情報セキュリティにおける暗号解読(クリプトアナリシス)とは?仕組みと主な攻撃手法を徹底解説
暗号解読(クリプトアナリシス)とは
暗号解読(クリプトアナリシス)とは、コード、暗号、あるいは暗号化されたテキストを解読・分析する行為を指します。暗号解読では数学的な法則を駆使してアルゴリズムの脆弱性を探索し、暗号方式や情報セキュリティシステムを解析します。
暗号解読の主な目的は、暗号化アルゴリズムの弱点を発見すること、さらには暗号そのものを破ることです。こうした研究の成果は、暗号学者がアルゴリズムを強化・改良したり、修復不能な欠陥を抱えたアルゴリズムを廃止・刷新したりする際に活用されます。
この種の攻撃は、アルゴリズムの特性を悪用することで、暗号化されたメッセージから平文や使用されている鍵を取得しようとします。
暗号解読に必要なもの
暗号解読には通常、対象となる暗号システムに対する直接的な調査が求められます。具体的には、暗号設計に関する既知情報をもとに、高度かつ集中的な数学的解析によって復号を試みるのが一般的です。
解析に用いられる情報には、傍受した暗号文、傍受した完全・部分的・推測可能な平文、あるいは一連の試行の中で適応的に活用できる既知のデータなどが含まれます。
また、暗号解読には時間・メモリ・情報といったコンピュータリソースが必要となります。成功の度合いもさまざまで、暗号アルゴリズムの完全な解読から、その弱点の特定に至るまで幅広い段階が存在します。
主な暗号解読攻撃の種類
- 暗号文単独攻撃(Ciphertext-only attack):攻撃者がアクセスできるのは暗号文のみという状況での攻撃です。対応する鍵と平文の発見を目指します。攻撃者はアルゴリズムを理解しており、暗号文を傍受できるものと想定されます。
- 既知平文攻撃(Known-plaintext attack):暗号解読者が、事前に収集した平文と暗号文のペアを把握しているうえで、新たに傍受した暗号文の解読を試みる攻撃です。
- 選択平文攻撃(Chosen-plaintext attack):既知平文攻撃と似ていますが、平文のペアを攻撃者自身が任意に選択できる点が異なります。実装は比較的容易ですが、実際に成立する機会は限られます。
- 総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃):考えられる平文の候補を体系的に生成し、それぞれを暗号化した結果と元の暗号文を照合する手法です。
- 選択暗号文攻撃(Chosen-ciphertext attack):選択平文攻撃と類似した手法で、攻撃者が任意の暗号文を選択して復号させ、その結果を分析します。攻撃者が受信側のコンピュータにアクセスできる場合に成立しうる攻撃です。
- 辞書攻撃(Dictionary attack):単語リストを用いて、平文や鍵との一致を探す攻撃です。暗号化されたパスワードを破解する場面でよく使用されます。
- レインボーテーブル攻撃(Rainbow table attack):事前計算済みのハッシュ値と暗号文を照合し、一致する組み合わせを探す攻撃手法です。
- 中間者攻撃(MITM:Man-in-the-Middle Attack):二者間の通信において、安全に見えて実際には侵害されている経路を通じてメッセージや鍵を共有する際に発生する攻撃です。攻撃者は通信チャネル上を流れるメッセージを横取りします。ハッシュ関数を活用することでMITM攻撃を防止できます。
- 適応的選択平文攻撃(ACPA:Adaptive Chosen-Plaintext Attack):選択平文攻撃(CPA)と類似していますが、過去の暗号化から得られた情報に基づき、平文と暗号文を選択しながら攻撃を進める点が特徴です。
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