分類と予測とは?データマイニングの2大基本手法を徹底解説
データマイニングの世界では、膨大なデータから有用な知見を引き出すためにさまざまな手法が用いられます。その中でも特に重要なのが「分類(Classification)」と「予測(Prediction)」です。本記事では、それぞれの仕組みと具体的な活用例について、初心者にもわかりやすく解説します。
分類(Classification)とは
分類とは、個々のデータインスタンスがどのグループ(クラス)に属するかを予測するためのデータマイニング手法です。分類では、所得階層のようなカテゴリ型の目的変数が対象となります。例えば、「高所得」「中所得」「低所得」という3つのクラスへの分割が挙げられます。
データマイニングモデルは、大量のレコード群を分析します。各レコードには、目的変数のデータと、入力変数(説明変数)のセットが含まれています。例として、下記の表は所得を分類するためのデータセットの一部を抜粋したものです。
所得分類用データセットの抜粋
| 被験者 | 年齢 | 性別 | 職業 | 所得階層 |
|---|---|---|---|---|
| 001 | 47 | 女性 | ソフトウェアエンジニア | 高 |
| 002 | 28 | 男性 | コンサルタント | 中 |
| 003 | 35 | 男性 | 無職 | 低 |
ここで、研究者が年齢・性別・職業といった属性情報に基づいて、データベースにまだ存在しない人物の所得階層を分類したいと考えたとしましょう。これがまさに「分類タスク」であり、データマイニングの手法や技術が非常に適した問題です。
アルゴリズムはおおよそ次のように動作します。まず、予測変数と、事前に分類済みの目的変数(所得階層)の両方を含むデータセットを準備します。
このプロセスを通じて、アルゴリズムは「どの変数の組み合わせがどの所得階層に関連するのか」を学習します。例えば、「高齢の女性は高所得階層に関連しやすい」といったパターンを見つけ出します。このような学習用のデータセットは「訓練データ(トレーニングセット)」と呼ばれます。
分類タスクの具体例(ビジネス・研究分野)
- 特定のクレジットカード取引が不正なものかどうかの判定
- 一定の要件に基づいて、新しい候補者を適切な部門へ振り分けること
- 住宅ローン申請者が「良」の信用リスクか「不良」の信用リスクかの判定
- 患者に特定の疾患が現れているかどうかの診断調査
- 特定の金融行動や個人的な行動が、テロの脅威につながる可能性を示唆しているかどうかの判定
予測(Prediction)とは
予測は分類とほぼ同様の手法ですが、決定的な違いは、その結果が未来の出来事に関するものであるという点です。
予測タスクの具体例(ビジネス・研究分野)
- 3ヶ月先の株価の予測
- 制限速度を引き上げた場合に、来年の交通事故死亡者数が何%増加するかの予測
- チーム統計データの類似性に基づく、今秋の野球ワールドシリーズ優勝チームの予測
- 創薬において、特定の分子が製薬企業にとって収益性の高い新薬につながるかどうかの予測
このように、分類は既存のカテゴリへの割り当てを行うのに対し、予測は未来の数値や結果を推定する点で使い分けられています。いずれも、蓄積されたデータからパターンを学習し、ビジネスや研究における意思決定を支援する強力なツールとなるでしょう。
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