Pythonですべての1をグループ化するために必要な最小スワップ回数を求めるプログラム
問題の概要
0と1だけで構成される2進文字列が与えられ、任意の2つのビットを入れ替える(スワップする)ことができるとします。このとき、すべての「1」を連続した一つのグループにまとめるために必要な最小スワップ回数を求めるのが目的です。
例えば、入力が s = "0111001" の場合、出力は 1 になります。次のように、たった1回のスワップで達成できるからです。
0111001 → 1111000
解法のアプローチ:スライディングウィンドウ
この問題は「スライディングウィンドウ」の考え方を使うと効率的に解けます。ポイントは次の通りです。
- まず文字列中の「1」の総数を数えます。これを
oneとします。 - すべての1を集めるには、長さ
oneのウィンドウを文字列上で滑らせながら、「そのウィンドウ内にすでに含まれている1の数」が最大になる位置を見つけます。 - 必要なスワップ回数は「
1の総数 − ウィンドウ内の1の数」となります。ウィンドウ外にある1を、ウィンドウ内の0の位置へ移動させる回数に相当するためです。
ウィンドウ内の1の数を高速に求めるために、累積和(プレフィックスサム)配列を使用します。
アルゴリズムの手順
- 与えられた2進文字列から、0と1の整数リスト
dataを作成します。 one := 0、n := dataの長さとします。- サイズ n の配列
summを作り、0で初期化します。summ[0] := data[0]とします。 one := one + data[0]とします。- i を 1 から n−1 まで繰り返します。
summ[i] := summ[i−1] + data[i](累積和を構築)one := one + data[i]
ans := oneとします。left := 0、right := one − 1とします。right < nの間、以下を繰り返します。leftが 0 の場合はtemp := summ[right]、それ以外の場合はtemp := summ[right] − summ[left−1](ウィンドウ内の1の個数)ans := min(ans, one − temp)rightとleftをそれぞれ 1 増やします。
ansを返します。
このアルゴリズムの計算量は、時間・空間ともに O(n) であり、文字列の長さに対して線形時間で処理できます。
Pythonでの実装例
以下の実装を見ると、より理解が深まるでしょう。
class Solution(object): def solve(self, s): data = list(map(int, list(s))) one = 0 n = len(data) summ=[0 for i in range(n)] summ[0] = data[0] one += data[0] for i in range(1,n): summ[i] += summ[i-1]+data[i] one += data[i] ans = one left = 0 right = one-1 while right <n: if left == 0: temp = summ[right] else: temp = summ[right] - summ[left-1] ans = min(ans,one-temp) right+=1 left+=1 return ans ob = Solution() s = "0111001" print(ob.solve(s))
入力
"0111001"
出力
1
まとめ
本記事では、2進文字列内のすべての1を連続したグループにまとめるために必要な最小スワップ回数を求める問題を扱いました。累積和とスライディングウィンドウを組み合わせることで、O(n) の効率的な計算量で解ける点がこの手法の大きな魅力です。同様のテクニックは、部分配列の合計や最大要素数を扱うさまざまなアルゴリズム問題にも応用できます。
-
Pythonで配列内のすべての1をグループ化するための最小スワップ回数を求める方法
問題の概要 0と1のみから構成されるバイナリ配列 data が与えられたとき、配列内のすべての 1 をどこか一箇所に連続して並べる(グループ化する)ために必要な最小スワップ回数を求めます。 例えば、配列が [1,0,1,0,1,0,0,1,1,0,1] の場合、出力は 3 になります。これは [0,0,0,0,0,1,1,1,1,1,1] のように、すべての 1 を隣接させることが可能だからです。 解法のアプローチ この問題は「累積和(プレフィックスサム)」と「スライディングウィンドウ」を組み合わせることで効率的に解くことができます。 基本的な考え方は以下の通りです。まず配列全体に含まれる
-
【Python】1からnまでの全整数に含まれるセットビットの総数をカウントする方法
正の整数 n が与えられたとき、1 から n までの各数値を2進表現に変換し、それぞれに含まれる「セットビット(値が1になっているビット)」の総数をカウントするプログラムを作成してみましょう。 セットビットとは? 2進数において「1」となっているビットのことをセットビットと呼びます。例えば、数値 3 を2進数で表すと 11 となり、セットビットは 2 個あります。本記事では、1 から n までのすべての整数についてこのセットビット数を合計します。 実行例 Input : n=3 Output : 4 n = 3 の場合を確認してみます。 1 → 1 :セットビット 1 個 2 → 10