Pythonで2つの異なるBST(二分探索木)から指定した合計値となるペアを検索する方法
2つの二分探索木(BST)とある合計値が与えられたとき、その合計値に一致するペアを探します。ただし、各ペアの要素は異なるBSTに属している必要があります。
例として、sum = 12 が与えられた場合を考えてみましょう。

この場合、出力は [(6, 6), (7, 5), (9, 3)] となります。
解法のアプローチ
この問題は、以下の手順で効率的に解くことができます。
- 各木を中順走査(in-order traversal)して、昇順にソートされたリストを作成します。
- 1つ目のリストは先頭(最小値)から、2つ目のリストは末尾(最大値)から両端ポインタ方式で走査します。
- 2つの要素の合計が目標値と等しければ、そのペアを結果に追加し、両方のポインタを進めます。
- 合計が目標値より小さければ、1つ目のリストのポインタを右へ移動します。
- 合計が目標値より大きければ、2つ目のリストのポインタを左へ移動します。
この方法により、時間計算量 O(n + m)(n、m はそれぞれの木のノード数)で効率的にすべてのペアを見つけることができます。
solve() 関数のロジック
関数 solve() を定義します。引数は trav1(木1の中順走査結果)、trav2(木2の中順走査結果)、Sum(目標の合計値)です。
left := 0(trav1 の開始位置)
right := trav2 のサイズ − 1(trav2 の終了位置)
res := 結果を格納する新しいリスト
left < trav1 のサイズ かつ right ≥ 0 の間、以下を繰り返します。
trav1[left] + trav2[right] が Sum と等しい場合:
(trav1[left], trav2[right]) を res の末尾に追加
left を +1、right を -1 する
trav1[left] + trav2[right] が Sum より小さい場合:
left を +1 する
それ以外の場合:
right を -1 する
最後に res を返します。
メイン処理の流れ
trav1 と trav2 用に空のリストを用意します。
tree1 と tree2 に対してそれぞれ中順走査を行い、結果をリストに格納します。
solve(trav1, trav2, Sum) を呼び出して結果を返します。
Pythonでの実装例
理解を深めるために、以下の実装例をご覧ください。
class ListNode:
def __init__(self, data):
self.data = data
self.left = None
self.right = None
def insert(root, key):
if root == None:
return ListNode(key)
if root.data > key:
root.left = insert(root.left, key)
else:
root.right = insert(root.right, key)
return root
def storeInorder(ptr, traversal):
if ptr == None:
return
storeInorder(ptr.left, traversal)
traversal.append(ptr.data)
storeInorder(ptr.right, traversal)
def solve(trav1, trav2, Sum):
left = 0
right = len(trav2) - 1
res = []
while left < len(trav1) and right >= 0:
if trav1[left] + trav2[right] == Sum:
res.append((trav1[left], trav2[right]))
left += 1
right -= 1
elif trav1[left] + trav2[right] < Sum:
left += 1
else:
right -= 1
return res
def get_pair_sum(root1, root2, Sum):
trav1 = []
trav2 = []
storeInorder(root1, trav1)
storeInorder(root2, trav2)
return solve(trav1, trav2, Sum)
root1 = None
for element in [9,11,4,7,2,6,15,14]:
root1 = insert(root1, element)
root2 = None
for element in [6,19,3,2,4,5]:
root2 = insert(root2, element)
Sum = 12
print(get_pair_sum(root1, root2, Sum))入力
[9,11,4,7,2,6,15,14], [6,19,3,2,4,5], 12
出力
[(6, 6), (7, 5), (9, 3)]
まとめ
この手法では、BSTを中順走査することで自動的にソート済みリストが得られる点がポイントです。これにより、追加のソート処理なしでO(n log n)の中順走査とO(n + m)の両端ポインタ走査だけで問題を解決できます。2つの配列から特定の合計値を持つペアを探す定番テクニックなので、さまざまな応用問題に役立ちます。
-
C++で平衡二分探索木から目標合計となるペアを見つける方法
平衡二分探索木(Balanced BST)と目標値(target sum)が与えられたとき、合計が目標値と等しくなるペアが木の中に存在するかどうかを判定するメソッドを実装することを考えます。この際、二分探索木は不変(immutable)である、つまり木の構造を変更してはいけないという制約があることに注意が必要です。例えば、入力が以下のような木だったとします。この場合、出力は (9 + 26 = 35) となります。解決アプローチこの問題は、ソート済み配列でよく使われる「二ポインタ(Two Pointers)」手法を、二分探索木に応用することで解けます。具体的には、以下の2つの走査を同時に進めて
-
リスト内の要素の合計を求めるPythonプログラム
この記事では、Pythonを使ってリスト内のすべての要素の合計を求める方法について、具体的なコード例とともに解説します。問題の定義リストが入力として与えられたとき、そのリストに含まれるすべての要素の合計値を計算する必要があります。例えば、[1, 2, 3, 4, 5]というリストが与えられた場合、出力は 15(1+2+3+4+5)となります。この問題を解くためのアプローチは主に2つあります。1つは組み込み関数を使用する方法、もう1つはブルートフォース(総当たり)方式でループ処理を行う方法です。方法1:組み込み関数 sum() を使うPythonには標準で用意されている組み込み関数 sum()