトリの適切な権限設定など、セキュリティ対策を必ず併せて実施してください。
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