クラスタリングの手法とは?代表的な5つのアプローチを徹底解説
クラスタリング(クラスタ分析)は、データマイニングや機械学習において、類似したデータ同士をグループ化するための重要な手法です。クラスタリングにはさまざまなアプローチが存在し、それぞれ特徴や適した用途が異なります。本記事では、代表的な5つのクラスタリング手法について詳しく解説します。
1. 分割型手法(Partitioning Methods)
分割型手法は、n個のオブジェクト(データ)からなるデータセットに対して、k個(k < n)のパーティション(分割領域)を作成する手法で、各パーティションが1つのクラスタに対応します。この手法では、以下の条件を満たすようにデータをk個のグループへ割り当てます。
各グループには必ず1つ以上のオブジェクトが含まれること。
各オブジェクトは必ず1つのグループのみに所属すること。
k個のパーティションを作成する際、まず初期分割を行った後、反復的な再配置(イテレーティブ・リロケーション)によって、オブジェクトをあるグループから別のグループへ移動させながら分割の質を改善していきます。
良好な分割の一般的な基準は、「同じクラスタ内のオブジェクトは互いに近く(類似しており)、異なるクラスタのオブジェクトは互いに遠く(大きく異なり)いる」ことです。このほかにも、分割の品質を評価する基準は複数存在します。
2. 階層型手法(Hierarchical Methods)
階層型手法は、与えられたデータオブジェクトの集合に対して階層的な分解構造を生成します。階層の構築方法によって、「凝集型(Agglomerative)」と「分割型(Divisive)」の2種類に分けられます。
凝集型(ボトムアップ方式)
最初にすべてのオブジェクトを個別のクラスタとして扱います。その後、互いに近いオブジェクトやグループを順次統合し、すべてのグループが1つにまとまるか、終了条件が満たされるまで処理を繰り返します。
分割型(トップダウン方式)
最初にすべてのオブジェクトを1つのクラスタに含めます。反復のたびにクラスタをより小さなクラスタへ分割していき、最終的に各オブジェクトが個別のクラスタになるか、終了条件が満たされるまで処理を続けます。
3. 密度ベース手法(Density-based Methods)
分割型手法の多くはオブジェクト間の距離に基づいてクラスタリングを行うため、球状のクラスタしか発見できず、任意の形状のクラスタを見つけるのが難しいという課題があります。こうした課題を解決するために、密度という概念に基づいた手法が考案されました。
DBSCANは密度ベース手法の代表例で、密度の閾値に基づいてクラスタを拡張していきます。また、OPTICSも密度ベースの手法であり、自動および対話型のクラスタ分析のために拡張されたクラスタリング順序を算出します。
4. グリッドベース手法(Grid-based Methods)
グリッドベース手法は、オブジェクト空間を有限数のセルに量子化し、グリッド構造を形成します。そのうえで、量子化された空間上でクラスタリング操作を実行します。
この手法最大の利点は処理速度の速さです。処理時間はデータオブジェクトの数にはほとんど依存せず、量子化された空間における各次元のセル数のみに依存します。STINGはグリッドベース手法の一例であり、CLIQUEとWave-Clusterは、グリッドベースと密度ベースの両方の性質を併せ持つクラスタリングアルゴリズムです。
5. モデルベース手法(Model-based Methods)
モデルベース手法は、各クラスタに対して数学的なモデルを仮定し、与えられたデータへの最適な適合を見つけ出します。データポイントの空間分布を反映する密度関数を構築することで、クラスタを特定できます。
さらに、標準的な統計に基づいてクラスタ数を自動的に決定したり、「ノイズ」や外れ値を考慮したりできるため、ロバスト(頑健)なクラスタリングを実現できる点も大きな特徴です。
まとめ
クラスタリング手法は大きく分けて、分割型・階層型・密度ベース・グリッドベース・モデルベースの5種類があります。それぞれ得意とするデータ形状や計算コストが異なるため、データの特性や分析の目的に応じて最適な手法を選択することが、高精度なクラスタリングを実現する鍵となります。
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