Pythonで文字列同士を1対1にマッピングできるか判定するプログラムの書き方
問題の概要
2つの小文字からなる文字列 s と t が与えられたとします。このとき、s 内の各文字を別の文字(同じ文字でも可)へ1対1対応でマッピングすることで、s を t に変換できるかどうかを判定するのが本記事のテーマです。なお、文字の並び順は変更しないものとします。
例えば、入力が s = "papa"、t = "lili" の場合、出力は True になります。これは「p → l」「a → i」というマッピングを作成できるためです。
逆に、同じ文字が異なる文字にマッピングされようとした場合(例えば「p」が一度「l」に対応したのに、後で「m」に対応しようとする場合)や、異なる文字が同じ文字に重複してマッピングされる場合は False を返す必要があります。
解決のアプローチ
この問題は、双方向の辞書(マップ)を使うことで効率的に解けます。片方向だけのチェックでは、複数の文字が同じ文字にマッピングされるケースを見逃してしまうため、s → t と t → s の両方向を管理するのがポイントです。
具体的な手順は以下の通りです。
- s 用の辞書
s_dictと、t 用の辞書t_dictをそれぞれ空の状態で用意する。 - i を 0 から s と t の長さのうち短い方までループさせる。
s[i]がすでにs_dictに存在する場合:s_dict[s[i]]がt[i]と一致しなければ False を返す。t[i]がすでにt_dictに存在する場合:t_dict[t[i]]がs[i]と一致しなければ False を返す。- どちらにも存在しない場合は、新しい対応関係として両方の辞書に登録する。
- ループが最後まで完了したら True を返す。
実装例(Python)
以下が実際のコード実装です。
class Solution:
def solve(self, s, t):
s_dict = {}
t_dict = {}
for i in range(min(len(s), len(t))):
if s[i] in s_dict:
if s_dict[s[i]] != t[i]:
return False
elif t[i] in t_dict:
if t_dict[t[i]] != s[i]:
return False
else:
s_dict[s[i]] = t[i]
t_dict[t[i]] = s[i]
return True
ob = Solution()
print(ob.solve("papa", "lili"))
入力
"papa", "lili"
出力
True
コードの解説
このアルゴリズムでは、文字列を先頭から順に走査しながら、以下の2種類の矛盾を検出します。
- 一貫性の欠如: 同じ文字が異なる文字へマッピングされようとした場合(
s_dictでチェック)。 - 衝突: 異なる文字が同じ文字へマッピングされようとした場合(
t_dictでチェック)。
どちらのチェックも通過できれば、その時点でのマッピングは有効であり、最終的に True が返されます。
計算量について
時間計算量は O(n)(n は文字列の長さ)、空間計算量も O(n) となります。各文字の照会・登録は辞書によって平均 O(1) で行えるため、非常に効率的です。
まとめ
2つの辞書を用いて双方向のマッピングを管理することで、文字列同士が1対1で対応付け可能かどうかを線形時間で判定できます。同様の考え方は、同型(isomorphic)文字列の判定など、他の文字列マッピング系の問題にも応用できます。
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