Pythonで部分行列の四隅の要素のパリティを反転して、行列AをBに変換できるかどうかを判定する方法
ここでは、2つの N × M のバイナリ行列 A と B が与えられているとします。1回の操作では、2×2 以上のサイズの部分行列を選択し、その四隅の要素のパリティ(0 と 1)を反転することができます。求めたいのは、この操作を任意の回数だけ繰り返して、行列 A を行列 B に変換できるかどうかの判定です。
たとえば、入力が次のような場合を考えてみましょう。
| 1 | 0 | 0 |
| 1 | 0 | 1 |
| 1 | 0 | 0 |

この場合の出力は True になります。mat1 の左上にある 2×2 の正方形部分行列に対して操作を1度実行すれば、mat2 が得られるからです。
解法のアプローチ
この問題を解くために、次の手順に従います。
row:= mat1 の行数column:= mat1 の列数- i を 1 から row - 1 まで繰り返します。
- j を 1 から column - 1 まで繰り返します。
- もし mat1[i][j] が mat2[i][j] と異なるならば、
- mat1[i][j] := mat1[i][j] XOR 1
- mat1[0][0] := mat1[0][0] XOR 1
- mat1[0][j] := mat1[0][j] XOR 1
- mat1[i][0] := mat1[i][0] XOR 1
- もし mat1[i][j] が mat2[i][j] と異なるならば、
- j を 1 から column - 1 まで繰り返します。
- 処理後、すべてのセルを走査し、mat1[i][j] が mat2[i][j] と異なる箇所が1つでも残っていれば False を返します。
- すべて一致していれば True を返します。
なぜこの方法でうまくいくのか
(i, j)、(0, 0)、(0, j)、(i, 0) の4点を同時に反転するというのは、実質的に「行 0〜i、列 0〜j を範囲とする部分行列の四隅を反転する」という正当な操作そのものです。つまり、内側のセル(i ≥ 1、j ≥ 1)を左上から順に処理し、mat2 との差分があるたびに対応する操作を適用すれば、内側の領域は必ず mat2 と一致させられます。残るのは第0行と第0列のみなので、最後に行列全体を照合して判定すればよいわけです。
実装例(Python)
理解を深めるために、以下の実装を見てみましょう。
def solve(mat1, mat2):
row = len(mat1)
column = len(mat1[0])
for i in range(1, row):
for j in range(1, column):
if mat1[i][j] != mat2[i][j]:
mat1[i][j] ^= 1
mat1[0][0] ^= 1
mat1[0][j] ^= 1
mat1[i][0] ^= 1
for i in range(row):
for j in range(column):
if mat1[i][j] != mat2[i][j]:
return False
return True
mat1 = [
[1, 0, 0],
[1, 0, 1],
[1, 0, 0]]
mat2 = [
[0, 1, 0],
[0, 1, 1],
[1, 0, 0]]
print(solve(mat1, mat2))
入力
[
[1, 0, 0],
[1, 0, 1],
[1, 0, 0]],
[
[0, 1, 0],
[0, 1, 1],
[1, 0, 0]]
出力
True
このアルゴリズムの計算量は、行列のサイズを R × C とした場合 O(R × C) です。各セルに対して操作は高々1回しか行われないため、大きな行列でも効率的に判定できるのが特徴です。
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