Pythonでブーメラン(等距離点タプル)の数を数えるアルゴリズムと実装
問題の概要
平面上に互いに異なる n 個の点が与えられているとします。ここで「ブーメラン」とは、点のタプル (i, j, k) のうち、i と j の距離が i と k の距離と等しいものを指します。この問題では、与えられた点集合の中にブーメランがいくつ存在するかを求めます。
例えば、入力が [[0,0],[1,0],[2,0]] の場合、出力は 2 になります。これは、[[1,0],[0,0],[2,0]] と [[1,0],[2,0],[0,0]] という2つのブーメランが存在するためです。頂点となる点 [1,0] から見て、残りの2点までの距離が等しいので、順序の異なる2通りの組み合わせが成立します。
解法のアプローチ
この問題は、各点を頂点としたときの「他の点までの距離の出現回数」をハッシュマップで集計することで効率よく解けます。手順は以下の通りです。
- ブーメランのカウンタ
counter_of_boomerangsを 0 で初期化します。 - 配列内の各点
point_1について以下を繰り返します。x1, y1にpoint_1の座標を代入します。- 距離ごとの出現回数を記録する辞書
distance_count_dictを用意します。 - 配列内の各点
point_2について、x 座標の差と y 座標の差の二乗和(ユークリッド距離の二乗)を計算し、その値をキーとして辞書のカウントを1増やします。 - すべての点との距離を集計した後、辞書内の各距離 d について、同じ距離を持つ点の数 n を取り出し、
n × (n − 1)をカウンタに加算します。
- 最終的な
counter_of_boomerangsを返します。
なぜ n × (n − 1) なのか?
ある頂点 i から等距離にある点が n 個ある場合、その中から順序付きペア (j, k) を選ぶ方法は n × (n − 1) 通りあります。(i, j, k) と (i, k, j) は別々のブーメランとして数えられる点に注意しましょう。また、平方根を取らずに「距離の二乗」をキーとして使うことで、浮動小数点誤差を避けながら高速に処理できるのもポイントです。
実装例
それでは、実際のPythonコードを見てみましょう。
from collections import defaultdict class Solution: def numberOfBoomerangs(self, points): counter_of_boomerangs = 0 for point_1 in points: x1, y1 = point_1 distance_count_dict = defaultdict(int) for point_2 in points: x2, y2 = point_2 diff_x = x2 - x1 diff_y = y2 - y1 dist = diff_x ** 2 + diff_y ** 2 distance_count_dict[dist] += 1 for d in distance_count_dict: n = distance_count_dict[d] counter_of_boomerangs += n * (n - 1) return counter_of_boomerangs ob = Solution() print(ob.numberOfBoomerangs([[0,0],[1,0],[2,0]]))
collections.defaultdict(int) を使うことで、まだ登録されていない距離キーにアクセスした際も自動的に 0 で初期化されるため、コードを簡潔に保てます。
入力例
[[0,0],[1,0],[2,0]]
出力
2
計算量の目安
全ての点のペアについて距離を計算するため、時間計算量は O(n²) となります。一方、各イテレーションで保持する辞書のサイズは最大 n 個なので、空間計算量は O(n) です。
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