列車の到着・出発時刻から必要な最小プラットフォーム数を求めるアルゴリズム
問題の概要
列車の到着時刻と出発時刻のリストが与えられます。求めるのは、どの列車も駅で待機せずに済むようにするために必要な、プラットフォーム(ホーム)の最小数です。
すべての時刻をあらかじめソートしておけば、この問題は簡単に解けます。「駅に到着したものの、まだ出発していない列車」の数を時系列に沿って追跡することで、同時に駅に存在する列車の最大数、すなわち必要なプラットフォームの最小数が分かります。
このアルゴリズムの計算量は O(n log n) であり、その大部分はソート処理にかかるコストです。
入力と出力
入力:
到着時刻と出発時刻のリスト
Arrival: {900, 940, 950, 1100, 1500, 1800}
Departure: {910, 1200, 1120, 1130, 1900, 2000}
出力:
必要な最小プラットフォーム数: 3
アルゴリズム
入力: 到着時刻のリスト、出発時刻のリスト、およびリストの要素数 n
出力: 問題を解くために必要なプラットフォームの最小数
基本的な考え方は次のとおりです。
- 到着時刻と出発時刻をそれぞれ独立に昇順ソートします。
- 2つのポインタ i(到着側)と j(出発側)を使い、時系列順にイベントを処理します。
- arrival[i] < departure[j] の場合は、既存の列車が出発する前に新しい列車が到着するため、使用中のプラットフォーム数を1増やします。
- それ以外の場合は列車が出発するため、使用中のプラットフォーム数を1減らします。
- 処理中の platform の最大値が答えとなります。
手続き minPlatform(arrival, departure, n)
開始
到着時刻リストと出発時刻リストをそれぞれソートする
platform := 1、minPlatform := 1 とする
i := 1、j := 0 とする
到着リストのインデックス i と出発リストのインデックス j について繰り返す
もし arrival[i] < departure[j] ならば
platform := platform + 1
i := i + 1
もし platform > minPlatform ならば
minPlatform := platform
そうでなければ
platform := platform − 1
j := j + 1
繰り返し終了
minPlatform を返す
終了
C++による実装例
以下は、上記のアルゴリズムをC++で実装した例です。
#include<iostream>
#include<algorithm>
using namespace std;
int minPlatform(int arrival[], int departure[], int n) {
sort(arrival, arrival+n); // 到着時刻と出発時刻をソート
sort(departure, departure+n);
int platform = 1, minPlatform = 1;
int i = 1, j = 0;
while (i < n && j < n) {
if (arrival[i] < departure[j]) {
platform++; // 使用中のプラットフォームを1つ増やす
i++;
if (platform > minPlatform) // 最大値を更新
minPlatform = platform;
} else {
platform--; // 列車が出発し、プラットフォームを1つ解放
j++;
}
}
return minPlatform;
}
int main() {
int arrival[] = {900, 940, 950, 1100, 1500, 1800};
int departure[] = {910, 1200, 1120, 1130, 1900, 2000};
int n = 6;
cout << "Minimum Number of Platforms Required: " << minPlatform(arrival, departure, n);
}
出力結果
Minimum Number of Platforms Required: 3
実行例の解説
この例では、時刻をソートすると到着時刻は {900, 940, 950, 1100, 1500, 1800}、出発時刻は {910, 1120, 1130, 1200, 1900, 2000} となります。
午前11時台に注目すると、9:40に到着した列車(12:00出発)、9:50に到着した列車(11:20出発)、11:00に到着した列車(11:30出発)の3本が同時に駅に停まっている瞬間があります。このため、最低でも3つのプラットフォームが必要であることが分かります。
補足:同一時刻の扱い
このアルゴリズムでは比較に「厳密な不等号(<)」を使用しているため、到着時刻と出発時刻が同じ場合には、先に出発する列車がプラットフォームを解放してから次の列車が到着するものとして扱われます。実際の運用条件に応じて、この比較条件は適宜調整することが可能です。
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